探検隊ツヨイネの日常










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四章 特殊能力の使い方
40話 心の中には…?
―前回のあらすじ―
自分の先祖について聞いたイーブイはリミッターの修行を始める…













「準備はいい?」
「えっ?いや、まだぜんぜ―」
「じゃ!頑張って!」
キュウコンは止めるのも聞かずに俺の額に手を置き呪文を唱え始めた。
そしてだんだん意識が遠退き…何もわからなくなった。












「――っ、ここ、どこだ?」
辺り一面真っ白な世界。どこまであるのかと気になり走り出した。しかしどこまで行っても終わりがなく終いには飽きてしまった。
ふう、とため息をつき改めて見ると、何にもない世界。
走っても息切れはしないしどこまでも続く世界。
俺はここに恐怖を覚えた。
「来たな!」
ふとどこからか聞き覚えのある声がした。振り替えって確認するとそれはもう一人の俺だった。
「だ、誰だよお前…?」
俺はわかっていても質問してしまった。
「何だよ。わかってるくせして。俺は心の中のお前、とでも言っておこうかな」
心の中の俺は(面倒くさいので以下《心》)人なっこい笑みを浮かべて話した。
「ここに来た理由はわかってるぜ。リミッターだろ」
「よく知ってるな」
「知ってるも何もお前は俺で、俺はお前だぜ?知っててとーぜん」
「あっそう。で?どうやったらリミッターを制御出来るようになるんだ?」
「ああ、簡単、簡単。ただ、俺に勝てばいいんだよ」
心は俺の戦闘ポーズをとった。
戦闘ポーズは前足をつき出して腰を高く上げいつでも敵に飛びかかれるポーズだ。
「まてまて、なんでリミッターを制御すんのにお前と戦うんだ?」
「リミッターは体の制御を一時的に無くす術だ。つまり心では本気を出したい、と思っても体がそれをさせないようにしているんだ。体を心で捩じ伏せる感じだな」
「じゃあ心であるお前を制すればリミッターを好きにできるんだな?」
「そゆこと」
「なら、話しは早い!いくぜ!」
まずは牽制として竜の波動を撃つ。だが心も竜の波動で相殺してくる。
ぶつかった波動で爆発が起こる。心は一瞬怯み直ぐに体勢を立て直す。
だが尻尾で足を払いふわりと浮いた体を掴み地面に叩きつける。
至近距離から竜の波動を放とうとするが腹を蹴り飛ばされ軌道がそれる。
更に心の連撃が炸裂し、遥か彼方まで飛ばされた。
「くっそぉぉぉおおおお!!!」
俺は心のいる方向めがけてスピードスターを連射する。サクッと音がして当たったことがわかる。
俺は全力のトップスピード(と言っても疲れないが)で心に近づくやいな《ギガトンパンチ》で上空へとかっ飛ばす。
「ふわああああああ!?!!?!?」
絶叫しながら消えていった心の行き着く先は神のみぞ知るってところかな?横に走ったらいつまでも続くわけだから上方向も同じかな?
考えを張り巡らせているうちにさっきの逆の大きさで悲鳴が聞こえてきた。
「ぁぁぁぁああああ!!!」
グシャっと音ともに心は地上へと帰ってきた。
「これで俺の勝ち?」
「ああ、そうだ」
心はゆっくりと頷いた。
「どうやって帰ればいいの?」
「ちょっと来い」
「ん?」
俺が近寄ると心は俺の額に手をあてた。
「ちゃんと練習しろよ!」
心は手を振りながら別れを告げた。
















「は!?」
氷雪の霊峰へと帰ってきた俺は回りを見るとキュウコンとミュウがぐったりと座り込んでいるのが目に入った。
「大丈夫?」
「大丈夫も何も!私の部屋が!ボロボロに!」
「な、何があったの?」
「心の中にあんたを送ったあとキュウコンと話してたら鎖がほどけて暴れ出したのよ。でも、まあ終わったみたいだしあたし帰るね!ば〜い」
ミュウはポンと音をたてて消えた。
「じゃ、俺も帰るか。ありがと、キュウコン」
「は?何言ってるの?あんなのまだスタートラインに立ったばっかりよ」
「えっ?まだあんの?」
「当たり前よ。好きなときに好きなだけ使えるようにならなくちゃ。」
「マジかよ…」
キュウコンは落ち込んでいる俺をみて喜んでいる。
「一応言っておくが私はスパルタだぞ」
「この変態ドS狐が」
「ん?何か言ったかな?口答えすれとお仕置きだぞ♪」
キュウコンはしたなめずりをして言った。












この時俺はまだ知らなかった。
師匠よりもドSな奴がいたなんて!

だんご3 ( 2016/06/12(日) 00:54 )