探検隊ツヨイネの航海録












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十章 闇からの使者
71話 前日
俺がバシャーモを逮捕してから36日が過ぎ遂に決戦前日となった。今日は俺の家で作戦会議をしている。



「いよいよ……明日だな」
俺は吹き荒れる豪雨を眺めて言った。今ここにはあの日のダークルギアの宣言を聞いた者、俺が独断で頼んだ者と皆が集まってくれている。
「誰か作戦考えてきた奴とかいる?」
俺が皆の顔を一通り見たが誰もいない。仕方なく自分の作戦を伝えた。
「いないなら俺の作戦になるけどいいか?」
誰も何も返さない。
「知らない奴らばっかで緊張してるのはわかるけどさあ、作戦会議だよ?もっと話し合おうよ」
これでも返事が返ってこない。俺は大きなため息をつき、話し始めた。
「俺の考えは戦力を3つに分けるんだ」
「なんでだよ!」
誰かからようやく声がでる。
「言い方は悪いけど1番目は弱い方の奴が、2番目は標準レベルの奴ら。最後は俺達の中でも最高戦力をもって戦う」
「その利点は?」
ジャックに尋ねられた。俺は少し考え、答える。
「俺達の個々の力は強いんだけど、反ってそれがダメなんだ。理由としては人数が多いこと。全員が全員自分の中の最強の技を撃ったらどうなる?絶対に敵もろとも味方をぶっ飛ばすことになるぜ」
「なるほど。確かにそうだけど負けたらどうやって脱出するんだい?」
クロが心配そうに聞いてきた。
「それなら心配ご無用。このミミロップ特性の穴抜けの玉を使えばこの家に帰ってこられるからさ」
俺は濃い青色の玉を皆に見せた。不思議玉は通常淡い水色だがミミロップの改造によって変色したのだ。
「それじゃ、最初の肉壁を決めようぜ」
「に、肉壁ってお前な……」
ジャノビーの発言に俺は苦笑いをする。
「どうかしたか?生物で作る壁。即ち肉壁、だろ?」
ジャノビーが皆に同意を求めるが苦笑いするものはいても頷く者は誰もいない。
「母さん、俺は間違ってないよな?」
遂には母親に頼る。ジャローダはため息をついた。答える気はないようだ。それに気づいたジャノビーはガックリ肩を落としてソファーに座り込んでしまった。
「じゃあ、決めていこうか。まずツヨイネからは……リーフィアとニンフィア、ロコンにアブソル、最後にミミロップ」
俺の独断だが誰一人文句は言わなかった。
「じゃあ……私達からはペルシアンとレパルダスを」
「俺からはエモンガ」
「私もそっちに行くわ」
ジャローダが長い鎌首をもたげて言った。
「ならウチもや」
チラチーノがジャローダの頭に乗りながら言う。
「二匹が行くなら私も」
マニューラはジャローダの横に立つ。ジャローダはちょっと驚いた表情をしている。
「なんて面してんねん。レディースのモットーは三位一体やろ」
チラチーノがジャローダに笑いかける。
「そうね。三位一体だったわね」
「よし、1番は編成完了。次は2番飛ばして3番ね」
「いやいやなんでだよ!?」
ブースター兄ちゃんが止めにくる。続けて周りまで騒がしくなりだす。
「3番から決めるけどすぐ決まるから待っててよ!」
俺は必死に説得して全員を宥めてもう一度話し始める。
「えっと……ツヨイネからは俺とエル」
「ジャック海賊団からは俺」
ジャックがビッ、と自分を差した。
「Cat'sからは私」
ブニヤットが言った。
「俺も」
立ち直ったらしくジャノビーが手をあげた。
「少なくねえか?」
ジャックが俺に耳打ちしてくる。
「大丈夫。きっとソウタは帰ってくるから。で、最後の2番呼ばれなかった奴ら」
「おいッ!!」
呼ばれなかった奴らから大ブーイングが浴びせられる。
「適当すぎる!」
グレイシア姉ちゃんが怒って叫んだ。
「黙れ黙れ!!しょうがないからルカリオ。3番に来い」
全員が一斉にルカリオを見る。彼はきょとんとした顔で立っている。
「僕?」
「そうだよ。早く来い」
「ずるいー!!」
ゾロアークが喚き散らす。それに便乗して周りも叫びだす。このままでは家が壊れかねない。
「どうしたらいい?」
困り果てた俺は隣に居るブニヤットに尋ねた。
「縛り玉使えば?」
「それ採用」
俺はすぐさま二階の自分の部屋に行き、縛り玉を持ってくる。そしてそれを下の階に戻って砕いた。すると全員がピタッ、と動かなくなった。
「これ以上騒ぐとベトベターフード口に詰め込むよ」
紫色の汚物を全員に見えるように手に乗せた。
「これから縛りを解除するけど五月蝿くした瞬間にこれを口に入れる。おっと、エーフィ姉ちゃん。口に手を当てても無駄だぜ。エルの空間回廊で入れるからな!」
解いた後誰一人口を開かなかった。
「よろしい。最後は3つのチームがどの船に乗るかだ」
「じゃあさ、1をツヨイネ、2をCat's、3が俺達の船に乗ればいい。ぼろ船から豪華な船に変わった方がいいだろ?」
ジャックが答え、さらに説明を追加する。
「確かに。それでいこう!各自明日に備えてゆっくり休め!解散!」
俺の一声で全員が喋り始めわいわいガヤガヤ五月蝿くなった。
明日だ…いよいよ明日なんだ……

■筆者メッセージ
―ツヨイネ雑談たいむ―
イーブイ「お前、時間すっ飛ばしたろ」
作者「なんのことかな?」
イーブイ「1話終わったぐらいじゃ36日も経たねえよ!」
作者「だって」
イーブイ「だってなんだよ」
作者「だって飛ばさなかったら君は学校にいたんだよ?それを前日まで飛ばしたのに……嫌なら戻す?」
イーブイ「いやいや、このままでいいと思うぜ」
作者「いやちゃんと学校に行かなくちゃダメだよ」
イーブイ「いや……学校に行かなくても大丈夫だぜ」
作者「ふぅん……ならいいんだけどね」
だんご3 ( 2016/11/13(日) 23:41 )