探検隊ツヨイネの日常 - 七章 不幸の塔へ
65話 別れ道
「てめえら…うっぷ…ぶっ倒し…うげえ〜…」
兄ちゃんは船の縁に身を乗り出し海におもいっきりゲボった。
「うおっ!汚ね!」
俺等は兄ちゃんから離れた。
「いいか、そこの黄色いの我が名はアカオ」
色違いのギャラドスが正す。
「我はアオタ」
通常色のギャラドスも正す。
「スルーかよ…」
兄ちゃんが青白い顔で呟いた。
「いくぞ!」
アオタのアクアテールで大波が起こり俺達は船にしっかり掴んだがサンダース兄ちゃんが海に投げたされ海に沈んでいった。
「兄さん!!」
シャワーズ姉ちゃんが絶叫する。
ザブンとアカオとアオタが兄ちゃんを追い掛けて潜って行った。
その時、水底からとてつもない光が見えた。地上で直視していたら失明していたかもしれない程の光だ。
そして、ぷかりとアカオとアオタが浮かび上がってきた。
「おお…兄さんやるね」
ニンフィアが感心して言う。
「兄貴が戻ってこねえぞ」
ブースター兄ちゃんが辺りを見渡す。
「あっ!兄さん泳げないんだった!」
シャワーズ姉ちゃんが兄ちゃんを探しに飛び込んだ。
それから1分もたたない内に兄ちゃんをつれて戻ってきた。
「生きてるー?」
兄ちゃんの頬をぺしぺし叩いて起こそうとする。
「う…ん?」
「あ、起きたね」
俺は背中を叩き海水を吐き出させる。
「これで進めるわね」
ジャローダが塔を見上げながら言った。
「ほな、行くでー」
チラチーノが漕ぎ始めた。














―不幸の塔―
「開けるよ…」
エルとルカリオが扉を押し開けた。
内装は至ってシンプルだが上の階に昇るための階段は存在せず、あるのは九つの別れ道だけ。
別れ道と言うよりかはトンネルだな。
「どうする?」
ブラッキーの質問で皆、首を捻って考えた。
ちょうどその時、針のついた天井が降りてきた。
「げっ!み、皆!とにかく適当に別れろ!」
ババッとそれぞれ2〜3匹に別れて道に入っていった。



―イーブイ&エル―
「危なかったな…」
俺は針の降りきった最初の部屋を見て言った。
「ホントだね」
エルも俺と同じ方向を見ている。
「さて、行くか」
奥に進もうとする俺を見てエルもついてくる。
「ねえ…僕達大丈夫かな?」
「何がだ?」
「いや、ちゃんとダークマターに辿り着いて倒せるのかって」
「勝てるよ。絶対」
「だといいね」
突然背後からカサカサと不気味な音が聞こえてきた。
「何だ?」
後ろを振り返ると大量のデンチュラが押し寄せてきていた。
「ぎぃやああああ!!」
俺達は叫びながら一目散に逃げたした。
「はあ…はあ…どこだここ?」
俺は息を整えてから周りを確認する。
最初の部屋に似ているがこの部屋は天井に針はついていない。
「じゃあ、皆を待とうか…」
エルがため息をつき、その場に座り込んだ。
















そして、数分後皆戻ってきたが数が足りない。
今この場にいるのは…

エル
ルカリオ
リーフィア
ニンフィア
エーフィ
サーナイト
ミミロップ
ジャローダ
チラチーノ
「こ、これだけ?何があったの!?」
「大量のデンチュラのエレキネットに捕まったり糸を吐くでぐるぐる巻きにされたりして捕まっちゃったんだ」
リーフィアが淡々と説明する。
「そうか…仕方ない。後で助けにいこう。今はダークマターを倒すことが優先だ」
そう言って次の階に行くための階段を昇ろうとした途端、俺の目の前を剣が掠める。
「ッ!」
本能的に一歩後退り敵を確認する。
相手は鎧を着た兵士たち。片手には盾、もう片方には剣が握られていた。
「戦うしかないのね」
ミミロップがため息混じりに呟いた。
「誰が相手だろうと関係ねえ!勝って先に行くだけだ!」

■筆者メッセージ
―ツヨイネ雑談たいむ―
作者「七章からはグロ描写(くそ下手)に気を付けろ!」
ブラッキー「何言ってんの?」
作者「おお、グロ大好き少年よ」
ブラッキー「好きじゃねえよ。で?グロが何だって?」
作者「いや〜そろそろクライマックスに近付いてるからグロが沢山でるんだよね」
ブラッキー「何でクライマックスでグロが沢山なんだよ」
作者「気まぐれさ…」
ブラッキー「ま、せいぜい頑張れよ」
だんご3 ( 2016/07/13(水) 23:54 )