星の誕生
(ブイズ達が帰った後)
セル「俺らもあんな頃があったよな。」
ライザ「ホント、懐かしいよ。」
思い出に浸るリーダーズ。
セル「ま、俺らの先祖も負けない位強かったらしいけどな。」
ライザ「何対抗心燃やしてんだよ。先祖の話位で。」
セル「仙人が認める位だからな。かなり強かったんだろう。」
ー過去ー
これは現代から何百年も前の話。星の探検隊が生まれる少し前。
この時は少し肌寒く、風が少し強かったころ。
四匹のポケモン達がとある塔の前にいた。
風でジャノビーのマントが靡いている。
そのジャノビーの後ろには、フタチマル、ダーテング、マフォクシーがいる。
ジャノビー「........遂にここまで来たか。」
彼は今の“ビッグディッパー”のリーダーのセルの先祖のジャノビー。同じように、後ろのポケモン達も現“ビッグディッパー”の先祖である。
彼等の目的は、難易度が“金”のダンジョン攻略である。ダンジョンは全部で七つ。彼等のランクはなんと“ダイヤモンド”。因みに、彼等のチーム名は“スタートレジャー”。昔から星にちなんだ名前だった。
これまで彼等は六つのダンジョンを攻略した。この塔で七つ目だ。
『百戦錬磨の塔』、それがこの塔の名前。
七つのダンジョンの中で、この塔は必ず最後に挑戦しなければならない。というよりも、最後にしなければ意味がない。
他の六つのダンジョンで『星』を手に入れなければならない。六つ『星』を手に入れた状態で『百戦錬磨の塔』の最上階にはめ込み、大鐘を鳴らせば、“ビッグディッパー”の称号と証であるバッヂが貰える。勿論、仙人直々に。
その証と称号を貰うべく、今“スタートレジャー”は挑戦しようとしている。
マフォクシー「クスッ、いつも冷静沈着なあなたが緊張してるの?」
ジャノビー「俺だって生きてるんだ。緊張もするし、恐怖だって感じる。」
風が強く吹く。
塔の方からも嫌な空気が流れる。
気を引き締めて、塔の中に入って行く“スタートレジャー”。
ー百戦錬磨の塔ー
石で作られ、少しばかりコケもはえている。
出てくるポケモンの中には進化前のポケモンもいるが、その強さは並ではないので全く油断出来ない。
まだ塔の四分の一も行っていないのに、もうバテ始めてている“スタートレジャー”。
因みに塔は五十階。
フタチマル「何か変じゃないか?」
敵の動きが妙におかしい。怖い顔して突っ込んでくる。技もかなり本気だ。
まるで本気で殺しにかかっているように。
一撃一撃が重い。跳ね返しても次の攻撃がすぐにくる。
ジャノビー「一旦隠れるぞ!リーフストーム!」
そう言って忍者の木の葉隠れのようにして近くの穴場に隠れた。
幸いにも、この場所は敵には見つかりにくい所だった。
ジャノビー「しかし、どうしたものか。」
フタチマル「恐らく、何者かが裏で糸を引いているんだろ。」
ダーテング「黒幕がいるという訳か。だとしたらアイツらしかいないだろうな。」
マフォクシー「ナイトメア....ね。確かに絡んでいる可能性は高いわね。」
ジャノビー「とりあえず作戦をたてよう。」
ジャノビーの意見で作戦を立て始める“スタートレジャー”。
『百戦錬磨の塔』のポケモンは全タイプいる。対策が難しい。
ジャノビー「よし、これで行こう。」
ジャノビーが立てた作戦はこうだ。
まず時間差をつけて一匹ずつ穴から出て、塔の長中間部(四十階)に集合するということだ。
つまりは単独行動をするということになる。もしもの時の為にふっかつのたねやオボンの実、ピーピーマックスなどをいくつか持っている。
実は“スタートレジャー”は全員足には自信がある。周りからは“流星探検隊”とも言われている。
ジャノビー「よし、じゃぁ行ってくるぞ。」
そう言って穴から飛び出した。
それに続いて時間差でダーテング、フタチマル、マフォクシーの順で出発する。
