名前も声も知らない を読んだ感想 | ||
投稿者:レイコ 2016/02/13(土) 14:25 | ||
[表示] 遅ればせながら完結おめでとうございます。 熱く燃えるバトルストーリー、最初から最後までノンストップで楽しませていただきました。 アニメポケモンを視聴している身としてはまず、御作のタイトルをひと目見た瞬間からたまりませんでした。「これは絶対に面白い!」と期待で胸を膨らませました。はやめさんの小説構築力と深いポケモン考察は前々から圧倒されていましたので。色褪せない名曲、私も大好きです。 チャンピオンとのバトルの敗北をきっかけに自問から抜け出せなくなったアユム、序盤はなんだかふわふわしていて少し心配もしましたが、まっすぐにぶつかってくるユウリ、相容れないバトル理念をもつヒールなホクトとの出会い、カチヌキファミリーという人生のレールを象徴するテルマという兄、それぞれのバトルを通してアユムがトーナメント参加の決意に至る流れが丁寧でとても好きです。嗚呼やっぱりバトルに生きるポケモントレーナーなんだな、と。 御作はオリジナルトレーナーの他にアニメのポケモントレーナーが登場するので、そちらも見逃せませんでした。しかもサトシ歴戦のバトル相手が続々と! アニポケDPで名勝負を繰り広げたあのシンジが出てきてなんと嬉しいこと! シンジとシューティーの初顔合わせは夢がありました。アニメ本編でも実現してほしいくらいです。サトシの話題を皮切りにバチバチ火花を飛ばす二人、いやーいいですねえ! 映像がバッチリ目に浮かびました! トーナメント戦も粒ぞろいで迫力がありました。ユウリVSシューティー戦の砂の得物をかまえたフライゴン、かっこよすぎです。タクトVSシューティーのウインディVSエンテイは一度は想像したことがある因縁のマッチ……エンテイとテルマのあいだに何かがあったことは明白ですが、あえて語られていないところが興味を掻きたてます。アユムVSホクトは文字通り激熱でした。シュバルゴをこれほど格好良いと思ったのは初めてです。打ち破られたメガヘルガーには衝撃を受けつつも、アユムに植え付けられていたホクトへの敵愾心やゲットの経緯をふまえれば充分納得できました。ホクトVSテルマの回想も良い……サングラスを脱ぐ場はがらっと容姿の様変わりと心境の変化がリンクしていて、王道っぷりがいいです。アユムとホクト、ヘルガーとバシャーモのぶつかり合いのすさまじい熱量に心が滾りました…… シンジVSタクトはアニポケDPであと一歩のところまで実現しかけたカードなので、本編後の彼らの活躍を目にすることができてよかったです。 「デオキシスの弱点はなんだ?」 「素晴らしい」 「突破口があるはずだ」 「ボクたちは」 「行くぞ……エレキブル!」 「キミのようなトレーナーを、待っていた」 ↑ここ、素晴らしいです。 感情の限り咆哮したタクト、静かに対峙するシンジも……奇跡の勝利、アニメファンとしてこの作品の読者としてこの胸にしかと刻みました。 アユムVSシンジは純粋な強者対決の果てに、作品冒頭から悩み続けていたアユムがポケモンバトルをする理由を見出した部分が感慨深かったです。最後にこの物語のキャラクター代表格を見せつけてくれましたね。いい答えだ……! シンさん愛はまた別途に叫びますので、割愛いたします。 “そのポケモンが飛んだ跡には、虹が出来るという伝説がある。 世界が七色の光に満ち溢れるとき。人間とポケモンは真に歩み寄る。” こちら、感動の結びでした。 読者としてこの作品と一緒に駆け抜けることができて、本当によかったです。まだまだ語り尽せない部分があって名残惜しいほどです。あらためて完結おめでとうございます。お疲れさまでした。大作をありがとうございました!!! [19]
|
||
投稿者:はやめ 2016/02/13(土) 16:43 | ||
[表示] 一度ならず二度までもこうして感想をいただけるとは思っていなかったので驚きと同時に、これほど本作を気に入ってくださったレイコさんにはただ感謝しかありません。 本作を要約したような感想の内容に、私もなつかしい思いに駆られました。というわけで、一年前ほどの記憶を掘り返しつつ、返信とさせていただきます。 この作品はトーナメント前とトーナメント後というふたつの展開に分かれるなと感じています。アユムの動かし方がおぼつかなくてアニポケ勢に飲み込まれてしまった感のある序盤ですが、この流れは自分としても気に入っています。 バトルに生きるトレーナー……そうですね、別の生き方を模索するとポケモンバトル小説ではなくなってしまうので(身も蓋もない言い方)、どうやってトーナメントに赴かせようかと考えたときにたしかテルマという存在が生まれたんだったような気がします。 アユムは環境・才能共に恵まれた主人公となりましたが、来るべき場所に戻るまでの葛藤はどんな人間でも辛さは共有されるものだと思うので、カチヌキファミリーという要素でやってみようかなと。そこから彼にとってのバトルってなんだろう、という問いかけが始まりました。元々アニメのジンダイがチャレンジャーに課す「自分自身のポケモンバトル」という命題に興味があったので、それを膨らませて個々に派生させる形になったと思います。 トーナメントの各試合……レイコさんの言葉で情景が蘇りますね。テルマ外伝を書く気はあんまりないのですが、セイエイは悪の組織絡みで色々あったので、エンテイたちとはその時に……(ごにょにょ)みたいな小ネタを入れてみました。結果としてはうまく世界観の増強に一役買ってくれたようなので安心です。 シュバルゴの起用は、アユムのパーティをファンタジーっぽくしようとしていたこともあってなんですが、完成系を見るにあまり関係なくなってしまいましたねw アユムvsホクトは本作の要と言ってもいい部分なので、ここはもうやってやるぞーみたいな勢いで書きました。もう出来ないです。 シンジvsタクトは正直な気持ちを申し上げますと、自分の中ではこれやってよかったんかなあ……って今でも悩んでます。