探検隊ツヨイネの日常










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二章 記憶の欠片
15話 サーナイトとの出会い《師弟関係のわけ》
「えっと、次は誰の番かな?」
エルが首を傾げながら聞く。
「ルカリオ?」
グレイシアはイーブイの頭をよしよしといった感じで撫でている。
いつもは「やめてよ」など嫌がるはずのイーブイがおとなしくしている。
「いや、僕は二番目だ。」
「じゃあ一番最初に入ったのはサーナイトだったかな?」
エルは頭を撫でられていても嫌な顔をせずに嬉しそうなイーブイを不思議そうに見ながら言った。
「僕呼んでくるよ。」
ルカリオは立ち上がり部屋から出ていった。
2、3分後サーナイトとルカリオが部屋に入ってきた。
「で、イーブイに私達が会ったことを話せと。いいわ、早速始めましょ。」


―一昨年の8月―
探検隊を始めてから1ヶ月たった。
探検は楽しいが、正直のところメンバーがうるさい。
例をあげると…
・ダンジョンで拾った林檎、グミを奪い合う。(主にブースター兄ちゃんとサンダース兄ちゃん)
・リーフィアorニンフィアが「足が痛い。(ただの歩き疲れ)」、「疲れた。」「喉渇いた。」、「お腹すいた。」等々
しかもそのたびに『穴抜けの玉』を使おうとするもんだから止めるに一苦労する。
これ以外にも沢山あり、上げるとキリがない。
でも、今のところを除けば別に悪いチームじゃない。
連係もとれるしなんと言っても皆腕っぷしが強い。
俺を除いて。
ダンジョンに出てくる敵は倒せる。
だけど最深部に待ち受けているボスには勝てない。
そして皆が組み手している時に負けるのはいつも俺。
妹のリーフィアとニンフィアにすら勝てない。
負け続けて俺はついに決心した。
夜中、森に行って修行すると。
―おばけ森―
ここはおばけ森。
その名の通りおばけがいると噂されていたがいたのは悪戯好きのゴーストポケモンだった。
もう一つ理由を言うと、風が吹くと木がざわめき始める。
その音がおばけの声に聞こえるらしいが俺にはガサガサと雑音にしか聞こえない。
まずやり始めたのは周りの木を蹴って空中に浮き、別の木に飛びうつることをやった。
簡単に言えば壁キック。
理由は足腰を鍛えるため。
次は木を殴る蹴るを繰り返す。素早い攻撃を繰り出せるようにするため。
こんな修行を続けて一週間がたった。
しかし修行を5、6日目ぐらいから誰かに見られている気がしはじめた。
そして8日目。
見られていると思っていたのは間違いではなかった。
今日の修行が終わり帰ろうとした時誰かに呼ばれた。
「ちょっと待ちなさい。」振り返ると一匹のポケモンがいた。
「修行の成果を見せてみなさい!」
唐突すぎて俺はその場に固まった。
「はあ?」と聞き返すのがやっとだった。
「だから!8日間の修行の成果をみせなさい!」
そいつはイライラしたように言った。
「わかったよ。でも一つ教えてくれ。あんた、誰?」
「私はサーナイト。さあかかってきなさい!」
普通の奴は挑発に乗らないだろうが俺はあえて乗った。
持ち前のスピードと小ささを生かしサーナイトの股を潜り抜け、後ろにあった木を蹴って首に飛び付く。
その勢いを殺さずに地面に押し倒す。
「何だよ呆気ないな。」
サーナイトを押さえていない方の手で殴ろうとしたが急に景色が変わった。
俺はサーナイトを見ていたはずなのに今は夜空を見上げている。
体が何かに触れているという感覚はなかった。
この不思議な感じを壊すかのように俺の腹に踵落としが叩き込まれる。
俺の体はサーナイトから少し離れた位置に落ちたが念力で直ぐに引き寄せられてしまった。
サーナイトは俺にパンチやキックを繰り出す。
どのパンチ、キックも正確に痛いところを狙ってくる。
数秒後俺は先程のサーナイトのように倒れていた。
「呆気ないのはどっち?」
俺は立とうとしたが腕に力が入らない。
「諦めなさい。まだやるっていうならこんどは殺すわよ。」
しかし俺は無理矢理体を起こしサーナイトに向かっていった。しかし直ぐに倒れてしまい念力で押さえつけられる。
「どんなに頑張っても越えられない壁っていうのはあるものよ諦めなさい。」
その時俺の中で何かが弾けた。
先程まで倒れていた俺の体に突然力が湧いてきた。
サーナイトに突っ込んで行くとすんでのところでかわされたが切れた頬から鮮血が流れる。
続けてサーナイトの腹を狙って飛び込んだらサイコキネシスで止められた。
そこで俺の力は消え再び動けなくなる。
「あんた強いなあ俺の師匠になってくれないかなあ。/なってあげようか?」
『え?』
俺達の声がハモる。
「師匠になってくれるの?」
「師匠にしてくれるの?」
「やったー!!!」
俺達は手を取り合って喜んだ。
そして翌日。
「えーっと、新メンバー兼俺の師匠になったサーナイトだよ!仲良くしてあげてね!」
「よろしくお願いします。」

「これが私達に弟子と師匠の関係ができた理由ね。」サーナイトは懐かしそうに語った。
「じゃあ次が僕だね。」
ルカリオがイーブイと会ったときのことを話し始めた。

■筆者メッセージ
久しぶりのバトルですね。(短いけど)
何かバトルについてのアドバイスをいただけたら嬉しいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
だんご3 ( 2016/04/23(土) 02:06 )