ー百戦錬磨の塔 長中間部ー
何故かフタチマル、ダーテング、ジャノビー、マフォクシーの順で着いた。
みんなの手持ちは全くと言っていいほど減っていない。合計で一つか二つ減ったくらいだ。
傷もかすり傷程度だし。
ジャノビー「やっぱりこれで行って正解だったな。」
マフォクシー「後十階ね。」
フタチマル「ここから上は脳のテストみたいなものだから、あまり苦戦はしないだろう。」
パズルやなぞなぞなどの脳の回転の速さ、途中からは記憶力のテストのようにになっている。
ジャノビー「行くか。」
少しばかりの休憩と準備の時間をとり、出発した。
四十一階は迷路になっている。
壁に手をついていれば出られる程単純な造りではない。
壁が天井までとどいているため、上から見ることは出来ない。
ジャノビー「........。」
無言で進むジャノビー。....と他の仲間たち。
敵は出てこないので、静寂な時間が続き、気まずい雰囲気になっている。
それでも迷路を抜け出そうとしている。
が、三十分掛かってもまだ抜け出せない。同じところでグルグルしている。
ダーテング「....つまらん。」
ダーテングが飽きてきた。
それに続いて他のポケモンも皆段々と飽きてきた。
だが、ジャノビーだけは諦めていなかった。
あれから一時間してようやく....
ジャノビー「やっと出られたな。」
マフォクシー「ちょ、ちょっと待って。」ハアハア
フタチマル「お、俺も。足が棒になった。」ハアハア
ダーテング「な、情けないぞ。」ゲホゲホ
ジャノビー「そういうお前も辛そうだがな。無理はするな。」
ここでも少しの休憩をとり、次のフロアへ。
次のフロアは、若干狭くなった部屋に一つ、大きな鉄の門が建っていた。
すると門からか、声が聞こえてきた。
門「次のなぞなぞに答えよ。
ある寒い日、A君とB君とC君がとある公園で遊んでいた。A君は滑り台、B君はジャングルジム、C君は二人をベンチで見ていた。この中で一番寒くない思いをしているのは誰だ?」
ジャノビー「二人を見ている、いや、傍観しているCだ。」
マフォクシー「早ッ!?」
フタチマル「いやいや、遊んでいるAかBかの二択だr....」
すると門の周りの無数の電球が光り、
門「正解。正解。」
そして門が開いた。
ジャノビー「よし、いくぞ。」
フタチマル「............。」
次のフロアへと進む。
次のフロアもなぞなぞだった。
また門から声がした。
門「次のなぞなぞに答えよ。
ヨウ素、バナジウム、イットリウムを混ぜたら何ができる?」
今度はなかなか高度ななぞなぞだ。
流石に頭を抱え込む“スタートレジャー”。
マフォクシー「混ぜたらって、危険な臭いがするんだけど。」
ジャノビー「そんな風に考えるな。これはなぞなぞだ。トンチがきいているはずだ。」
フタチマル「ヨウ素、バナジウム、イットリウム....関係性は........!」
フタチマルが何かに気付いたみたいだ。
ジャノビー「わかったのか?」
フタチマル「化学だよ。全て元素記号に置き換えると『I、V、Y』だからIVY(アイビー)、つまり『蔦』だ。」
ダーテング「なるほど、そういうことだったのか。」
門「正解。正解。」
そしてまた門が開く。
次の階へ。
この階もなぞなぞだ。
門「次のなぞなぞに答えよ。
J、3、Z、K。この中で仲間外れはどれだ。」
マフォクシー「....ハア、なめ過ぎでしょ。」
ダーテング「答えは“3”だ。一個だけ数字だからな。」
ダーテングが答えた。その時。
門「(ぶぶー!)不正解。不正解。」
スタートレジャー「!!?」
“スタートレジャー”は理解不能だった。簡単だと思っていたなぞなぞをハズしたのだから。
そして改めて考えてみた。これは“なぞなぞ”なんだと。
すると門が正解を言う。