そもそもタクトを出すことに対してもうちょい考えるべきだったかもとか色々もやもやしてるんですが、まあいいや。 タクト戦はその名の通り絶望に突破口を見出せるトレーナーがいるだろうか、ということを考えてみました。シンジならやってくれるんじゃないかな……と過度な期待を背負わせて書いた話です。でもタクトという存在の書き方はどうだったが分かりませんが、本作の話を掘り下げるにあたって必要不可欠なトレーナーだったなあと感じます。 >シンさん愛はまた別途に叫びますので、割愛いたします。 これwwwwwwwwwww ライゾウは一応どっしり構えてますが、シンは野心剥き出しで今にもチャンピオンの喉元に食らいつきそうなイメージで書いてました。アユム戦で若干本性が出てますね。 最後はアニポケよろしくホウオウで締める構図が浮かびました。世界を懸けたような戦いではまったくないのですが、アユムやマフォクシーたちを代表格としてセイエイもポケモンとの在り方が変わったぞ、という裏設定もちょっと含んでいたりします。 レイコさんには今作のみならず日頃からお世話になっております。いつも励みになっています。お互い楽しくポケモン二次をやっていきましょう。感想、しかと受け止めました、ありがとうございます。それでは。 [20]
|
名前も声も知らない を読んだ感想 | ||
投稿者:Ring 評価:とても良かった! 2014/12/31(水) 22:09 | ||
[表示] 連載終了から結構経ってしまいましたが、完結お疲れ様です。 熱くなれる勝負の数々を楽しませていただきました。道を見失いがちな前途ある若者が、目標を得て再起する物語は私も大好物です。 今回の物語は、なんといってもバトルを通じて得られるもの。それに特化した作品。そんな風に思いました。 バトルに勝つことで得られる栄誉や、優越感という自分本位のものや、絆や友情といった形のないもの。人によって違うそれらを上手く棲み分けできていたと感じました。得たいものの違いで、またそれぞれ目指すものも変わっていき、道は一度交わっても、次も同じ道を往くとは限らない。 そんな刹那を生きる青春時代の良さが詰まっていたと思います。 ストーリーの感想は以上ですが、個人的に気になったこととして、補助技を使用するキャラが少ないことや、タイプがなんとなく炎タイプに偏っていたことで描写がマンネリになってしまったような印象を受けました。 戦闘スタイル、タイプ、体格など、いろいろな要素でもってバトルは構成されるので、次回作では正統派から奇抜な戦法を使うものまで個性を揃えられたらまた色々と楽しめると思います。 ツイッター上ですら変態的な戦法を使う人はたくさんいるので、いろんな人を三個にしてみるといいのではないでしょうか。 どうやら次回作の計画もどんどん煮詰めているようなので、楽しみにしておりますね [17]
|
||
投稿者:はやめ 2015/01/01(木) 11:36 | ||
[表示] リングさん、感想ありがとうございます。 毎回貴方の鋭い着眼点や視野の広さからは私自身学ぶところが多く、参考にさせていただいております。 バトルを通じて得られるもの。 まさしく、私が今作においてバトルを通し、バトルを超えてでも訴えたかったことです。想いが伝わったようでなによりです。 「ポケモンバトル小説」とジャンルを銘打った以上、戦いの中でトレーナーたちは何を見出し、ポケモンと共にどう成長していくのか? ということを描きたかった。一度自分の中でポケモンバトルという競技像を整理する必要がありました。 それにしても、リングさん相当読み込んでいらっしゃる……。今回は、欲望や野心という生き物の性質を多めに注ぎ込んだかなと思っています。元々欲望剥き出しな人間が好きなのも多分に影響していますが。 「得たいもの〜」からは、ほぼ自分が投影した思想に近いものを感じました。アユムたちをここで結び付けてかけがえのない〈仲間〉に落ち着けるというよりは、むしろ互いの人生に大きな刺激を与えた存在、そこで育まれた縁がどこかでまた交差する……という一見希薄に見えるが強い繋がりにしたかったのです。 刹那を生きる青春時代、ですか。二度と来ない時を全力で走り抜けるイメージを抱きました。素敵な表現に惚れ惚れします。ありがたく受け取らせていただきますね。 私は終盤戦になって力が尽きて行くのを感じましたが、それは単に工夫が足りないだけでしたね(苦笑)。リングさんは私のバトルが既にパターン化していたことを見抜かれていたようで、さすがだなと思いました。 タイプですが、申し訳ありません。今作は全体に炎のような雰囲気を通わせるという決意があったので、あえて、意図的に、ほのおタイプのポケモンを多く登場させました。アユムたちのエースが皆ほのおタイプで占められていたのはそのためなんです。 補助技は他の方からもそのような声をいただきまして、バトルの新領域を開拓するための必須事項だと感じます。 振り返っても、高威力・高リスクの技が多く起用され、対人寄り技構成のポケモンが非常に多かったですね。ステルスロックやおいかぜぐらいしか変化技を使っていなかった印象です。 シンが技の取捨選択について説教する場面がありましたが、あれは自戒のようなものです。これからのバトルは、もっと隠れている技などにも目を向けて行かなければいけないよね、という。せっかくの小説ですから、チャレンジしなくては面白くないですよね。 次回作については、今春あたりの始動を目指しています。設定面を煮詰めれば着手出来ると思うので、どうかお待ちください。 前作に引き続き、感想ありがとうございます! それでは。 [18]
|
名前も声も知らない を読んだ感想 | ||
投稿者:オンドゥル大使 評価:とても良かった! 2014/12/28(日) 22:09 | ||
