まっしろな闇 > 続・首都にて > 01 Page 121 : 空白 を読んだ感想 | ||
投稿者:レイコ 2021/06/27(日) 17:10 | ||
[表示] 更新お疲れ様です。 キリの後は首都。これまでの道のりと綺麗に逆行し始めてますよね。やっぱりというか、フラネに立ち寄らないのは当たり前だよなあ、と。もし立ち寄っていたら、と想像したらそれもそれで、楽しいというより心苦しいですが。しろ闇の世界観でラナちゃんが道楽で旅行するイメージはないんですけど、少なくとも首都編以前のラナちゃんであれば、旅の途中の良い思い出と言えたかもしれないのに。あの時の傷心のラナちゃんには靴を安く譲ってくれたおじさんの善意が重すぎて。どちらかと言えば仕方なく流されたというか、感謝より戸惑いや猜疑心のほうが大きくて、読者としては、ラナちゃんすっかり傾いてしまったなあ、と首都編の影響の大きさを痛感したくだりでもありました。現状のラナちゃんにとってはありがたくない話かもしれませんが、自分の痕跡を残すことを躊躇したラーナーと、キリで自分の足で歩きだす力を得たアランは同じ人物だけど精神面は少し変化している訳で、あれだけ洞察力のあるお店のおじさんともし再会したら、というのは興味があります。 アレイシアリス・ヴェリントンの名称の初出はどこだったかなーと簡単に遡ったら、page69で大病院の名前として出てきてますね。アレイシアもヴェリントンも人名の一つなので、アーレイスの著名人が由来だったするんでしょうかね。現実の地名であるワシン〇ンやコロン〇ア的な。 真弥さんの裏切り……この組織というのはこれ、黒の団ではないですよね? 黒の団ならそう明記されるでしょうし。込み入った事情をアランが知らないということは、読者にもまだ明かされていない情報と捉えていいはず。ですが、首都編をよく読み返したら組織名がすでに明かされている可能性も? 見落としていたらすみません…… ひょっとしてこの組織とやらが今後関わってくるのでは? と伏線のときめきを感じましたが、真弥さんが所属していた離反した組織でしょう? 失礼ながらアランの味方に純粋になってくれる組織とは到底考えられないので、なるべく関わらないでくれと思いますね……前言撤回…… そうかぁ…… 彼らとすんなり再会とはいかないだろうな、とは感じてましたが、まさかアパートごと消えてしまうだなんて。ただ事じゃないですよね。アランの体感時間と、アーレイスで実際に流れた時間とは大きな隔たりがありますし。何が起きて、何が変わっていても不思議ではないです。アパート倒壊事件の真相を知るより、このままアランは真弥さん達のことを忘れて生きていくほうが良いんじゃないかという気さえしてきます。真弥さんの仕業にしろ他の原因にしろ、不吉の前兆としか思えないので。 ノエル君、今頃はどうしているんでしょう。殺人も殺意もクロ達の目から通してみれば日常であり、首都編はラナちゃんの価値観も死生観も大きく揺らがされたであろう壮絶な章でしたが、ノエルくんの立ち位置は当時ラナちゃんの周りにいた人物のなかで、一番ラナちゃんに近かったんじゃないかと思っています。肉親を亡くす経験や、その後黒の団関係者と共同生活を送るようになった部分であるとか、共通点がありましたし。何より、どれだけ精神的な歪みを抱えていたとしても、犯罪行為に踏み込んでいたとしても、まだ直接の殺人経験がないという、一般人たりうる最終ラインを越えていない点が。 圭くんにも会いたい。会いたいけど、会うのが怖いような気も……圭くんのことはすごく好きですけど、首都編で感じたのは圭くんは自分は居場所を守るために、クロとラナに端的に言えば利害の一致で同行しているのであって。アランの味方で仲間ではあるけれど、無条件で守ってくれるような甘い庇護者ではないんですよね。つまり、状況次第ではアランの敵になりうるシビアさをはらんでいる。そんなことはないと信じたいですけど、この半年間以上平穏に過ごしたはずがない圭くんの優先度でいえば、今のアランはどういう存在に映るんだろう、という不安があります。 圭くんとユアちゃんも折り紙してたなあ…… クロくん……いや、今もシロくんなのかな……長い時間が経てば、彼らの人格がふたたび入れ替わっている可能性もあるじゃないでしょうか。シロくんの自己防衛本能で生み出された存在ですから、シロくんがよほど酷な目に遭えば……って、決してシロくんの不幸は望んでいないんですけどね。シロくんは何にも悪くないですけど、アランが会いたいのはクロくんでしょうから、クロくんに会わせて安心させてあげたいというも本音で複雑な読者心です…… ユアちゃんなあ……自分は病院や病人の描写を読むのがあまり得意ではないんですが(感受性が強すぎる小心者なので)、海さんの文章は比較的落ち着いて読めるんですよね。不思議なことに。一卵性の双子なのにユアちゃんだけ生まれつき肺の病気を患うなんて、お母さんはすごく責任を感じてそうだと考えてしまいます。ご本人は未登場ながら存在はほのめかされているので、今後アラン達との遭遇はなきにしもあらず……? ポケモン世界にはっきり鶴モチーフと分かるポケモンはいないので、鶴ポケモンがいればこのシーンの折り鶴は折り鶴ポケモンになっていたのかもしれないなーと考えたりしました。 続・首都編。次回の更新も楽しみにお待ちしております。執筆頑張ってください! [37]
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投稿者:海 2021/07/04(日) 00:07 | ||
