01 1話 パークの始まり
──今から遠い昔。この地球上にはポケットモンスターという生き物が住んでいた。
ポケットモンスター──縮めてポケモンと呼ばれていた。
そんな彼らだが人間と仲良く暮らしていたそうだ。
だがしかし、ある日忽然とポケモン達は姿を消した。
なぜなのか?
隕石の衝突、火山の大噴火、氷河期の到来。
いくつもの説があるが詳しい事は分かっていない。
度々化石が見つかるが、せいぜい生息地域ぐらいしか分からない。
そんな中、化石からポケモンを復元する技術を作り出した男がいた。
彼の名はセウス。
この復元技術を用いてセウスは《ポケパーク》なるものをジョウト地方の最南端の無人島に建設した。
付近には何かに使われていた巨大な施設跡があり、それを基盤として使用している。
まず始めに復元されたのはピカチュウという小さな黄色いネズミだった。
しかし、こいつは見た目とは裏腹に非常に危険だった。
復元には成功したもののあまり人懐っこくなく、辺り構わず放電する、という危ないネズミ。
ピカチュウのせいで職員が8人程病院送りとなった。
その後も研究が進められヒトカゲやチコリータ、イーブイ等のポケモンも復元された。
そこで開発されたのが《パワーダウン》という名の首輪。
効果は名前の通りポケモンの力を抑制するものだ。
これが何かの弾みで壊れればポケモン達は本来の力を取り戻す。
そして2159年8月6日、遂にポケパークの開園日となった。
テレビでは連日のように報道され、週刊誌にも取り上げられた。
いったいどんなポケモンがいるのか?
人々は期待に胸を膨らませて施設内に足を踏み入れた。