[表示] こんにちは、オンドゥル大使です。『名前も声も知らない』、完結おめでとうございます。随分と時間がかかりましたが、感想を送りたいと思います。 まずレベルの高い文章が毎回展開されて驚きの連続でした。『もしプラ』の時もそうですが、びっくりするほどの高密度の文体とそれを支える基礎が作品をきちんと引き立たせていますね。飽きさせない展開に毎度熱くなります。あとはやめさん特有のポケモン視点、トレーナー視点入り混じっての戦闘の迫力、バトルの緊張。そして、絶妙なところで切るバランス感。いやぁ、憧れますね。 アニメキャラ総出演も胸が熱くなるところ。特にシンジでしょうか、私が読んでいて「これ!」と思えたのは。きちんとアニメのキャラクター性を理解したうえで書いている。それも、半端な読み解きではない、細部まで読み込んだうえで自分色を出した圧倒的オリジナリティ。それがこのセイエイトーナメントを彩るバトルの場面で発揮される様は感嘆の息が出ます。キャラクターの魅力をきちんと読み解く。これは意外に難しい事で原典キャラクターは人気を博しやすい分、その読み解き方を間違えれば大いに滑ります。しかしはやめさんのキャラクターは毎度生き生きしている。それもバトルという場面に置かれたキャラクターの勝利を渇望する様、戦いにおいて洗練される人間達の心の動きが克明に描写されていて、なるほど、となります。戦う、というのは人によってかなり描き方が異なる部分、殊にポケモンバトルとなれば十人十色と言っても過言ではないので、はやめさんのいい意味でセオリーを破る描き方は緊張とそれを上回るカタルシスの発露が素晴らしいバランスを奏でています。 最後の最後に彼らの旅路はまだまだ続く事や、セイエイトーナメントは序章でしかないような描き方もされていますがどうでしょうか。気になりますね……。 さて、読んでいて少し気になった事をこの先は少し。 回を経るごとにどんどんと描き方の密度が増しているのはいいのですが、少しばかり読みにくいバランスかと(主観ですが)。多分、一万ちょいで一話切っていると思うんですが一万は密度と照らし合わせると読みにくい事もあります。ただこれは主観なのであまり気にしないでも。 もう一方は体言止めの効果をうまく扱えていないことでしょうか。体言止めはここぞ、という時に使うもの。乱発すると少し威力が下がります。あと、もう少し軽い言い回しというか、戦闘の重厚さを描きたいのは分かるんですが、重々しさが過ぎる場合もありました。 あとはやめさんは文学に傾倒されていらっしゃるので文学めいた書き方が多くって、それはいいんですが、文学だけではなく、マンガや映画(特に実写)、劇作やドラマも観る事をお勧めします。これは一辺倒過ぎると結果的にインプットの割合が限られてくるので、多方面からインプットすることではやめさんの技術ならばさらに向上出来ると思います。 あと本当に、本当に個人的なんですがアユムとユウリがくっつかなかったのが惜しいところ。 なんていうかライバル以上の関係にはならなかったのがどうしても……。もちろん、はやめさんの狙いはトーナメントとそれに付随するバトルとドラマなのですから何も間違っていないんですがね……。もしプラの時も思いましたが恋愛要素は少し欲しいです。ヒロインを出すのならば特に。多角的に攻める事が出来るので作品としても強みが増します。 また先ほど激賞したアニメキャラですが、逆に言うとアニメの描き方に終始していてはやめさんがアニメのポケモンが大好きなのは分かるんですがもっとアレンジというか「外し」が欲しかったところではあります。「外し」というのは意図的にキャラクターを崩すことで、利いている部分もあるんですがちょっと物足りなかったです。もちろん、アレンジが過ぎても駄目ですけれどね……。 なんだか全体的に上から目線な感想になってしまいましたが、はやめさんは本当にこれからが楽しみなんです。どこまででもうまくなれる予感がします。自分にないものを言っているだけなので私の意見にあまり固執せず、はやめさんの想像力がどこまでも豊かになるのを見届けたいと思っています。 改めて、一ファンとして、読者として、面白い作品をありがとうございました! [15]
|
||
投稿者:はやめ 2014/12/29(月) 12:39 | ||
[表示] オンドゥルさん、感想ありがとうございます。 辛口になると仰っていたので、いかなる意見も受け止める覚悟を決めていました。 この感想をいただいたとき、何度も何度も読み返してしまうぐらい、本当に嬉しかったです。 普段からオンドゥルさんとはチャットやTwitterなどでたくさんお話させていただいていますが、これほど私という人間を見ていることに驚かされ、改めて親しみを覚える気持ちです。 指摘や意見は自分では捕らえ切れなかった部分の再確認と反省に繋がるので、オンドゥルさんの口からここはこうした方が、というお話を聞けてよかったです。それも、指摘の根拠が強い説得力を持っているため、私としても「ああ、そうだよね!」と唸らずにはいられませんでした。感想に対して言うのもおかしな話なのですが、オンドゥルさんって本当に文章上手だなと思わず感嘆しながら食い入るように読みました。それでは、ひとつひとつ返して行きたいと思います。 ポケモン視点とトレーナー視点の両立について。 前作『もしプラ』の反省から、ポケモンに対してもっと生物的なアプローチを仕掛けようと思いました。ポケモンは生き物である、ということを意識に置きたかったのです。前作は比較的物語の鍵を握る伝説のポケモンだけに視点が集中していたので、今回は割と万遍なくポケモンとトレーナーの関係そのものを包括する狙いで、深く心情描写に切り込んでいきました。 「飽きさせない」ためにどうするかは、常に付き纏う課題ですよね。展開を練るときにはこのことを必ず念頭に置いて構成しています。盛り上がるポイントを物語内の随所に配置する、みたいなイメージを膨らませたりと。 私はある程度、読者の方の反応を予想して書きます。例えばアニメファンにとって馴染み深い台詞を使うと、それを知っている人は思わずニヤリとするだろう、と仮定する。勿論、それを知らない人も楽しめるようにするためにはどうすればいいか……というような感じです。