門「正解は“Z”だ。トランプに置き換えると、Zはないからだ。」
まんまと引っかかった。
門「間違えた者には罰ゲームだ。いでよ、三皇帝!」
すると壁が上へスライドし、エンテイ、ライコウ、スイクンが出てきた。
たじろぐ“スタートレジャー”。
その時門から声がした。
門「狼狽えるな。冷静に対処する者こそ、“ビッグディッパー”の名に相応しい。勇ましさを見せろ。」
話し終えた瞬間、エンテイが“かえんほうしゃ”を撃ってきた。
それをなんとかかわす“スタートレジャー”。
間髪容れずにライコウの“かみなり”とスイクンの“れいとうビーム”が襲いかかる。
マフォクシー「ブラストバーン!」
ジャノビー「ハードプラント!」
二匹の技で相殺する。........が、なんとライコウとスイクンの技はマフォクシーとジャノビーの技をすり抜けた。
二匹は抜群の反射神経で、ギリギリのところでよけた。
かわす為に転んでかすり傷ができた。焦り過ぎている。
ジャノビーはいきなりの出来事で焦りと恐怖を感じている。息切れもおこしている。
三皇帝は“スタートレジャー”の方へ向き、“せいなるほのお”、“エアロブラスト”、“ときのほうこう”を撃ってきた。有り得ない出来事に身動きが取れない“スタートレジャー”。
だが、ジャノビーはリーダーとしての立場のせいか、皆の前に立ち、壁となった。
ジャノビー「(ここまでか....)」
ジャノビーが諦めかけたその時!
ジャノビー「?」
技が当たった感触が全くない。
ゆっくり目を開ける。技は確かに自分の体を貫いている。
ん?貫いている?
後ろの仲間を見ても自分と同じで、技は当たっているのにダメージがないように見える。
何かがおかしい。
そしてジャノビーはあることが頭に思い浮かぶ。
ジャノビー「立体映像(ホログラム)?」
その時、門からまた声がした。
門「正解だ。冷静さはまだ足らんが、仲間を思いやる気持ちはしかと受け取った。」
そして門が開く。
ジャノビーにみんなが続く。
次のフロアに進む。
次のフロアは奇妙な門が立ちはだかる。
が、今までの門とは違かった。門が少し小さい。というよりフロア自体が小さい。
“スタートレジャー”の身長だったらまだ平気だが....
マフォクシー「えっと、確かこれって....」
奇妙な門を目の前にし、マフォクシーが口を開いた。
ジャノビー「....箱根細工、だったかな。」
フタチマル「箱根細工ってあれだろ?パズルみたいに模様を動かさないと開かないやつ。」
ジャノビー「だとすると、厄介だな。」
二時間後・・・
完全に戦意喪失状態。というよりお手上げ状態。
だから最終手段にでる。
フタチマル「マフォクシー、行くぞ!」
マフォクシー「OK!」
ジャノビー「お、おい!待て!」
ジャノビーが止めたが遅かった。
フタチマル「おりゃぁ!」
マフォクシー「かえんほうしゃ!」
ドオォォォォォォォン!
大きな音を立て、門が壊れる。
フタチマルがちょっと手を加えた手榴弾を投げ、それに火をぶつけたマフォクシー。
通れるようにはなったが、
ジャノビー「....あのなぁ、楽して“ビッグディッパー”の称号を貰ったっと意味ねぇんだよ。」
フタチマル「悪い。」
マフォクシー「ごめんなさい。」
ダーテング「(俺今めっちゃ空気なんだけど。)」
まあ、なんやかんやあって、
四十九階に到着。
そこには二つの道があった。一つは上に通じる階段、もう一つは謎の通路。
フロアの中心にあった看板にはこう書かれていた。
「寄り道も良いが、欲を出せば死ぬ。」
よく意味が分からなかった。
それと、謎の通路の入り口をよく見てみると、何か書いてあった。
「この先Hな子二人、Sな子一人が君を待っている。」
罠臭がするが、気になる。
フタチマル「俺こっち行く。」
