探検隊ツヨイネの日常









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一章 中学校生活の始まり
10話 アブソルをかけた戦い
今日の授業は全て終わり、下校の時間。
俺達はいつもどうりに校門から出ようとしたら、目の前が真っ暗になった。
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「っ、うーん…どこだここ?」
俺は辺りを見ながら呟いた。
近くにはルカリオとブラッキーとエルとロコンそれとアブソル…がいないっ!?
「みんな起きろ!!アブソルがいない!」
「んうー、まだ眠いよ〜…」
ロコンは寝返りをうってまた寝始めた。
「おい、アイアンテールで吹き飛ばされたいか?」
そう言ったら、のそのそと起き始めた。
「でぇ?どしたのぉ〜…」と大口を開けて欠伸しながらエルが言った。
「アブソルがいないんだよ!」
「先に帰ったんじゃない?」
ルカリオが呑気に言った。
「と、とりあえず家にかえろう。」
家に着き家の中を見回した。
しかしアブソルの姿はどこにもない。
近くにサンダース兄ちゃんがいたから師匠の居場所を聞いた。
「兄ちゃん師匠の居場所知らない?」
「サーナイトなら自分の部屋にいるよ。」
俺はダッシュで師匠の部屋に向かった。
部屋のドアをおもいっきり開け「師匠!」と叫んだ。
「何よ。」
「アブソルを探してくれ!」
「…いいけど、高くつくわよ。」
師匠はいつになくニコニコしていた。
「えっ?金とるの?」
エルがマジでって顔をした。
「師匠〜、エルが後で何でもするからさ〜。無料でお願い。」
「なっ、何で僕が!?」
エルは嫌そうな顔した。
「いいか、エル。師匠からエーフィ姉ちゃんについていろいろ聞けばいいじゃん。な?」
俺はエルに提案したが、OKしてくれるかどうかだ。
「……分かった。何でもするよ。」
エルは決心したかのように言った。
師匠は目をつぶった。「うーん……はあっ!」
パチッと目を開け分かった!って顔をした。
「アブソルはどこ?」
ロコンが急かす。
「んーとねえ…最近さ、廃工場ができたじゃん。あそこにアブソルと…もう一匹いたわ。早く行かないと取り返しのつかないことになりそうよ。」
「師匠ありがと!」
俺は勢いよくドアを開け廃工場へ向かった。
イーブイ達が来るまで今までの説明をアブソルに頼もう。
「はーい!任せて〜!囚われの身だけどまだまだ元気なアブソルだよ!メタっぽい気もするけど気にしないでね!」
「何独り言を言ってるのお?」
黒いフードを被った男が聞いた、だが私は無視した。
「簡単に説明すると、話しは校門から始まるの。」

時はさかのぼり、校門前。
「今日帰ったらなにする?」
ルカリオが皆に聞いた。
「うーん、修行かな。エルと一緒に。」
「あのさあ、修行ばっかしてて楽しい?」
ロコンが質問する。
「てか、ぼ…くも…」
ドサッっという音を立ててエルはその場に倒れた。
そしてイーブイ、ブラッキー、ルカリオ最後にロコンが倒れた。
私だけを残して。
私がみんなに近づこうとしたら、誰かに後ろから金縛りをかけられ動けなくなり、ここに連れてこられた。
「ふふふ、ぶつぶつ言ってる君もかわいいねえ。じゃあお楽しみの時間だよぉ。」「き、きもいから来ないで!」
恐怖ですくんだ足を無理矢理動かし逃げたが、金縛りでまた捕まった。
「アブソルたんのファーストキスの相手は僕だねえ。」
黒いフードを取り謎に包まれた顔が明らかになる。
正体はスリーパーだった。
私の口とスリーパーの口があと少しでくっついてしまうところで、ガッシャーン!という大きな音がしてイーブイ達がきた。
ここで話しはイーブイに戻る。
「だっ、誰だお前達は!?」
「ヒーローは遅れてくるもんだって知らないか?」
「イーブイ、今はカッコつけてる場合じゃないよ。」
ロコンが突っ込みをいれる。
「まあまあ、大丈夫だって。ルカリオ!準備オッケー?」
「もちろんだよ!」
「う、動くな!こっちには、人質がいるんだぞ!」
「ええ?人質?どこにいるのんだい?」
俺は馬鹿にしながら聞いた。
「アブソルたんがここに…ってあれ!?」
驚くスリーパーはこっちを睨み付けた。
「アブソルはルカリオの神速で連れてきてもらったんだよ。」
この会話に一度も出ていないブラッキーが説明する。
「くそお!僕のアブソルたんを返せえ!!」
スリーパーは叫びながら突進してくる。
「誰が僕のアブソルだ!アブソルは俺のチームのメンバーだあっ!!」
俺は右手に力をためてスリーパーの顔めがけて叩きつけた。
スリーパーは「ぐわあああああ!!!」と叫びながら、天井の窓を突き破って空の彼方に消えた。
「イーブイ!」アブソルは俺に抱きついた。
アブソルを慰めてやらなきゃな。
最強と吟われるチームメンバーでも体も心もまだ13歳だから精神はまだまだ子供。
「よく我慢できたなアブソル。偉いぞ。じゃ、みんな帰ろっか。」
こうして、アブソルのファーストキスは守られたのでした。

■筆者メッセージ
9、10話書いているときだんだんスリーパーがキモくなってきて気持ち悪くなりました。
ですが、9話を書いたのだから10話も書かなくてはと思い気力と根性で書き上げました。
また、更新が遅れるかもしれませんが次回も楽しみにしていてください。
だんご3 ( 2016/03/29(火) 17:05 )