探検隊ツヨイネの日常









小説トップ
八章 子孫と仲間と暗黒物質
74話 さよならエル!また会う日まで
「エル…未来に帰っちゃうのか?」
「うん…そうなんだ」
〜♪♪〜
「ん?」「あれ?」
俺達は同時に首を傾げる。
「空耳じゃないよな?派手なロックが聞こえるんだけど…」
「ホントだ…流してるの誰?っていうかどうやって聞こえてるの?」
「私がジラーチに頼んだの」
リーフィアがニコッと笑った。
「なんでこんな陽気な音楽なんだよ…」
涙は引っ込み、エルと顔を見合わせて笑う。
「悲しい別れより明るくサヨナラした方がいいでしょ」
「…それもそうだな」
「イーブイ…僕は君と過ごせて本当に楽しかった。でも別にこれが本当の別れってわけじゃないさ」
「本当に?」
「本当さ。過去に任務があれば君達の家に寄るよ。それでいい?」
「それなら…いいかな…?」
「ありがとう」
エルはクロとアリシアのところに歩いていった。
「先輩…オッケーです」
「あんた、泣いてんじゃない」
アリシアの指摘に少し慌てる。
「泣いてません!」
「嘘はよくないわよ」
「準備はいいかい?」
ジラーチが空気をよまない声で聞いた。
「ああ、頼むよ」
クロが言った。そして、前話同様の呪文を唱える。するとブラックホールのような穴が出現した。
「エル!てめえ一年以内に絶対こいよ!来なかったらミミロップに未来に行く機械作らせてぶん殴るからな!」
「分かったよ!」

「じゃあな!!」

「バイバイ!」

そして、エル達は未来に帰っていった。
こうして、俺達の長かったような、短かったような冒険が幕を閉じたのだった。



―家―
「ああ、懐かしの我が家って感じだ」
ブースター兄ちゃんがソファーに飛び込んで言った。
「うん…そうだね」
ブラッキーは自分の部屋に戻った。
「明日から学校だぜ」
サンダース兄ちゃんの一言が学校に行ってる俺達の胸に突き刺さる。
「まじかー」
「世界を救ったから休んでもいいだろー」
「ダメよ。学生なんだからちゃんと行きなさい。

それから1ヶ月。いつも通り生活してたけどエルがいないとなんか味気ない。
「はあ…エル帰ってこないかなあ…」
ある日の日曜日。俺はエルのいない自分の部屋で呟いていた。
コンコン
窓を叩く音が聞こえる。どうせアホ兄貴ども元気づけようと窓になんか投げてんだろ、と思い怒鳴ろうとする。
「いい加減に……エル?」
窓を叩いたのはエルだった。
「ただいま」
「任務か?」
「ううん。僕はこっちの世界で生活しなさいって言われた」
「まじで?」
「まじさ」
「やったあ!!皆に知らせなくちゃ!」
俺はエルの腕を掴んで皆のところに連れていった。
「ただいま!」
『お帰り!』


エルが帰ってきて俺の…皆の日常が帰ってきたんだ。

■筆者メッセージ
感動表現が苦手ですみませんでした!
次は後書きで会いましょう!
では!(@^^)/~~~
だんご3 ( 2016/07/22(金) 11:35 )