探検隊ツヨイネの日常










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二章 記憶の欠片
19話 エルとの出会い《ポケダンのような出会い》
「うん!思い出したぞ!」
話し始める僕。
「僕は去年の2月。雪の降る寒い日だった。絶望岬でイーブイと会ったんだよ。」

―去年の2月―
物凄い大雪が降った次の日、俺達の家の前は見渡す限りの雪景色だった。
勿論俺達は遊んだ。
雪ダルマを作ったりかまくらを作ったりした。
一番楽しかったのは雪合戦。
男女のチームに分かれて戦った。
まあ、皆ご存じの通り男子の方が少ない。
それに付け加え、女子陣にはグレイシア姉ちゃん、エーフィ姉ちゃんさらに師匠がいる。
こっちはこっちで最強の盾がある。
ブースター兄ちゃんだ。
当たりそうになったら兄ちゃんを自分の前に掲げて雪玉をガードする。
兄ちゃんに許可をとったかって?
とるわけないじゃん。
勝手に使わせてもらうんだよ!
作戦がバレたら兄ちゃんは端の方に逃げちゃうからね。
さっそく始まった雪合戦。
俺達は半分に分かれて行動し始めた。
雪で壁を作る側と雪玉を作る側だ。
俺は雪玉を作る側になった。
作っては投げてを繰り返している内にだんだん腕が痛くなってきた。
俺は投げても意味がないと思い始めたその時、女子陣から初の雪玉が飛んできた。
勿論俺はブースター兄ちゃんを盾にした。
雪玉は思った以上のデカさだった。
兄ちゃんに当たり巨大な雪玉はみるみる溶けていった。
兄ちゃんは炎タイプで氷には強かったが溶けた雪が水に変わり兄ちゃんに大ダメージを与えた。
一撃で兄ちゃんは目を回してしまい俺は兄ちゃんを起こそうとして頬を叩いていた。
すると先程の雪玉より小さい物が飛んできた。
それに俺は気付かずにおもいっきり腹に直撃した。
普通だったら崩れるはずの雪玉が速度を落とさずに俺を連れて空の彼方に消えていった。
飛ばされているときにほんとに小さいだったが師匠の声を聞いた。
「ちょっとやり過ぎたかもしれないわね…」
師匠は飛んでいく俺を見上げていた。
飛ばされること数分。
絶望岬に落ちた俺はいつもどうりだったら地面にぶつかり汚い肉片になっていただろうが今日は降り積もった雪があり助かった。
ばふんっという音がして俺は雪に埋まった。
冷たさで凍死しそうだったがなんとか地上に出れた。
「ぷはっ!ったく、師匠め!よくもここまで飛ばしてくれたな。さて、どう帰ろうか………ん?何だ?あれ?」
帰り道を探していると俺が落ちた場所とは別の場所に窪みがあった。
尻尾で雪を弾きながら進んだ。
窪みの奥にいたのは俺と同じ種族の『イーブイ』だった。
そのイーブイは頭の毛のちょうど真ん中が少しクルッと丸まっていた。
イーブイに触れると冷たかった。
同じくらいの身長だが背中に担ぎ急いで家に向かった。
途中、師匠が走ってきた。
どうやら俺を探しにきたらしいが俺が担いでいる奴を気にしている。
「どうしたの師匠?」
「いや、イーブイが何背負ってるのか気になって。」
「絶望岬に落ちてた。」
「落ちてたって、あんたねえ、わっ!冷たいじゃない!早く帰るよ!テレポート!」
師匠は俺の手を掴み一瞬で家の前についた。
家に入ると兄ちゃんはまだ気絶していた。
「お帰りー!」と皆が出迎えてくれたが視線はすぐに背中のイーブイへと移る。
「その子誰?」
ロコンが首を傾げる。
そこで俺は閃いた。
「ロコン!この子抱えて!」
「な、何で!?」
「いいから早く!」
ロコンが抱き抱えること五分。
イーブイの目蓋がピクッと動き目が開いた。
「あっ!起きたわ!」
「君、誰だい?」
俺は温かいお茶を渡しながら聞いた。
「僕は、エル。未来からやって来ました。」
「はあ、未来ねえ。」
中二病か!?と全員が思った。
「で?他には?」
「あんまり驚かないんですね…」
逆にエルが驚いた表情をしている。
「あと他には…あれ!?何も思い出せない!?」
「き、記憶喪失!?」
リーフィアが声を上げる。
「うーむ、ポケダンみたいじゃないか。」
サンダース兄ちゃんがゲームから目を離して言った。
(実はこっちの世界にもポケダンは売られているのだ!昔から伝わる伝説を元に作られているらしい。)
「何か大事件が起こるかもね!」
ニンフィアが嬉しそうに言う。
「うーん、まあ記憶が戻るまで家にいれば?俺のベッド二段だけど上に誰もいないからさ。」
「うん、そうさせてもらうよ。皆よろしくね。」

そして話しは今に戻る。
「で?記憶は戻ったの?」
ルカリオがイーブイと指相撲しながら聞く。
っていうかその体格差でできるの?と思った。
「いや、全然。」
「エルさん呑気ですね〜。」
僕は君に言われたくないよとイーブイに対して思った。
「次はアブソルだったわね。喉乾いたしついでに呼んでくるわ。」
そう言ってグレイシアが部屋から出ていった。
「確かこれで僕達が有名になったんだよね。」
僕は懐かしそうに聞いた。
「うん確かそうだったはず。」
ルカリオも懐かしそうに言った。

■筆者メッセージ
何だか今回の話は会話文が非常に少なく説明文が多かった。
次回はバトルをいれ、会話文と説明文をちょうどいいくらいにしようと思います。
だんご3 ( 2016/04/29(金) 23:39 )