第12話 真実
私とルイは最後の部屋に着き、ソルと連絡をとろうとする。
「ソル聞こえる?」
『はい、聞こえてますよ。ミドリと最後の部屋だと思われる部屋にいます。こちらで見つけた紙片には2つの部屋のレバーを同時に降ろすと道は開くそうです。こちらは見つけたのですがそちらはありませんか?』
ソルの話を聞きつつ、2匹は探索して、本棚の中にレバーがあった。
「あったよ。同時に降ろせば良いのよね?」
『はい、じゃあ降ろしましょう。せ〜の』
カチッ
すると壁だったところにドアが現れた。
「ねぇ、ドアが出てきたんだけど?そっちは何かあった?」
少し間が空いてミドリが答えた。
『こっちも壁からドアが出てきてたわよ。唐突すぎて、ソルが呆然としてるのよw』
「梯子が上から掛かってるから登ってみよう。」
『分かったわ。ほらソル行くよ。』
ブチッ
通信が切れたみたいだ。
私は梯子に手をかけてルイに
「上に行こう!多分合流出来るかもしれないよ?」
「悪りぃ…ぼぉ〜としてた。」
ルイが来るとルイから梯子に登らせドアを閉めて、後に続いた。
登り終えると、屋根裏らしく仕切りがなく広い…向こうから懐中電灯の光が見え、私達は走って光へと向かった。すると、ソルとミドリがいた。合流して、お互いの情報を交換した。すると、屋根裏に鍵を移したということが分かり、私達は探索を始めた。しかし、暗く、何も見えない…すると私はバッグからさっき手に入れたものを取り出した。
「闇を照らせ!光の玉!」
光の玉を掲げ、光が広がった。屋根裏全体が灯りを灯し見えるようになった。
すると、中央に机があり、急いで向かった。机の上の箱には、アンティークみたいに珍しい鍵があった。きっと玄関の鍵であるはずだ。
「これが玄関の鍵ですね。さぁ早くここから出ましょう。」
「そうね。もうここにいる必要はないからね」
「おい!待て!!あれは!?来たぞ!」
私とルイが出てきた所からお姉ちゃんが出てきた。お姉ちゃんはゆっくり近づいてくる。
「早く逃げるぞ!全力で行くぞ!」
ルイの言葉に従い、全力で走った。すると、後ろから
「ま…待…って…シ…ル……」
「お姉ちゃん!?待ってすぐ行くよ。」
私はお姉ちゃんのもとに駆け寄った。
「私の話を聞い……て。」
「うん!聞いてるよ!」
すると皆も戻ってきた。
「まずは謝らせて、ゴメンね…シル…私のせいであなたが危ない目に合わせてしまって…」
お姉ちゃんは咳き込んで、治まって、また言う。
「この館はね。幽霊の噂がたっているでしょ?あれは本当、今は私に宿ってるけどね…」
「や、宿ってる…?」
「まぁ言い換えると私はもう死んでいるって言った方が正しいかな…肉体と意思はそのままだけどその幽霊によって支配されているの。今は何とか抑えているけどね…時間の問題よ…だから最後に言っておきたかった。シル、それにソル、ミドリ、ルイこれからも仲良くね、そして私達の分まで生きて…」
お姉ちゃんは突然苦しみ始めて、
「もう抑えられないわ!早く逃げて!!」
ソルは私の肩を掴み、
「行きましょう!ここで亡くなってしまったポケモンの分まで」
私は涙を流していたがしっかりと頷いた。私は立ち上がり、皆と走って屋根裏から降りて行った。