フタチマルが迷わず決めた。勿論、謎の通路の方を指差し。
それにダーテングとリーダーであるジャノビーも賛同する。
ただ、マフォクシーだけが反対する。
ジャノビー「じゃあ、俺達だけで行ってくるから待ってろ。」
マフォクシー「サイテー!」
男三匹が謎の通路を通り、奥の自動ドアをくぐり、開けたところに出た。
そこには何もないし、誰もいなかった。
すると、突然自動ドアにロックがかかり、出られなくなった。
「オマエタチハヨクニマケタ。イマカラオマエタチガノゾンデイタモノヲダシテヤロウ。」
すると、卵が腐ったような臭いがした。
ジャノビー「........!!そういうことか!」
ダーテング「何だ?」
ジャノビー「Hは水素、Sは硫黄に置き換えて考えてみろ!水素が二つ、硫黄が一つだと。」
フタチマル「H2S....硫化水素!」
ダーテング「有毒気体か!」
ジャノビー「看板にあったのはこういう意味か。」
フタチマル「とりあえず脱出しよう。」
そういうと、“ハイドロカノン”、“ソーラービーム”、“ハードプラント”を放った。
ドオォォォォォォォン
大きな音を立てるが、ドアには傷一つついていない。
ジャノビー「嘘だろおい!」
ダーテング「くそー!」
フタチマル「諦めずにもう一発いくぞ。」
もう一発さっきの技を撃つ。
が、やはり傷一つついていない。
ダーテング「何でだ!」
ダーテングは悔しさのあまりドアを殴った。
その時
ガラガラガラガラ ドオォォォン
ドアの周りの壁が崩れ落ちた。
ジャノビー「........。」
フタチマル「........。」
ダーテング「........。」
三匹「(え〜〜....。)」
なんとか無事に脱出出来た。
その後マフォクシーと合流し、最上階へと進んでいく。
ー百戦錬磨の塔 最上階ー
異様な空気が漂っている。
フロアの奥には何かをはめ込む為の小さな灯籠のようなものが一つ。
その他にはポケモンが四匹。
ヨノワール、アブソル、ロズレイド、ワルビアルの四匹だ。
するとロズレイドが口を開く。
ロズレイド「なんで死んでないの?さっさと死ねよ。クズ共が!」
口が悪い。
ロズレイド「せっかく連中を操ってあんた達を殺そうとしたのに。」
ヨノワール「私がな。」
ロズレイド「しかも下の階にはわかりやすいけど、罠部屋を作ったり。」
アブソル「僕がね。」
ロズレイド「それからこの計画を立てる為の準備とかも大変だったんだからね。」
ワルビアル「九割がた俺が準備したんだがな。」
ロズレイド「兎に角、あんたらを殺す為にどんだけ苦労したかわかってんの?」
三匹「私/僕/俺達がな!」
漫才(?)をやっている四匹。だが、油断は出来ない。この四匹はこれでも『ナイトメア特殊暗殺部隊“DARK”』なのだから。
『ナイトメア特殊暗殺部隊』とは、四幹部(この頃には四幹部はまだない)とは別に作られた、暗殺を専門とするポケモン達で結成された組織だ。
ロズレイド「まあいいわ。ここで私達が殺すから。」
急に殺気だった。
今にも襲われそうだ。
そして四匹は散り、“スタートレジャー”に襲いかかる。
ワルビアルの“砂嵐”で視界を悪くし、ロズレイドが四方八方から“花びらの舞”でチクチク攻撃をし、アブソルが“スピードスター”で攻撃をし、ヨノワールは“シャドーボール”で攻撃している。
ヨノワールの“シャドーボール”はなんとかよけられても、“スピードスター”と“花びらの舞”がよけられない。
しかも、“砂嵐”でチクチクとダメージが減っているので、これもまた厄介だ。
だが、この程度で怯む“スタートレジャー”ではない。
ジャノビー「リーフストーム!」
ジャノビーが草の竜巻を起こし、ワルビアルの“砂嵐”を相殺した。
しかも、それだけではない。
ジャノビーの周りには仲間がいなかった。
その仲間はというと....