原作ネタを主軸にする私の作品には、結構スタイルがカチッとはまってくれます。このネタを、第●話で出そうかな、と考えるのはやっぱり楽しいものです。 シンジは本当に評判が良くて、登場させた作者自身が驚いています。正直そんなに似せようと意識したわけではなく、アニメ後のシンジを自然体で描いたらこんな感じかな? ぐらいのノリです。ポケモン全体として見ても、私の中でシンジはトップクラスに好きなキャラクターなので、物語でもかなり贔屓目になってしまいましたね( 登場させるならばこの物語の中でしか有り得ないと思い決行に踏み切りましたが、功を奏してくれたようです。 それにしても「生き生きとしている」、そう言われると本当にどう返せばいいのかわからないぐらい嬉しいですね。 人間を人間らしく、自然体で、ちょっとばかり自分勝手に、みたいなことを目標に掲げています。物分りの良すぎる人間や完璧超人を書いても面白くないので、意識していることが伝わると、書いていて良かったなと思えますね。 セイエイトーナメントが序章ですか、なるほど。 旅って、終わりなきものだなと思うんですよ。出会いと別れを繰り返し、飽くなき探求を続ける。後でも触れますが、アユムとユウリの関係性が成就しなかったのは、そういうところもありました。 公言しますが、『名前も声も知らない』の続編を書くつもりは毛頭ありません。これ以上を書いても蛇足にしかならないからです。 ですが、私は物語の一登場人物であるテルマに対して、彼の過去を仄めかしてきました。物語のテーマから明らかに外れるため、掘り下げる余地はありませんでしたが……。彼の辿って来た道筋には触れる機会が、もしかすると、あるかもしれません。いつか。遥か未来に。余力が残っていれば。 文字数の問題について、多くの方から意見をいただきました。 『もしプラ』から反省して〜みたいなことを言った記憶がありますが、結局今作の方が遥かに前作よりパワーを要する羽目になってしまったのではないでしょうか。試しに文字数を数えたところ、第15話以外は全て10000字超過。それも12000〜3000という領域だったので、連載という前提で続けざまに読む際、負担への考慮が余りにも及ばなかったと自省しています。最終話投稿後、自分でも読み返しましたが、これはかなり疲れますね。特に第1話は長すぎました。 今までは話数を増やしたくないがためにノルマを設け、その厳守を心掛けていました。しかし、今作ですら本来11話に終わるはずだったのが16話まで延長する結果を振り返ったとき、もはや読みやすさを最優先するべきだろうなと。とりあえず、バランスとの兼ね合いもあるので、9000〜10000字周辺を目途に調整を始めてみようかと思います。構成に柔軟性を持たせるのは、今後の課題ですね。 体言止めの効果を上手く使えていない、仰る通りです。最終話周辺が息切れし始めたのは、それもひとつの要因として挙げられるでしょう。 私はバトルを書くとき、何より臨場感とスピードを意識していました。ですから、それを容易に表現出来る体言止めを無意識にパターン化して、文章に当てはめてしまったのだと思います。戦闘の構成が若干ワンパターン化していたのかもしれません。当たり前のように使っては、魅せたい場面での効果も薄れますよね。 この指摘には眼から鱗が落ちる思いでした。是非次回作の参考とさせてください。 >文学だけではなく、マンガや映画(特に実写)、劇作やドラマも観る事をお勧めします。 普段からの個人的な付き合いあってこその指摘だと思うのですが、これには驚かされましたね。本当によく見ていらっしゃる。視野の広いオンドゥルさんだからこそ、説得力があるなと思いました。 私はまだまだ視野が狭いです。これ、と決めたことに対して傾倒しすぎてしまう。文学に取り組んでいるのは個人的事情が絡むわけですが、映画など芸術方面に触れなければという想いを強く持った一年でもありました。私は割と影響を受けやすい人種なので、それを利用して貪欲に表現や価値観を自分の糧に変えて行きたいという欲望があります。バランス良く、取り入れていきたいですね。 さて、個人的な……と仰いましたが、アユムとユウリの関係性について着目していただけて、作者冥利に尽きます。滅茶苦茶嬉しいです。ニヤニヤします。 恋愛要素は確かに主軸ではありません。ですが、私は幾度も二人を接近させるような描写をしてきました。思わせぶりに書いておいて、最終的には離れてしまったのですから、オンドゥルさんの期待を裏切る結果になってしまいましたね。勿論、書く以上私が恋愛要素を意識していなかったわけでありません。 これにはいくつか理由がありまして。『もしプラ』とも兼ねながら、未熟な恋愛観で少し述べて行きましょうか。 まず、一番の原因はどちらも物語自体に終止符が打たれても、彼らには次の冒険が待っているからです。そのとき、Nにもアユムにも、腰を落ち着ける場所がありませんでした。付かず離れず……というか私自身「一見軽薄に見える様で、その実強い繋がりを保っている」という関係性が好きなのもあるんですね。勿論、キャラクターの置かれる立場によって考え方もまた変わってくるわけですが。 次に、彼らを結び合わせるものは友情に近い概念でした。『もしプラ』はちょっと違うかもしれませんが、少なくともアユムやユウリは未成熟の十歳児でまだまだトレーナーとしての闘争心が勝ってしまう。 最後に、どちらも旅であることが大きく影響しています。先程申し上げたように、旅を仮に定義したとき、恋愛成就は終止符を打ってしまうような気がして。それなら旅の着地点こそが締まるかなと思いました。 とまあ、いかにも奥手野郎って感じの言い訳です。なんだかあまり上手いこと言えませんでした。 思うに、私は「主人公とヒロイン」という構図に対して鈍感でした。次回から主人公とは、ヒロインとは何か、ということに関してもっともっと突き詰めて行こうと思います。考える機会を与えてくださったことに感謝です。 アニメキャラへのアレンジが足りない。私が「崩す」ことを恐れたが故に一歩踏み出せなかった点だと分析しています。