探検隊ツヨイネの日常










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五章 楽しもうぜ!夏休み!
45話 計画を立てよう!
「始業式まで約1ヶ月かあ…」
ゾロアークはうっとりとした声で言った。まるで世界一のプレゼントを貰ったかのように。
「じゃあ、夏休みの間は活動を止めて遊びまくろうぜ」
ブースター兄ちゃんの発言に対し皆が頷いた。
「よし!皆!会議をするから集まれ!」
俺の呼び掛けには皆で批判してきた。
「何言ってんだよ。遊ぶっつってんだよ」
サンダース兄ちゃんが少し怒って言った。
「だーかーらー。どこに行くか決めんだよ」
「おっ!さっすが!話しのわかるリーダーだ」
シャワーズ姉ちゃんは俺を誉め、少し照れた。
「どこ行きたい?あっ、俺が行きたいのはプール、海、キャンプ、祭り位かな?他にある?」
「妹とデート」
ブースター兄ちゃんの提案には全員却下した。二匹を除いて。
「他には?」
「盆踊り行きたい!」
ニンフィアが右の耳元で叫びキーンとなる。
「でかい声出すなよ。こっちはただでさえ耳がでかいんだから。で?盆踊り?行きたい?」
「行きたい!」
リーフィアは反対側の耳元で叫び両耳が聞こえにくくなる。
「浴衣着ていきたーい」
グレイシア姉ちゃんが呟く。
「えー。いいじゃん僕達いつも裸なんだから」
エルが反対する。男子陣も反対する。
「私だって女の子よ!」
姉ちゃんも負けじと反論する。と、ここで少し声のボリューム下げ、エルに耳打ちした。
「エーフィ姉さんの浴衣姿も見れるかもよ」
何かを言われた途端、エルの顔がブースター兄ちゃん級に赤くなった。
「うん。やっぱりグレイシアの言う通りだ」
「やった!」
「僕も着たいなあ」
『僕』と聞いて誰だかわからなかった。それもそのはず家には『僕』を使うやつが4匹もいるのだから。
「誰だ?男なのに浴衣着たいってやつは」
「僕だよ、僕。ツタージャだよ」
「あれ?君、男じゃなかったっけ?」
ルカリオが首を傾げて聞く。
「酷いなあ。ここに来たとき説明したでしょ。それともまだ証拠が必要?なら誰かのファーストキス奪ってあげようか?」
「何でそうなるんだよ!」
「キスを奪えば女だって認めてくれるでしょ?男が男にするわけないもんねえ」
そう言うと俺達━━すなわち男達を見回して視線の先を俺に止めた。
「え?はっ?俺?」
逃げようとする俺をルカリオとエルが押さえつけてきた。逃げようと必死にもがくがブースター兄ちゃん、サンダース兄ちゃんも加わり、脱出は不可能になった。
「や、やめ!やめろ!」
嫌がる俺を色っぽく見つめ近寄ってくる。軽く唇を突きだし俺に顎クイをしてくる。二週間連続でやられるとは屈辱的だ。
後、後ほんの少しで━━と諦めて目を瞑ったがなんともなかった。
「何もしないのか?」
「あれ?やっぱり、してほしかった?」
「いいです!遠慮します!…他にはなんかある?」
「肝試し」
「却下」
「何で!?」
アブソルが驚いたように聞く。
「危ないか━━」
「怖いからだよー。僕はイーブイ。お化けが怖い探検家だよ!」
俺の言いかけてた言葉を遮りロコンが口を挟む。
「それはいけない!有名な探検隊のリーダーがいるはずもないお化けが怖いなんて!」
師匠が馬鹿にしたように言う。
「あーそうさ!俺は暗いところが怖いよ!だからなんだよ!」
「何開き直ってんだか…」
ゾロアークがやれやれと首を振った。
「明日の夜やろう!場所はどうする?」
ブラッキーも嬉しそうだった。
「もうわかったよ!好きにすれば?でも絶対にペアで行くことにしろよ!」
「へーへー、了解しましたよ」
アブソルまでもが俺を馬鹿にする。
「場所は、《悲しみの森》でいっか」
ミミロップが地図を見ながら言う。っていうか、地図なんていつ取り出したんだよ。
「悲しみの森か、懐かしいな。あそこで初めてアリシアとクロに会ったんだよな」
サンダース兄ちゃんがボソリと言った。
「ああ、夏休み中には会いたくねえな」
ブースター兄ちゃんが明日の肝試しの準備をしている。気が早いな、と思いスルーした。
「他には?」
「温泉!」
クチートが━━いや、正確にはクチートの頭についている口が言った。
「えっ?それ喋れたの?」
ツタージャは感心したように言う。何で長年一緒にいて気づかねえんだよ、とツッコミは入れない。今度こそ本当にキスされかねない。
「うん。私の迷っていることを勝手に言っちゃうの」
「ふーん。まあ、いいや。温泉ね。わかったよ、大体はこれで決まりだな。何か増やしてほしいのあったら言ってな」
「では、解散!」
ルカリオが一言言ったら皆は自分達の部屋に帰っていった。
予想では明日の肝試しの準備でもしているのだろう。
「はあー、明日肝試しか…やだなあ…」
俺は大きくため息をつき自分の部屋に戻って明日の準備をし始めた。

■筆者メッセージ
―ツヨイネ雑談たいむ―
ツタージャ「ねえ、イーブイ?」
イーブイ「何?」
ツタージャ「僕にキスされそうになってどうだった?ドキドキした?」
イーブイ「いろんな意味でな」
ツタージャ「で、イーブイって誰が好きなの?」
イーブイ「さあ、別に誰も好きじゃないけど」
ツタージャ「ふーん。じゃあアブソルは?ロコンは?」
イーブイ「別に。友達としては好きだぞ」
ツタージャ(鈍感なんてレベルじゃないぞこれ…)
イーブイ「どうかした?」
ツタージャ「ううん。別に何でもないよ」
だんご3 ( 2016/06/18(土) 00:52 )