探検隊ツヨイネの日常









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六章 旅立ち
57話 ジャローダと仲間
―前回のあらすじ―
バシャーモは実は疾風の星騎士の幹部だった!
不意討ちを受け一発でぼろぼろになったイーブイを助けに来たジャローダ。
タイプ相性は悪いがジャローダは勝てるのか!?















「いくわよ!」
先生が素早く動き尻尾でバシャーモを吹き飛ばす。弧を描いて飛んだバシャーモは床に叩きつけられる。
ムクリとバシャーモが起き上がり俺を火炎放射で狙ってくる。俺は咄嗟に近くにあった椅子を盾にした。シュボォッ!と音をたて椅子は炭になった。
「チッ!」
バシャーモは舌打ちをしながらも先生の攻撃を回避する。
火の粉が急に飛んできて先生はギリギリかわした。前を向くとバシャーモの飛び蹴りが迫ってきている。
「終わりだ!」
バシャーモは苛っとくるような笑いをする。先生を見るとニヤリと笑った。
すると鼓膜が破れるかもしれないと思うほどの爆音。「何!?」
バシャーモは腕をクロスして防御したものの爆風の間から放たれたリーフストームは受けきれず、黒板に激突する。
「先生、それは爆裂の種じゃないか。探検家しか所持しちゃいけないのに」
「実は私元探検隊のリーダーやっててね」
「探検隊だろうと何だろうと俺には勝てんぞ。見せてやる、世界でも極少数の種族しかできないメガ進化を!」
バシャーモの体が光で包まれ、シルエットで形が変わったのがわかる。光が消え前よりも格闘家らしくなった。
「私だけじゃ勝てないわね…」
「ふはは!そうだろう!諦めるがいい!」
「誰が諦めるなんて言った?『私だけ』って言ったのよ。皆!出番だよ!」
先生の一声で教室のドアが開き、エルやルカリオ、それにブースター兄ちゃん達も来た。
でも、二匹知らない奴がいる。
「久し振りね」
先生が二匹に話しかける。
「ホンとや。ウチらの事忘れたか思ってたんやで」
小さな、と言っても背丈はほぼ変わらない首に白いマフラーのような毛があるポケモンが言った。
「お?こいつがルーファの子供?ウチはチラチーノ!よろしゅうな!」
「はあ、よろし…くっ!」
手を出した瞬間痛みが俺を襲った。
「な、何や?」
チラチーノは驚いた顔している。
「肋が3本折れてるのよ。マニューラあれ、ある?」
マニューラと呼ばれた黒いポケモンは鞄を探り小瓶を取り出した。
「それ、2〜3粒飲ませといて」
「ほれ、飲みな」
マニューラは俺に薬を渡す。
「体が…軽い?」
立ち上がろうとするとルカリオに押さえられた。
「まだ病み上がりでしょ?先生達に任せようよ」
「…わかった」
素直に引き下がり戦いの行方を見守る。
「3対1か…面白い!かかってくるがいい!」
最初に動いたのはチラチーノだった。
小さい体を生かし火の粉を掻い潜ってスイープビンタで3回殴る。
反撃に出たバシャーモをチラチーノと絶妙なタイミングでマニューラが入れ替わっって受け止める。はっけいを受け流し背中に回り込み強く蹴り飛ばす。
その先にいた先生がリーフストームを連続で撃ち込む。
どこかで見たことある戦い方だ。そう確か…
━━ツタージャだ。
まさか、家族だなんて事ないよな。考えを張り巡らせている内に戦いは終わっていた。もちろん先生達の圧勝で。
「楽勝やったな」
チラチーノはニコッと笑った。
「確かにね。8年のブランクがあっても大丈夫なもんなのね」
マニューラも笑った。
「先生達はもしかして探検隊レディース?」
ゾロアークが期待を込めて聞く。
「懐かしいわね…そう呼ばれるのも」
先生が言ったら残りの二匹も頷いた。
「レディースってあの女だけのチームで探検隊ランクトップ3に入ったあの?」
グレイシア姉ちゃんが興奮して言う。
「先生助けてくれてありがとう。」
「生徒が困ってれば助けるのは当たり前よ」
「ねえ、皆家に来てくれない?」
「いつ?」
「これから。12年前の話しよく聞きたいから」
「わかったわ。じゃあイーブイの家に行こうか」
俺達はぼろぼろになった教室を急いで立ち去った。
















―家―
「ただいまー」
「お帰りー…?ジャローダ?」
シャワーズ姉ちゃんが先生を呼ぶ。
「あら、シャワーズ。大きくなったわね」
「ありがと。で?何しに来たの?」
「イーブイに12年前の事を詳しく話すのよ」
「そ、じゃ、皆呼んでくるよ」

そして皆集まると二つの表情の別れた。
サンダース兄ちゃんとシャワーズ姉ちゃんそしてエーフィ姉ちゃんは懐かしいという顔をしているが、その他の皆は、誰?という顔をしている。
「何か、騒がしいね。どしたの?」
ツタージャとクチートが来た。
「ツタージャ…?」
先生がツタージャを呼ぶ。
「母…さん?」
ツタージャも呼ぶ。
「母さん!」
「ツタージャ!」
親と子が感動の対面をする。
「母さん…どこ言ってたんだよ…僕、ずっと待ってたんだよ!」
「ごめんなさい。ツタージャ!」
「そっとしておこうか」
ブラッキーが言って俺達はリビングに行った。

■筆者メッセージ
―ツヨイネ雑談たいむ―
作者「7/2に体育祭があります。この小説を投稿した日、つまり今日です」
ニンフィア「元気無いけどどうかした?」
作者「体育祭、嫌」
ブラッキー「頑張れとしか言えない」
作者「しかも、テスト一週間前を切ったし」
ニンフィア「あ〜…そりゃ残念だな」
作者「やってらんねー」
ブラッキー「まあ…両方頑張ってや」
作者「了解…頑張るよ」
だんご3 ( 2016/07/02(土) 00:06 )