原作にリスペクトを払い、そのまま移行させたかのように書くことが正しいと思い込んでいましたが、実を言うと怖かったのです。自分色に染まってしまったシンジやシューティーに自分で違和感を持ってしまう……思い入れが強すぎることの欠点ですね。 むしろ、その点は『もしプラ』の方が臆病にならず書いていたかもしれません。次回作も何らかの形で原作キャラを取り入れるつもりでいますので、原作ベースを守りつつ、その中にもう少し外しを入れてみる余地はあるなと思いました。 どこまででもうまくなれる、ですか。重ね重ね月並みですが、嬉しさのあまり言葉が出ません。私自身もっとレベルアップしたいです。用意している連載計画に対して、私の能力や視野がまだ追いついていないんじゃないか、という思いも否めません。最大限にポテンシャルを発揮出来るよう、準備していかなければなりませんね。というわけで、次回作の連載は当分先になりそうです。 それでは、返信としては書き切れたように思うので、この辺りで締めますかね。 オンドゥルさんの熱い感想、意見、大変参考になりました! 全てこの身で受け止めました。ありがとうございます。 [16]
|
名前も声も知らない > 本編 > 05 第5話「開幕! ローズシティ ポケモンバトルトーナメント」 を読んだ感想 | ||
投稿者:黒須 良太郎 2014/08/24(日) 14:52 | ||
[表示] 2か月ぶりという久々に読みましたw なんか毎度同じことばっか言ってもあれなんですが、そんなことは気にしません( 表現力の豊かさはさすがですね。文章の流れに淀みがなく、すらすらと読める上に単調さを感じませんでした。おかげでゴウカザルとフライゴンのバトルをとても楽しめましたよ!展開としてはゴウカザルが勝つかに思えましたが、ユウリがまさかの初戦敗退なのには驚きました。文章的にもオリジナルキャラだけあってユウリやゴウカザルの視点に重きが置かれていたので、これは初戦くらいは突破するかなと思っていたので予想外ですw また、これははやめさんの特徴で前から感じていたことですが、どのシーンにおいても全体的に冷たさを感じさせる文ですね。チャンピオンのライゾウ然り、四天王のシン然り。はやめさんらしいシビアさがすごい出てるなと感じました。それと、大会に集まったトレーナーたちの描写もね。野生の本能か何かって言ってたと思いますが、熱さというより内に秘める欲望を剥き出しにしてるといった印象を強調されていたので、そこがはやめさんらしいなと思いました。 オンドゥルさんか誰かとツイッターで欲望がうんぬんと話をされていたのを見た気がしますが、それがこの作品にも出てると思いますよ。私は付き合いのある人の作品は「その人の人柄が出ている作品が好き」という特徴がありますが、この作品からは十分それが感じられました。第四作だったかな?それに行かなくても、今作でも十分個性が発揮されていると思います。読み応えあり! と、久しぶりなので感想も同じことを言い方変えて言いまくってる感ありますが、とりあえずこれくらいでw 続きファイトですよー! [13]
|
||
投稿者:はやめ 2014/08/24(日) 19:25 | ||
[表示] 感想ありがとうございます。 久々に通知が来ていて、思わずおおっ! となりました。感想ってやっぱり貰えると嬉しいですよね。自分の周りが明るくなるっていうか、それだけでテンションがガラっと上がるというか。同じ二次書きとしてはこの感覚を共有出来るのではないかと思います。 お褒め頂いたのはとても嬉しいので、糧にしていきたいと思います。しかし、第5話なんですが、ちょっと凝りすぎた気がするんですね(苦笑)。最近思うところがあって自分で読み返したのですが、大分挑戦的な文章を書いたなという印象を受けました。開会式のくだりがすごくそんな感じに溢れています。抽象表現や比喩が相当多いなーと。まあ第一回戦のバトルからは自然になったかなとも思っているんですが、作者としては文章って自分自身の生き写しですから些細な変化でもすぐ分かるんですわ。多分これは夏目漱石の影響を若干受けてますね。すごくどうでもいい解説でした。 でも褒めていただけることは、自分にとって力になるんですね。結構迷いながら試行錯誤してるので(苦笑)。これでいいんだな、合っているのだなと。そういった言葉一つ一つが自分の道をしっかりと定めていくための励みになりますよ。 現時点のユウリの実力では、恐らくイッシュリーグ後に研鑚を積んだであろうシューティーに勝てません。 彼女に足りないものは今回の話で述べたとおりの事柄になります。それを希求していく決意を固める、という点において彼女の物語は一通り完結し、ここからはアユムやホクトといった、ユウリよりも一歩上のトレーナーの物語にシフトしていく……という構成を取ったつもりです。そのため彼女はここで敗北することになります。 ちなみに他の方からもシューティーが勝利したのは意外だった、というお声をいただいておりますが、自分にとってはユウリは心は強いが、まだまだ発展途上のトレーナーだと思って描いています。オリキャラだろうが一切贔屓はせず、厳格な実力のみの格付けに則って勝敗を決めているため、黒須さんから見て、そこは私の作品をシビアと感じる部分の一つかもわかりませんね。あくまで競技としてのポケモンバトルを描きたい、という想いの表れでもあります。しかし、強さだけが絶対的条件ではないということは既に仄めかしており、今後の鍵となる部分なんですけどね。 なるほど、冷たさですか。 やはり私は登場人物を一歩退いた目で見て、描いているのでしょう。そう言っておいて矛盾しますが、十分入れ込んでますよ、それにキャラには愛情しかありません。しかし、私は前にも述べたとおり挫折や葛藤を経てこそ、人は強くなると信じています。そういった道を避けずにしっかりと向き合って欲しい、という想いからどんなキャラにも甘えを許しません。と言うとあまりにも厳しいかもしれないですが、要は苦境を乗り越えることできっと成長してくれるだろうと作者なりに信じているのです。 