探検隊ツヨイネの日常









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四章 特殊能力の使い方
41話 キレたリーフィア
(語り手:リーフィア)
イーブイお兄ちゃんがいなくなってから3日がたった。皆はいつも通り生活してるけどなんだか元気がない。
誰か一匹でも元気づけるため、散歩に誘った。
ブースターお兄ちゃんを。
何でかって?
単純だからよ。
「じゃあ、行こうか」
「うん」
私達は家から出てどこに行くか話し合った。
「リーフィアはどこ行きたい?」
「んー、どこでもいいけど一つ聞きたいことがあるんだよね」
「何だ?」
「何でイーブイお兄ちゃんがいないだけで皆、元気なくしちゃったの?」
「多分あいつはチームの軸だったんじゃないかな」
「軸?」
「うん。ルカリオとかエルはイーブイのこと慕ってるし、グレイシアはブラコンだし、ロコンとアブソルは好きだし、兄貴や姉貴は結構気にかけてるし。知らないだろうけどイーブイはリーダーになってから家計簿書いてるんだぜ」
「ホント!?」
「一回だけ見たことがあるんだ。その時『変わろうか?』って聞いたら『いや、いいんだ。こういうのもリーダーの務めだしね』って言ったんだ」
「凄いね…」
「ああ。あいつはマジで凄い。―あっ、何でこんなしんみりした話しになってんだ?わりい、わりい。で、どこ行きたい?」
「あっ、じゃあ公園行こ」
「わかった。行こう━━」
そこでお兄ちゃんの声は途切れた。あまりにも一瞬の事だったので私の頭は理解出来ていなかった。数秒して気づくと目の前に紙が落ちていた。拾って読むと内容は脅迫状のようなものだった。
『返してほしければ《森の洞窟》に来い━━By疾風の星騎士』
「はあ、またあいつらか。しょうがない皆にはメールしとくか」
私はケータイを取りだし(どこにしまっているとは言わない)手際よくメールを打ち森の洞窟へと向かった。










―森の洞窟―
(語り手:ブースター)
「お前一体なんなんだよ!」
「あたいはコジョンド!ボスの命令によってお前を排除する!」
「何で俺なんだよ!」
「ボスは誰でもいいって言うから弱そうなお前を狙った」
「てめえ、俺が聞いてりゃずけずけと言いやがって!女だからって容赦しねえぞ!」
電光石火で相手の懐に入り込み炎のパンチを当てる。
だがパシッと手を掴まれて壁まで投げ飛ばされる。
「うっ━━」
壁にぶつかった衝撃で息ができなくなる。
コジョンドが追撃に飛び膝蹴りで狙ってくる。俺は奴の膝が腹に入り再び呼吸ができなくなるが足をがっちりと掴んだ。
「な、離せ!この!変態が!」
バタバタ暴れるコジョンドを力付くに押さえつける。
「皆から変態って言われてるけどお前に言われるとスッゲームカつく!!」
俺は起死回生でコジョンドの顔を狙ったがかわされた連続で殴ろうとしたが逆に殴られ宙に浮く。
直ぐに態勢を立て直そうとしたが既にコジョンドは俺の前に回り込んできていた。
「遅い!」
最後に聞いたのがこの一言だった。次に目が覚めた時は自分のベッドで寝てた。









(語り手:リーフィア)
「お兄ちゃん!」
洞窟の奥まで進みきった私は辺りをぐるりと見回したがどこにもいない。
別のフロアかなあ?と首を傾げていると後ろから笑い声が聞こえてきた。
「はははは!兄を探しているのかい?それならここにいるよ!」
コジョンドの座っているものはブースターお兄ちゃんだった。
「お兄ちゃん!」
「こんなクズが兄だなんてかわいそうだねえ」
「お兄ちゃんをクズって言うな!」
「おやおや兄弟愛かい?泣かせるねえ」
「五月蝿い!」
私の中で何かが弾けた。全身を駆け抜ける強い怒り。私は知らず知らずのうちにコジョンドの首を締め上げていたらしい。
蔓は私の意思とは別に一本一本が孤立して動いている。その中の一本がコジョンドの腕に絡み付き、ボキイッ!と音をたてて骨を砕いた。
「待ちなさい!」
新たな声が聞こえコジョンドを掴む蔓が緩みその一瞬で逃げ出した。
声の主の姿は見えない。しかしふとほんの一瞬だけ誰かと目が合った気がした。その途端に眠くなり寝てしまった。











―氷雪の霊峰―
次に起きたときは目の前には知らないポケモンが2匹とイーブイお兄ちゃんがいた。
「おはようリーフィア」
「えっ?あっ、おはよう」私はいきなり挨拶されて驚いた。
「なあ、ミュウ。リーフィアが来たってことはリミッターが使えるの?」
「ミュウ。ツヨイネのメンバーには伝えたのか?」
「お、お兄ちゃんは!?」
「そんな一度に質問しないでよ!上から言ってくとリミッターの修行で来たの。キュウコンのはちゃんと伝えたしブースターも無事よ!」
「よかった〜」
安堵の息を漏らす私にお兄ちゃんは話しかけてきた。
「リーフィア。二匹を紹介してやるよ。あの白くてちっちゃいのがミュウ。デカイ方がキュウコン。わかった?」
「うん。なんとなく、それよりリミッターって何?」
「リミッターは自身の力を解放して戦うことだ。」
キュウコンがてきぱきと説明して鎖を取り出した。

■筆者メッセージ
―ツヨイネ雑談たいむ―
作者「皆さんお久し振りです」
グレイシア「ほんとよ。ってか何であたしを呼んだの?」
作者「聞きたいことがあるからさ(キリッ」
グレイシア「で?聞きたいことって?」
作者「マジでブラコン?」
グレイシア「まっさかあ」
作者「だ、だよねえ」
グレイシア「そうよ〜。いくら好きだからって別に毎晩一緒に寝たいとかお風呂入りたいとかそんなことはないからね〜」
イーブイ「どーだかな。読者の皆、1章の8話の最後の方を読んでね。」
作者「いたなら最初から顔だせや」
グレイシア「イーブイ〜!(ガシイッ」
イーブイ「姉ちゃん!くっつくなって何回言ったら!」
作者「と、言うわけでグレイシアはブラコンだということになりました。ばいば〜い」
イーブイ「オイコラ!作者てめえ!見てねえで助けろ!」
グレイシア「来たら殺すよ?」
作者「だから無理」
イーブイ「ちくしょー!!!」
だんご3 ( 2016/06/13(月) 00:48 )