探検隊ツヨイネの航空録










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三章 太陽の国
18話 一難去ってまた一難
「お、おい。大丈夫かロコン?」
 俺は恐る恐る訊いた。どんなことにも対応できるように身構える。
「ううん……大丈夫じゃないよ」
 ロコンはしかめっ面しながら答えた。
「この実、腐ってるんじゃない? 変ナア時がしたよ?」
「ロコン? 本当に大丈夫か?イントネーションが変だぞ?」
「ダ異ジョウブダよ! 私はゲンキダヨォォォォ!!」
 突然の咆哮。その衝撃波で俺は後方に吹っ飛ばされた。
「いててて……ロコン?」
「グオォォォォォ!!」
 とても14歳の少女とは思えない唸り声を発し、城の壁を突き破って外に逃げ出した。
「…………」
 全員、唖然とした表情でその場に突っ立っている。状況が理解できていないようだ。
「どしたの?」
 長い沈黙を破ったのはルカリオだった。ジャノビーの看病はルミナに任せ、戻ってきたようだ。
「ロコンが……化け物に……」
 ゾロアークが息も絶え絶えに答えた。
「ロコンが? どういうことだい? イーブイ」
 ルカリオは真っ直ぐ俺を見つめた。
 ──酷いよルカリオ。一番最初に俺を疑うなんて! 確かに俺だけども! という思いは消去して事のなり行きを解説する。
「俺がここに来る前、変な骨董品屋に寄ったんだ。そこでババアからこの実を買ったんだ」
 半分齧りかけの実を手にとって言った。
「なんでそんなの買ったんだよ」
 ブラッキーの質問にその時の心境を伝える。
「ん……好奇心ってやつかな?」
「馬鹿だねえあんた」
 師匠がため息をついた。
「ほら、その骨董品屋に行くよ。治し方を教えてもらうんだ」
 俺は師匠に手を引かれ、道案内させられた。城の門を潜り、長い階段を降り、骨董品屋についた。
「いらっしゃい」
 中に入ると初めての時と変わらず、ルージュラが出迎えてきた。
「何かお探しかね? お、野獣の実を使ったかね坊や」
 ルージュラは俺を見つけるとねっとりとした声で尋ねてきた。
「使った、というより食われた」
「ほほう、そいつは残念だったねえ」
 ルージュラはにたにた笑っている。
「治し方を教えてくれ」
「秘密だよ。自分で考えなされ。ああ、これでサタン様もお喜びになられる」
「サタンって誰だ?」
「いつか会うさ」
「教えてく──」
「そんなことより、早く食った奴を止めなきゃまずいんじゃないかしら?」
「ど、どうやって止めれば!?」
「私は子供には優しいのよ。だからヒントをあげるわ。獣の好きなものって何だい?」
「食い物……」
「大まかすぎるわ。もっと具体的に!」
「食い物、食い物……肉だ!」
「正解。後は頑張りな」
「おう! ありがとう!」
 いないに等しかった師匠を置いて、俺は城に走って戻った。
「皆! 作戦を思い付いたぞ! ロコンを餌で誘き寄せる!」
「餌はどこにあるの?」
 アブソルが首を傾げた。
「確か、あいつと一番仲良かったのはアブソルだったよな? なので! 生け贄になっていただきます!」
「え!? そんなの酷──」
 アブソルに《ストップ》をかけ、再び動きだす前に頑丈な縄を借り、痛くないぐらいに縛り上げる。
 そして、ロコンが破壊した場所から見える小さな洞穴に運び込んだ。
 途中、飛空艇に戻り、生肉を持ってきた。それをアブソルの体に張り付ける。
「うし、準備万端だぜ。後はあいつが来るのを待つだけだ」
 洞穴から出たら近くの茂みに身を潜める。流石にメンバー全員が居るとなると結構狭い。
「さあ、早く来いよロコン!」
 こうして、【ロコンを元に戻そう】作戦が開始したのだった。

■筆者メッセージ
―ツヨイネ雑談たいむ―
作者「やだなぁ……明日から学校だよー」
シャワーズ「いいじゃない。学校楽しいわよー」
作者「君は学校行ってないからいいよね」
シャワーズ「あら、失礼ね。ちゃんと行ってたわよ! 高校は中退したけど」
作者「だめだろ」
シャワーズ「だって探検隊始めたら忙しくて勉強なんかやってられないわよ! それに探検家の方が一般の会社員とかより収入いいし」
作者「勉強できるの?」
シャワーズ「ふっ、私はポケトピアの中でもトップ5%ぐらにい入る実力よ」
作者「凄いの? それって」
シャワーズ「わかんない。5%なんて何匹いるか知らないし」
だんご3 ( 2017/01/06(金) 00:45 )