欲望というか狂気なんですが()、そんな人間の負の一面的なものはポケモンバトル小説である今作には必要ないと思っています。あくまで目指すところは「夢も希望も持たせたい」ですからね。「夢も希望も持たせない」じゃないですよ?( ライゾウとシンは野心や欲望剥き出しの男だと思います。 ライゾウはチャンピオンらしく大人らしく、それをもうちょい上手くコントロールしてる感じですかね。 アデクやシロナ、ダイゴやワタル、それにカルネといった本編のキャラクターとは全然違う、なんというか上手く言えませんが貪欲なチャンピオンを表現してみたいなと思って、あんな感じになりました。心の奥底では自分達のステージに上がってくるトレーナーを待っているのでしょう。だから、求めるステージに達した者には厳しい目線で見つめている。 さて、今回はこのぐらいで…… これからの展開で更に個性を感じていただければと思いますw 感想を励みにして、がんばります! [14]
|
名前も声も知らない > 名前も声も知らない > 02 第2話「非情のポケモントレーナー」 を読んだ感想 | ||
投稿者:レイコ 2014/06/28(土) 11:35 | ||
[表示] お世話になっております。 熱いバトルをいつも楽しく読ませていただいてます。 アニメのキャラクターたちの活躍にも注目です。 世代交代で出番のなくなってしまったトレーナーの姿が懐かしく、当時の興奮が再燃する気持ちです。 公式では出演の難しい彼らの雄姿をふたたび見せてくださってありがとうございます。 本編についてですが、まず少年ポケモントレーナーの挫折から始まり、おおっ?と思わせる冒頭がいいなぁと。 アニメだとなかなか制約があったり機会がなかったりで主人公VSチャンピオンのバトルが実現しませんし、ゲームだと大体レベル差で軽くいなしてしまうのもよくある話ですけれども、いきなり敗北の場面からスタートできるのは創作の自由なところであり面白いところであり、インパクトですね。 もしプラもNに敗北する冒頭がありますので、はやめさんは状況設定・キャラ設定に細かく注意を払われており、読者にも分かりやすく内容を把握できるように心がけておられるのではないかと感じます。 一話の中にさっそくヒロインというかライバルが登場というのもスピーディで好きですね。 キャラクターが増えると話が盛り上がりますし、主人公アユムは一話時点では挫折から立ち直りきっていない、まだ少し頼りない印象をうけるので、勢いのあるキャラクターとのバトルから根は一体どんな少年なのだろうと一気に興味を引かせるあたり、展開の組み立て方がお見事です。 肝心のバトルの決着がここではつかないのもミソですね。 そしてなんといってもまだ連載ののっけにして、アニポケDPを最後まで見たファンならば知らぬものはいないあの“伝説”のトレーナー・タクト降臨という、ビッグサプライズ……これにはやられました。 手持ちがエンテイというのも、ああ、ありそうだwとニヤリとしてしまいました。アニメのダークライ、ラティオスもそうでしたが、強さと気品さを漂わせた伝説系がタクトには似合うと思うので、また炎ポケモンが代名詞といってもよい今作の中でも、風格のあるエンテイはさまになっておりますね。 マフォクシーVSゴウカザルの時とはまた違う意味で負けられない、バシャーモVSゴウカザルのバトルは手に汗を握る思いでした。 炎ポケモン同士の激しいとあって迫力十分、読みごたえがあり、しかも御三家ということでどちらも思い入れがある分、どっちにも勝ってほしい負けてほしくないとハラハラと矛盾を抱えながらの一戦でした。 現実はなかなか厳しいものでユウリには手痛い勝敗を決してしまいましたが、アユムの力強い信念が垣間見え、さらっとアユム兄の布石が置かれるところが憎いですよ。ただの勝負事で終わらせない演出が。 最先端のバトルであるメガシンカを取り入れているところも意欲的で、バトルならではの盛り上がりが感じられてかっこいいです。 後半はアユム達の前に現れたトレーナー、ホクトがアユム兄のテルマに挫折を与え、その弟がホクトの実力にどれくらい迫っているのかを測れる良いバトルだったと思います。 ただしホクトはまだこの時点で「本気」を出していないというね……そういう見せ方がたまりませんね。 ラストの次の大会で決着をつけようという引きに、アニメでおなじみのTo Be Continued…のテロップが見えるようでした。 ところで、予定では最新話までの感想をつらつらと綴るはずでしたが、二話時点ですでに長くなってしまったので一旦このあたりで切りたいと思います。つづきはまた近いうちに。それでは。 [11]
|
||
投稿者:はやめ 2014/06/29(日) 11:03 | ||
[表示] レイコさん、感想ありがとうございます。 こちらこそ、いつもお世話になっております。 今作はオールスター・オリジナルトーナメントです。 各シリーズからのライバルを集め、そこにオリジナルキャラを混ぜる形で、アニメでは共演の難しいであろう者達を集結させるところが面白いのではないか、と思い、連載第二作としてかねてより着手を始めておりました。 ライバルの選出については、最近のシリーズ贔屓になってます。というのも、シゲルは研究員で出すことが難しく、かといってヒロシの理解には乏しい…… となると、例えばライバルと称してナナコやケニヤン、マサムネなどを出したところであまり意味はないだろうし無理があると思い、ここはスッパリとシリーズライバルに限定しました。結果としては構成が綺麗にまとまったと思います。 よく考えたら、もしプラもトウヤの敗北から始まっていましたね()まあトウヤの場合は物語的にはNのライバルにあたるわけですが。感想を受けて初めて気付きました。敗北から始まる物語が好きなのかもしれない(( 読者の方に分かりやすく、というのは常々意識していることです。しかし、まだまだ独りよがりで進んでしまう部分が多く、そこは反省し、次に改めていければ、という思いです。