フタチマル「シェルブレード!」
マフォクシー「大文字!」
ワルビアルとロズレイドの隙をつき、背後に回り込み攻撃を仕掛けた。
効果は抜群の為、かなりのダメージを負わせる事が出来た。
だが、これだけではまだ終わらない。
追い討ちをかけるかのようにダーテングが
ダーテング「すいみんの種。」
“DARK”に向かってまたもや背後からすいみんの種を4つ投げた。
運良くワルビアルとロズレイドは怪我を負っていた為、動きが鈍く、避けられずに眠ってしまった。
アブソルとヨノワールは避けていた。
上手く受け身をとり、体制を立て直す二匹。
ジャノビー「大分部が悪くなったな。」
アブソル「....ふふっ、君達に面白いことを教えてあげるよ。」
ジャノビー「?」
アブソル「今姿が見えないうちのヨノワールは特別でね、相手の影に入り込み、操ることが出来るんだ。だからと言って、影に攻撃なんてしたらヨノワールだけでなく、操られているポケモンもダメージを受ける。....どういう意味だか、わかるよね?」
ジャノビー「!?まさか!」
時既に遅し。
フタチマル、マフォクシー、ダーテングがジャノビーに襲いかかる。
なんとか避けられたジャノビー。
アブソル「影分身で三匹同時に操っているんだよ。驚いた?」
ヨノワール「それは私のセリフだ。」
三匹を操るヨノワール。
ジャノビー「(何とかこの状況を打破出来る方法はないのか?)」
ジャノビーが考えていると、
フタチマル「ジャノビー!」
ジャノビー「!」
気が付けばフタチマルがそこまで迫って来ていた。
ジャノビー「まずい!」
反応が遅れ、かわせない。
ジャノビーに攻撃が当たる........と思いきや
ジャノビー「?」
まるで時が止まったかのようにフタチマルが固まっている。
次の瞬間ドサッという音と同時にフタチマルが倒れた。
フタチマルの後ろにはダーテングが立っていた。
何故かマフォクシーも倒れていた。
そしてダーテングは何かをかじり、倒れた。
ジャノビー「そういうことか。」
ダーテングがかじったのはすいみんの種。
ダーテングは、みんなの影に向かってすいみんの種を投げていたのだ。
不思議と影から眠ったヨノワールが出てきた。
アブソル「ありゃりゃ、僕達だけになっちゃったね。」
ジャノビー「俺とお前の一騎打ちか。」
アブソル「それじゃぁ....」ニヤリ
アブソルは不吉な笑みを浮かべ、ジャノビーに“あくのはどう”を繰り出す。
横へかわすジャノビー。視線の先にはアブソルはいなかった。
気がつくとジャノビーは裏をとられていた。
アブソルの“スピードスター”が炸裂。
体制を立て直すジャノビー。
数秒間の睨み合い。
先に動いたのはアブソルだ。かなりの速さで迫って来る。
ジャノビーはふとバッグに手が触れた。そして一つの作戦を思いついた。
ジャノビー「(一か八かだが、賭けるしかない。)」
アブソルに感づかれないよう、体を少し捻り、いかにも攻撃をしますよ的な体制をとった。
バッグに手を入れ、アブソルが噛みつこうとしたその時
ジャノビー「今だ!」
すれ違い様にアブソルにある種を投げた。それは
アブソル「ぐわああ!あ、あぁ!目がぁ、目がぁ!」
念のために持っておいためつぶしの種だ。
めつぶしの種はご覧の通り、見事に命中し、アブソルは怯んでいる。
ジャノビー「トドメだ!迅速一閃!」
................ドサッ
アブソルが倒れ、静寂な時間が続く。
ジャノビーは『星』をはめ込み、一匹で上に登りそして
ジャノビー「....この世に平和を。」
大鐘を鳴らした。
その後、無事に帰ってきた“スタートレジャー”をポケモン達が祝福し、仙人である〈百目鬼雅〉からは、“ビッグディッパー”の称号とその証であるバッヂを授かった。
一方、“DARK”はジャノビーが大鐘を鳴らして下に戻った時にはどこにもいなかったという。
ー現在ー
セル「....ってな感じだったって親父が言ってたな。」
ライザ「苦労したんだな。俺らは単純に戦闘フォーメーションが『南十字星』に似ていることからこの名がつけられたっていうし。ま、ただの十字型なんだがな。つか、今の俺達はあまりそのフォーメーションはとらないがな。」
なんだかんだいっても、昔からの名誉を守り続けている二匹がここにいる。