探検隊ツヨイネの日常









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七章 不幸の塔へ
69話 黒幕の最後
アリシアの往復ビンタがクロに炸裂する。最大5回の技なのに15回以上ヒットしている。
「痛だだだだだだ!!」
「起きろ!起きろ!起きろー!」
バシン!とアリシアのフィニッシュが決まり大きくぶっ飛ぶ。
「うぎゃっ!」
アリシアはクロに近づいていく。
「おはよう。クロ」
アリシアが胸ぐらを掴み持ち上げながら聞く。
「ん…?アリシア?」
「やっと起きた!」
ギューッとクロを抱き締める。
「痛い!痛い!痛いよアリシア!」
「ふん。自我を取り戻したか…」
バシャーモがゆっくりと言う。
「バシャーモ、僕達を操った張本人。未来警察の手から逃れてこんな所まで来てたなんて」
クロがキッと睨み付ける。
「あんたは時間犯罪を行い、過去そして未来を変えようとした。罪は限り無く重いわよ!」
アリシアが冷凍ビームを発射し、クロが悪の波動を上乗せする。
「行け!エル!」
クロがエルを呼ぶがきょとんとした表情のまま行動しない。
「どうしたエル!いつもの連携は!?」
クロが怒り少々、驚きたっぷりの声で叫ぶ。
「あの、僕記憶喪失なんだ」
『なにい!?』
クロとアリシアが同時に叫ぶ。
「余所見している暇なんかないぞ!」
バシャーモのスカイアッパーからのはたき落とすで彼らは地面に墜落する。
「アリシア!クロ!」
ルカリオが名前を呼ぶが返事はない。
「他人の心配なんてしてられるのか?」
バシャーモが急接近してきて反応が遅れる。俺はフレアドライブで焼き殺されると直感した。
心は諦めていたが体は諦めていなかった。咄嗟にブースター兄ちゃんを前に出し貰い火で強化する。
「危ねえじゃねえか」
ブースター兄ちゃんのギガインパクトがバシャーモの腹に叩き込まれる。
「ゲッハア!!」
腹を殴られるとこんな変な声出すのか。
俺は一つ賢くなったと思う。
「大丈夫、アリシア?」
リーフィアの問いに対して顔をしかめながら答える。
「あたしは大丈夫…だけどクロが」
「クロ!おいクロ!起きろ!」
頬を叩いても起きない。
「クロ!クロ!」
アリシアは何度も呼ぶが彼が二度と目を開けることはなかった。
「ゴミ虫どもがぁ…俺に傷を負わせやがってええ!!」
バシャーモがメガ進化して飛び膝蹴りで突っ込んでくる。
ルカリオが有名サッカーゲームの技のように飛び上がりバシャーモの顔に蹴りをいれる。
「あーらよっと」
「うがあああああ!!!!」
バシャーモは鼻血を出し鬼の形相で突進してくる。
俺はバシャーモの頭を踏んで回避し、背中に回り込む。
「終わりだよ」
一言呟いてからバシャーモの背中から剣を刺す。
「はい終了」
手をパンパンと叩きながら言う。
「いよいよ次がダークマターね」
エーフィ姉ちゃんが呟く。
「貴様だけでも!」
急にバシャーモがニンフィアの足を掴む。
「いや!離して!」
ニンフィアはもがくがバシャーモの驚異的なパワーによって脱け出せない。
「ニンフィア!」
ゾロアークが前に飛び出しニンフィアを助けようとする。
「貴様も追加だ!」
ピカッとバシャーモが光だし次の瞬間轟音と共に爆発した。
爆発の後にはバシャーモはもちろん、ニンフィアとゾロアークもいなくなっていた。
「許さない…許さないぞ!ダークマター!」
ルカリオが次の階へと走り出すがジャローダとミミロップによって止められる。
「今君だけが行っても無駄死にするだけよ」
ミミロップがなだめる。
「じゃあどうしろって言うんだ!」
「何のための仲間だよ。」
俺はルカリオの頬をはたき続ける。
「お前が辛い時は俺達が慰めてやるから」
「う、うん…ごめん」
「いや、いいよ。でも俺、がらにもないこと言っちまったな」
苦笑いをして少し照れる。
「あの、アリシア?」
「何かしらエル?」
「僕って一体何者?」
「君はポケモン特殊警察隊時空部の隊員よ」
「じくうぶ?」
「そうよ。バシャーモみたいな時空犯罪者を捕らえるのがあたし達の役目よ。ついでに言うと貴方はあたし達の部下よ。つまり、あたしとクロのね」
「は、はあ」
「じゃあダークマターもあいつが復活させたと」
俺の適当な意見にアリシアが強く反応した。
「その通りよ。過去に闇のディアルガが星の停止した未来を消させないためにヨノワールを送ったけど英雄に倒され未来は変わったわ」
「それ、多分俺の先祖だ」
「君が今回の宿命を背負いし者なのね」
「いや、ブースター兄ちゃんとエーフィ姉ちゃんも家族なんだけど」
「そう、英雄の子孫は沢山いた方が心強いわ」
「よし!エルの過去もなんだかんだで分かったことだしダークマターを倒しに行くぞ!」
『おおー!』




《生き残ってる方々》
イーブイ
ルカリオ
エル
エーフィ
ブースター
ツタージャ
ジャローダ
チラチーノ
アリシア
ミミロップ
リーフィア

計11匹 

■筆者メッセージ
―ツヨイネ雑談たいむ―
作者「今回はゾロアークとニンフィアが殺害されてしまいました」
ニンフィア「いやー急に死んだから吃驚したよ」
ゾロアーク「ホンとよね」
作者「あ、そう言えば本編の最後に《生き残ってる方々》を書きましたが足りないとか多いとかあったら教えてください」
ゾロアーク「私達は無視ですか…」
ニンフィア「作者ってそんな奴だったんだ…」
作者「え?ねえ?ちょっと!何するつもり!?」
ニンフィア「ムーンフォース!」
ゾロアーク「乱れ引っ掻き!」
作者「いぎゃああああああああ!!!ゾロアークの物理技が一番痛いー!!!」
ニンフィア「これからは女の子の言うことは無視しないことだね」
作者「あい、すいませんでした」
だんご3 ( 2016/07/18(月) 23:51 )