私が読者側に回った時も、明確で読みやすく、冒頭から面白い小説が好きなので(逆にそうじゃないとあまり読む気にはなれない)、出来るだけその理想像に近付けたいという願いがあるのです。 下記の返信にもある通り、一話は少し詰め込みすぎたかな、と振り返って思いました。あまり冗長な展開だと退屈してしまうのでは? という考えから、なるべく一個の展開を引き伸ばししすぎないように心がけていますが、そう言っていただけるとやはり自信が持てます。ありがとうございます。 タクトはDPシリーズからということで、作者的には割と予想される方は多いのではないかと思いましたが、予想外の方が多かったみたいですね。 彼ははっきり言って、制作側が用意したデウス・エクス・マキナにすぎません。私は、伝説を動員することでしかシンオウリーグでサトシの優勝を阻む手段はないのだと、あの回をそのように解釈しました。 しかし、それにしても勿体ないキャラだと言わざるをえない。何故、あの世界において絶対的な力を持つに等しい伝説のポケモンを所持しているのか。どのような思いを抱きながら戦っているのか? などなど、放送終了後からタクトはもっと掘り下げると深みが出るキャラクターじゃないかなと思ってました。だからこそ、今作のような試みをする時には必ず登場させよう、と。 カロスリーグでメガラティを引っ提げて現れたりしたら仰天ものなんですけどね(小声) バシャーモとゴウカザルは、対戦においては能力面で比較されることが多い二匹ですよね。ほのおポケモンを中心に据えるのなら、是非この二匹のカードを用意したいな、とかねてから思っていました。動のゴウカザル、静のバシャーモ。そんなバトルを楽しんでいただけたようで嬉しいです。バトル小説と銘打った以上、皆さんに納得していただけるような中身あるバトルを描きたいという一心でやっております。勿論それだけではなく、各々の信念がぶつかり合い、良い形へと昇華していく、その過程こそが本作で最も私の描きたい部分ではありますがね。 メガシンカ。最初は、あまり好きではありませんでした。今では大分受け入れて、作品にも取り入れる程度には気に入っています。ORASでも、どんなメガシンカが増えるかワクワクしてます。 ただ「絆」という概念の扱いが非常に難しいですね。抽象的かつ精神論に帰結するもので、パラメータで示せるものではないですから、どの状態まで行き着けばトレーナーとポケモンに絆が芽生えたことになるのか。この塩梅調整はとても大変です。 その点に関してましても、これから自分の見解を提示する予定でいますので、今後の展開にご注目ください。 というわけで、感想への直接返信というよりは、自分の創作観を交えての返信、という形になってしまいました……。 細部まで見てくださって、本当にありがとうございます。こちらも一字一句焼き付けました。とても嬉しいです。これからも読者の方に楽しんでいただける展開を提供すべく、一層精進していきます。それでは、今回はこの辺りで。 [12]
|
名前も声も知らない > 名前も声も知らない > 04 第4話「叫べアユム! 咆えろマフォクシー! 灼熱メガシンカバトル!!」 を読んだ感想 | ||
投稿者:黒須 良太郎 2014/06/20(金) 22:48 | ||
[表示] 読んだのは昨日ですが思い出して感想を! さんざんネタにしてきたサブタイの回をついに読めてよかったです。最高に熱かった! はやめさんには冷静なイメージが強く、熱いイメージは全くありませんでした。それだけに作者はやめさんは熱さを推してるけど、この作品がどれだけ熱いんだろうと思っていましたので「これだ!」って回が思ったより早くてよかったです。一話が長いので極端に早いとは言えませんが、早めに山場が来ると続き読もうって気持ちがどがーんと固まりますので上手い構成だと思います。やられましたw あとすみません。バトルの迫力についてはもう私の語彙では感想言えないです(苦笑)相変わらずの凄さに画面の前で拍手! シンジとシューティーの原作の雰囲気を損なわないところもまた見事でした! で、ここがやはり本題ともいうべきアユムVSテルマのシーン。テルマのキャラクターは他の方のあるキャラクターと似ているところがありましたが、チャラそうに見えて実は凄腕の人っていう印象がバッチリつきました。キャラ付けの上手さもすごいですね! またバトルシーンの迫力ももちろんよかったんですが、マフォクシーの必死さには胸を打たれるものがありました。感動する台詞もいいですが、ポケモンに台詞がない今作においてはポケモンの行動の一つ一つが感動を呼ぶように構成しないといけないですよね。そこの表現が上手で、フラフラになりながらもテルマの「ポケモンたちはアユムのことが好きなんだ」という言葉に頷いて見せたマフォクシーの姿はとても印象に残りました。マフォクシー最高!! ラストはいよいよ大会が始まるぞという感じで幕を閉じましたが「役者が揃った」という文章だったか発言だったかがよかったです!というのも、この言葉ってすごくお祭り感があるんですよねw キャラが多いのをプラスに変えてくれる"お祭り感"。それがすごく伝わる一文で、続きが気になるようワクワクさせるような締めだなと思いました。 思い出しながらなのであまり上手く言えませんでしたが、間違いなく今までの4話の中で一番よかったですよ!はやめさんのこの作品にかける想いが伝わったようでした。 これからも応援してます。頑張れなんちゃら! [09]
|
||
投稿者:はやめ 2014/06/21(土) 09:02 | ||
