第1話 置き手紙
「はぁ…あれから1週間か…」
私は情けないため息を吐く。
「まったく情けないため息吐くなよ…こっちまでため息吐きそうになるだろ…」
その声が聞いて私は声の方向に振り向いた。振り向くとそこにはルイが手を組んで立っていた。
「お姉さんが行方不明だから気持ちは分かるけどそんなにしょげるなってなあ?」
「ありがとうルイ。少し元気出たよ」
私は満面の笑顔をルイに見せた。
「良かったぜ!何かあったら俺たち親友に言えよ〜」
「うん!」
その後ルイと別れて家に戻って姉の部屋を掃除をしていた。いつでも帰って来ても良いようにと。
「あっ確かお姉ちゃんいつも日記を書いてるって言っていたような気がしたな〜一応机の中に入ってるか確認してみようかな〜」
机の一番上の引き出しには筆記用具が入っていた。二段目は特にめぼしいものはなかった。一番下を開け紙の類いがたくさんあり、私はかき分け気になった紙を取り出して椅子に腰掛け読み始めた。
『シルへ
読むことはないと思うけど一応私がいなくなっていることだと思って残します。私は友達と外れにある館に行ってくるわね。私達は噂の真相を解明するために…………行くことにしたの。 絶対帰って来るから泣かないで待っててね。ルナより』
少しかすれて読めない部分があったが大抵の内容は分かったあの幽霊が出る館に行ったということが真っ先に分かった。私は姉を探そうと決意を決め明日に備え準備をしようと部屋を出ようとしたその時机の上にある日記帳の表紙が目に入った。私は表紙だけの日記帳を持ち姉の部屋を去った