探検隊ツヨイネの日常 - 四章 特殊能力の使い方
39話 ブイズの親とアルセウスへの質問
(語り手:エル)

「キュウコンについてか。うむ!まあよかろう。キュウコンとは昔からいたポケモンだった。70年位まえにとある救助隊がいたんだ。二匹組のコンビだったんだが片方がニンゲンでな。その頃世界中で災害が起きていたんだ。そしてニンゲンが来たから災害が起こり始めたんじゃないかってなってニンゲンとパートナーはキュウコンの所に真実を求めて旅だったんだ」
「それで、結局ニンゲンが悪い奴だったの?」
ロコンが目を輝かせながら聞く。
「いや。災害の原因は宇宙から来た隕石だったんだ」
『へ〜』
僕達は感嘆の声をあげる。
「じゃあ次の質問っていうかお願い?僕の記憶を戻してくれない?」
「記憶?お安いご用だ」
そう言うとアルセウス目を閉じた。カッと目を見開き何か分かったような顔をする。
「悪い。お前の記憶には何かロックが掛けられていて見ることが出来ないんだ」
「うーん…そっかあ…まあいいや。帰ろ!」
「えっ!?いいの?知らなくて」
「ああ、うんいいんだ。知ったら知ったで未来に帰らなくちゃみたいなことになりそうだからね」
「そう。わかったわ。じゃあ帰りましょうか。」
サーナイトがテレポートで帰ろうとしたところをグレイシアが止める。
「イーブイはどうなるのよ」
「心配はいらない。数日で帰って来るだろう」
アルセウスは夕日を見ながら答える。
「あっそう。じゃ帰ろう!」
サーナイトのテレポートで一瞬にして家に着く。













―氷雪の霊峰―
(語り手:イーブイ)
「zzz……はっ!ここどこだ!?」
辺りを見回すとあるのは雪ばっかり。ふとジャローダ先生を思わせるような高い声がする。高いと言ってもスイクンのような深みのある落ち着いた声だ。
「あら。寝坊助君はやっと起きたのね。」
後ろを向くと見知らぬポケモンとミュウがいた。
「ここどこ?って言うかあんた誰?」
俺は歯をカチカチならしながら聞いた。
「私はキュウコン。それとここは私の家とでも言っておこうか」
キュウコンは話しながら近づいてくる。遂に俺との距離は十センチ位になると止まった。
そして、俺は顎クイされ不覚にもドキッとしてしまった。
「な、なな何すんだよっ!///」
「ふふ、父親に似たいい目をしてる。」
「俺の前で父ちゃんの話しすんじゃねえ!」
アイアンテールでキュウコンを殴ろうとしたが手で弾かれてしまった。
「父親が憎いか?」
「当たり前だろ。」
「ここに来る途中ミュウから先祖について聞いただろう?リミッターについてとか」
「聞いてないぞ?」
「ミュウ?話さなかったのか?」
「だって五月蝿かったんだもん」
「はあ、まあいいか。よーく聞いておくんだぞ」
キュウコンは一呼吸入れてから続けた。
「昔お前のひいじいさんが倒れているポケモンを見つけた。そのポケモンは自分がニンゲンだと言うではないか。そこからお前ら一族の不幸が始まった。ひい祖父さんの代には宇宙から隕石が来るしじいさんの代には星の停止が起こりそうになるしお前の父親の時にはダークマターが出てきて世界は滅びかけるし。でもその度にお前ら一族はニンゲンと協力して世界を救っていたんだ。その時に使っていた能力が『リミッター』だ。リミッターとは自身の力を解放する事。普段私達は全力の70%の力で戦っている。それを100%まで引き上げる。つまり本当の本気で戦えるんだ。でも体への負担も大きいけどね」
「ちょっと待ってよ!星の停止とか隕石ってポケダンじゃん!」
「そう。あのゲームは伝記を元に作られている」
「じゃあ何で主人公候補が沢山いるの?」
「あれは、隕石の時はあのメンバーでレックウザの説得に行ったんだ。だけどあんなにいるとゲームバランスが崩壊するという事で主人公とパートナーだけになったんだ」
『ふ〜ん』
俺とミュウは感心する。
ん?ミュウも? 
「ミュウお前知らなかったのか?」
キュウコンがため息混じりに聞く。
「そうよ。何か悪い?」
オウム返しに聞き返す。
「開き直るなよ」
俺は軽く突っ込みを入れる。
「さて。大分長く話してしまったが勿論修行してくよな」
キュウコンは俺を抱き抱えて奥の部屋へと連れていった。
「ねえ。これって強制?」
「当たり前じゃない」
「いつ頃帰れるの?」
「あんた次第ね」
俺が何か聞いても適当に返されるから仕方なく修行をすることにした。
「分かったよ。早く修行しようぜ」
「まーまー、そう慌てないでって。ちゃんと準備しなくちゃ」
キュウコンはそう言うと鎖を取り出した。
「えっ?それどうするの?」
「勿論。イーブイを縛るためよ」
「えっ?何で?やめ――」
後退りをしていた俺は壁まで追いやられ縛り上げられてしまった。
「うん。かわいい!かわいい!」
「『かわいい!』じゃねえよ!この変態ドS狐が!」
「まあ、落ち着きなさいって。リミッターを上手く扱えずに解除すると暴走するから縛っておく必要があるのよ。じゃ、頑張ってちょ!」

■筆者メッセージ
なーんか喋りが多かった気がするなあ…しかも
長いし…
これからは短くしっかりと伝わるように書ければなあと思いますのでどうぞよろしくお願いします。


追伸:ドラクエ9楽しい
イーブイ「今頃かよ…」
作者「五月蝿いなあ。僕の好みにケチつけないでよ!」
だんご3 ( 2016/06/08(水) 01:22 )