[表示] 毎回感想をありがとうございます。密かに黒須さんの感想を読むのが楽しみになっています。 熱くなっていただけたようでうれしいです。確かに今回は一競技に打ち込む人間やポケモンの有様を描いているので、冷静というよりは熱さを意識して描いていますね。作品によって作風も多少変化します。連載ではそれが特に顕著です。 楽屋裏のような話で恐縮ですが、実は最初あのサブタイではなく、シンジ対シューティーを全面に押し出したもので、彼らのバトルを見たアユムが自分も戦いたいという思いから参戦を決意する内容でした。ですが、それではアユム自身、そしてマフォクシーらの成長には何ら繋がらない。そして、テルマの存在がキーでした。という風にして、今の話が膨らんでいったのです。 結果としてシンジ対シューティー、アユム対テルマの展開が時間をずらして同時進行する構成になりましたが、そこを混乱せずに読んでいただけて、作者側としてはこういう描き方もアリなのかなあと思いました。 >テルマが他の方のあるキャラクターに似ている なんとなく想像がつくような、つかないような( バトルシーンは時間も忘れてノリノリで書いてましたね。楽しかったです(( 中には喋られる、或いはテレパシーを使うポケモンがいますが、それら以外は基本的に、言語が違うということで人間との意思疎通は難しいだろうというのが持論です。その種族の壁をどうやって乗り越えていくか、というのも常に自分の作品におけるテーマとなっております。私もこの作品を描いていて、マフォクシーに対する思い入れが強くなりました。 >役者は揃った 私もこの表現は好きですねwww だからこそ使ったというのはありますが。あと、いつでも「大会」という響きにはワクワクします。胸が躍りますよね。 今までとは異なる作品を描いていますが、この作品を発表してよかったなと思っています。温かい言葉を糧にして、残りの話に私の力を注ぎこんでいきますね! [10]
|
名前も声も知らない > 名前も声も知らない > 03 第3話「猛火の渇望」 を読んだ感想 | ||
投稿者:黒須 良太郎 2014/06/08(日) 15:07 | ||
[表示] 3話読みましたが、ここでシンジですか!w いやぁ他もいろいろ見てて思ったこと感じたことあったんですが、完全にシンジに持っていかれましたねwww それにしてもはやめさん、シンジのこととてもよく分かっていらっしゃる!DPの完成されたストーリーを思えば、二次創作であの後のシンジを描くのは相当ハイリスクですからね。「こんなのシンジじゃない!」とか「あれで終わったからよかったのに!」という声も多いことでしょう。私とて例外ではありませんが、はやめさんの描くシンジはちゃんと声も届きましたし、本当に何一つアレンジされてないあのシンジそのものでした! 私も原作キャラを使っているのでお気持ちは分かるのですが、原作キャラって扱いやすいようでそのファンには厳しい目で見られるんですよね。ジムリーダーなんかはアニメやゲーム、漫画などでいろいろと変えられてるのでまだいいのですが、シンジは完全にアニメオリジナルですから。扱いの難しいキャラクターをこうも納得させるまでに書けるのは本当に素晴らしいです!この回読み終わった後、画面の前で思わず拍手しちゃいましたwww はやめさんは最近の付き合いで熱いところもあると分かりましたが、サトシのそれというよりはシンジに近いタイプですよね。はやめさん自身がシンジに近しいものを多く持っているからこそ、違和感のない描写ができたのかなとも思いました。 で、また取ってつけたような感想であれなんですが、やはりバトル描写が素晴らしい!同じバトルものを書く身として、思わず嫉妬してしまうレベルの描写の数々には舌を巻きます。これからの展開にも期待してますよー! [07]
|
||
投稿者:はやめ 2014/06/08(日) 16:24 | ||
[表示] 本当に読まれるのが早いですね。というのも、感想を一話ごとに頂いているからそう思うのかもわかりませんが、ありがとうございます。メール通知に一件来ているのを見て、もしや……!? と思ったら、やはりそうだったので驚きました( やっぱりシンジが持って行っちゃうんですよね(笑) あんまり普段自作語りをするのは憚られる方なのですが、こういった感想の場では言っても差し支えない、むしろこういう場でこそ言うべきかなと思うので、毎回構成や狙いについて多少の言及をしております。 自分としては「猛火の渇望」はアユムとユウリが心を開き合い、より接近する様を重点的に描いた話でした。ですが、タイトルにもある通りシンジとアユム・ユウリの邂逅は大会前にやっておきたかったので、ここで登場させる方針を立てました。 ポケモンアニメはDPが好きです。半ば信者じみてる()ところがありますが、自分の中では当初あのストーリーはとても衝撃的でしたね。サトシのバトルスタイルの否定や衝突、多少痛ましいポケモンの描写など、今までのアニポケでは考えられなかった。踏み込んだ描写から逃げないで、徹底的に真正面から描いたのは大変好印象でした。 シンジは確実にゲームプレイヤーの生き写し、かつアンチテーゼなのかなと思って、サトシとどう思想をぶつけ合うのか、放送を楽しみにしていました。最終的に和解へと持っていくのは予想がつきましたが、その結末に辿り着くまでの過程が濃かった。それ以外にもDPはヒカリとのダブル主人公制などを始め、良かった点がたくさんありますが、方向性が違ってくるので割愛します。 これらを何年もかけてじっくりと書き上げ、一つの作品として大成させたのは見事でした(その後の準決勝はもう仕方ないですが、それに関しても今作で自分なりの解釈を打ち立てるつもりでいます)。長々しい賞賛はさておき、サトシとシンジ、そしてヒコザルを巡るシンオウの旅は、一つのドラマを見るにも等しい気分だったのです。アニポケ、やってくれるじゃないか……! と思いました。 自分の描くシンジを気に入ってくださってうれしいです。 今回登場人物はアニメからの輸入が大半ですが、本当にどう描いたものかと悩ましかったです。 基本、原作のキャラクターにはリスペクト精神をもって作品に迎え入れます。ですから、そのキャラの良い点・悪い点までも含め、イメージを崩さないよう細心の注意を払っているつもりなので、それが届いたということは自信にも繋がります。 それでは、今回はこの辺で。 ありがとうございました。 [08]
|