二つの星の戦士
ー本部ー
ブイズ達が本部へと戻ると、そこには多くの野次馬ができていた。
その中央には八匹のポケモンがいた。
どこか見覚えのある面子で、その中には『地底の監獄』への探検の許可を得るのを手伝ってくれたジャノビーがいる。
クロウ「ジャノビーさん、お久しぶりです。」
ジャノビー「おぉ、若いのか。確かあの時、君達は『地底の監獄』に行ったんだよね?」
クロウ「はい、その節はありがとうございました。」
ジャノビー「いやいや、いいんだよ。それよりもこの“ナイトメア”のフシギバナを倒したのは君達かい?」
ナギ「いえ、誰か他のポケモンがやりました。」
そう、あの時はフシギバナの“ハードプラント”で縛られ、“ソーラービーム”を撃たれる瞬間に閃光玉が投げられ、その間に誰かが助けてくれたのだ。
ピカチュウ「その他のポケモンっつーのは?」
ボルト「あの時は俺の電気よりも眩しい光をはなたれてたからわからなかった。」
ジャノビー「電気タイプも眩しがる光....特殊な閃光玉の一種か?」
ピカチュウ「....あまり難しく考えるな。頭が混乱するだけだ。」
ジャノビー「それもそうだな。」
周りの野次馬が更にざわざわしてきた。
どうやらジャノビー達と普通に話をしているチームブイズとブイズ組に対して驚いているようだ。ブイズ達はなにがなんだかさっぱり分からない。頭にはてなマークがいくつも出来ていた。
このブイズ達が普通に話していたこのポケモン達は....
ガバイト「お、おい....あのポケモン達って、探検隊ランクが〈金〉の“ビッグディッパー”と“サザンクロス”じゃねーか?」
テールナー「本当だわ。でも、あの子達は何者なの?普通に話してるけど。」
『あの子達』とは、当然チームブイズとブイズ組のことである。
そして、この野次馬の話し声が聞こえたのか、急にリーフが大声をあげた。
リーフ「ああぁぁぁぁーーーーーー!!やっと思い出した!このポケモン達、『究極の星の探検隊』の“ビッグディッパー”さんと“サザンクロス”さんだーーー!」
リーフのその言葉に他のブイズ達もやっと理解した。
クロウ「どこかで見たことがあるような気がしていたが。」
ウォート「まさかあの超有名な星の探検隊だったとは....」
セル(ジャノビー)「じゃぁ、改めて。俺はビッグディッパーのリーダー、セル。」
ライザ(ピカチュウ)「俺はサザンクロスのリーダーのライザだ。よろしくな。」
星の探検隊のリーダー達の紹介が終わり、話が始まる。(ブイズ達の紹介は割愛させていただきます。)
セル「さて、君達に話がある。」
ホムラ「何ですか?」
セル「これからとある二つのダンジョンに君達と挑戦しようと思う。」
ユキナ「え。有名なあなた方と一緒にですか?」
ライザ「あぁ、そうだ。」
フィナ「でも、それが何か?」
セル「俺達はこうしようかと考えている。まず、俺達“ビッグディッパー”と“チームブイズ”が組み、『愚者の谷』へと向かう。」
ライザ「そして俺達“サザンクロス”と“ブイズ組”が組んで『幽霊の館』に行く。」
ナギ「えっと、何で私達なんですか?」
セル「(エット)....(アッ)君達の実力がみたいんだ。」
皆なにかしらの疑問を抱いたが、有名な探検隊に対して異論を出すのは、積極的なボルトでさえもかなり勇気が必要なくらいだから、誰も反論しない。っていうより出来ない。
リーフ「えっと、私達も皆納得しましたので、それで大丈夫です。」
セル「よっしゃ。じゃあ早速行くか!」
クロウ「えっ?もうですか?」
ライザ「んじゃ、二日後の正午に出発でいいか?」
クロウ「はい。それでお願いします。」
セル「それじゃ、一旦解散だ。」
そう言って、ビッグディッパーとサザンクロスは本部を出て行った。
リーフ「ヤバいよ。あの超有名な探検隊と組めるなんて夢みたい!」
ボルト「おーい、アダムとイブはどーしたー?(棒)」
リーフ「............。」
リーフは「あっ、忘れてた。」みたいな顔をしてヤバいと思っている。
セル「........。」
ライザ「....本当にあいつらなのか?」
セル「のはずだが、まだわからない。だからこうして試そうとしてるんじゃないか。」
ライザ「....もしも違ったらどうすんだ?」
セル「そんときはそんときだ。」
ライザ「ったく、無責任な。」
セル「....だが、あのお方が認めたポケモンの子孫のはずだから、真の実力をだせば俺達と同等の力がでるはずだ。」
ライザ「........『星の戦士と宝玉』。」
セル「....フッ、懐かしいな、その響き。」