04 36話 過ぎ行く日常
僕らが入学して、三ヶ月が過ぎた。
特に事件もなく、平和そのものだ。しかし、来週は体育祭があるのだ。
僕は学級対抗リレーにでるのだが、他のみんなはどうなのだろう?
「僕? 僕は綱引きだよ」
ルカリオがほら、と言って出場競技の書いてある紙切れを見せてくれた。
「なるほどー。負けないよいに頑張ってね!」
「ブラッキーこそ負けないでよね」
「もちろんさ」
そして一週間たち、僕らは大惨敗だった。
綱引きの直前、ルカリオが彼女のゾロアークといちゃついていた処、何故か突き指したそうだ。
──僕は僕で、スタート直後に足がつって負けました!
〜☆★☆★〜
時は流れて夏休み。
僕らは家族+友達でキャンプに行ったり海に行ったりした。
──とても、楽しかったです、はい。
〜☆★☆★〜
そして、ハロウィーンが過ぎ、街にリア充が溢れ変えるクリスマスも終わった。
残すは冬休みと大晦日だけだ!
「さて、今年も一年が過ぎます。あと、五分で。やり残したことはない?」
母さんが壁掛け時計を見た。っていうか、あと五分で何しろと……。
「質問、やり残したことを残り五分、いや四分でどうしろと?」
グレイシア姉さんが尋ねた。
──みんなの気持ちを代弁してくれてありがとう!
この日、僕は初めて姉さんに感謝した。
「うん……。私も解りません! シスコン達は妹にでもキスしとけ!」
急な逆ギレ。いや、まあニンフィアとできるんなら……いいかな?。
が、そんなことシスターズに容認されるはずもなかった。
「お、話してるうちに12秒前だぞ」
父さんが手を叩いて報せる。
「12秒前って微妙だね」
「うむ、まあしかたない──ハッピーニューイヤー!」
『は、ハッピーニューイヤー!!』
唐突な父の音頭に戸惑う一同。
──いきなりすぎるよ父さん……。
「今年もよろしくねー」
順に新年の挨拶をしてお待ちかね? の年越しそばを食べる。
「ほいほい」
エーフィ姉さんと母さんがサイコキネシスで年越しそばの入った丼を持ってきた。
「いただきまーす」
居間に集まってみんなで食べた。かき揚げが美味いなんの。
「ごちそーさまでした」
誰一人声を発することもなく夜食は終了した。
〜☆★☆★〜
そして三月。修了式の日が来た。一年生が終わり、二年生になるのだ。
「クラス分けはどうなるのかなぁ……」
エルに尋ねられた。僕は何とも答えることができなかった。
と言うのも、大抵の学校は仲の良い子同士を引き離すからだ。
〜☆★☆★〜
特に楽しいこともなく春休みが終了。遂に待ちに待った──という訳ではないがクラス分けが始まった。
まさか、まさかの全員同じクラスだった。席順もみんなで固まって座った。
そして、今回もジャローダが担任で、いい報せがあるとのことだ。
「転校生が来ました!」
おお〜と一同が声を上げる。
「どうぞ、入ってきてくださーい」
先生が促すと、その子は欠伸をした。
「自己紹介でもどうぞ」
「俺は──」