[表示] >レイコさん いつもありがとうございます。それも、読んでくださっただけではなく、こんなまた始まった時点でがっつりとした感想まで……頭が上がりません。 いろいろ言い訳がましいところもあるかもしれません! >フラネについて そうですね、道中自体バッサリカットしましたけど、首都に戻った道程ではフラネには寄ってないです。今行ったらきっと、少なくとももう少し穏やかな表情を浮かべてお喋りするんでしょう。フラネはかなり警戒心が強く憔悴していた頃なので、まあ無理もないのかなと思います。仰るようにラナが完全に傾いたのを全面に出して強調するのがフラネ編の流れでした。自分の痕跡を残さないようにしていたのは、クロの保護に大きく関与したオーバン夫妻やアランが黒の団に殺されたこと、自分のせいで旅の動向が黒の団に筒抜けだったこと(ニノのブレスレットに元々発信器がつけられていたからなので決してラナのせいではないんですが)へのショックが大きかったこともあります。誰かと別れる、失う悲しみを負うくらいなら、誰とも関わらない方がいいと考えていたから。今もそういうところが消えたわけではないけれど、当時は極端でしたね。いつかフラネのおじさんには再会してほしいですね。 アレイシアリスヴェリントン(・の件については重なりますがありがとうございました……)があの世界でどういう由来で誕生した名前かまでは正直考えていないです。名付けが基本的に適当なのです。ただ、至極どうでもよいことですが、この首都の名前の由来自体はあって、何かアーレイスに引っかけつつちょっと長くして通称「首都」になってるっていうのがやりたかったのでいろいろ考えていたところ、ポケモンとはまったく関係ないんですが、個人的に愛しておりますマジカルバケーションで大好きなキャラであるアランシアとアーレイスを心なしか引っかけて、あと昔から個人的に関心の高いニュージーランドの首都ウェリントンに若干変化を入れてひっつけただけです。いずれも作品自体とはなんの接点も存在せず。いっそ仰るように人名と言ってしまった方がいいかもしれない。 Page121で出してる真弥の過去の裏切りは黒の団ではなく、組織名までは出していません。急にノエルの生い立ちが少し掘り下げられたPage91でさらっと書いていますが、この話自体首都編の中でもたいへん異色だったこともあり、ここで再度出しています。Page91は基本ノエルの独白話なので、アランは知らないです。真弥は首都内に敵が多いんですよね。当初は組織なんてぼやぼやした言い方ではなくマフィアって書いてたんですが、露骨な表記もどうかと思い取り下げたものの、確かに言われてみると黒の団と混同してややこしいですね。しれっと表記変えてたら察して微笑んで見てないふりをしてやってください。私もできれば関わらないでいただきたいですね……これ以上話をややこしくしないでほしい……。 >真弥さん達のことを忘れて生きていくほうが良い ほんとですよね。実際一度は忘れようとしましたしね。見事なまでの掌クルリです。でも彼女、ブラッキーやら両親やら抜きにしても、純粋に会いたいという思いもありますからね……星空見て皆のこと思い出して泣いてるようなセンチメンタルさですからね……そんな彼女にとってどっちがいいんでしょうね。まあ会いたいからといって会えるわけじゃないですが! ちなみに続キリは基本的にアランに焦点を絞ってその間首都に残った彼等がどうしていたのかは暗闇の中でしたが、首都のきなくささはちらっと仕込んでいます。ちらりすぎて自己満足レベルです。 >ノエルくんの立ち位は当時ラナちゃんの周りにいた人物のなかで、一番ラナちゃんに近かった そうですね。ノエルにとっても、ラナが他の連中と違って人畜無害であることを嗅ぎ取ったのでちょっと心を開いたというところはあります。お互いにとって貴重な人なんですよね。アパート無くなって一番困ったのは間違いなくノエルですしどうしてるんでしょう。 圭は……そうですね……ラナに結構痛いところ突かれてますしね、たとえ生きて会えたとしても、わかんないですね、どうなるかは……クロなのか白なのかわからない彼も……でもけろっとした顔で会う可能性もありますから肩の力を抜いてください! どこかで笛でも吹きながら歌えや飲めやでパーティしているかもしれませんよ! >病院や病人の描写を読むのがあまり得意ではない 病院がよく出る小説ですいません……グロも苦手なレイコさんがここまで読んで下さってるのは奇跡だなと改めて実感します……甘えていられない……でも書きます……そう言っていただけると安堵します。なんでなんだろう、明瞭な視覚的情報がないから? ユアたちのお母さんは、ただでさえここから全体にややこしくなるので少し微妙なところではありますが、いずれもう少し掘り下げますたぶん。 鶴ポケモン意外といないですよね。ただ、そもそもの話、折り紙、正直和文化なのになんで出したんだろう……とはちょっっっっとだけ思っています。最早ユアを語るうえで欠かせない要素になったので我が物顔で書いてますけれど(モチーフとして優秀すぎる)。ユア初登場時は深く考えず普通に折り紙を使って鶴って出してて、鶴ポケモンがいたとして果たして鶴ポケモンを採用していたか、当時を考えるとかなり怪しいです。 なんだかたくさん思い出していただきつつキャラたちに思いを馳せていただいたようでたいへん有難かったり謝りたくなったりしつつ、まだ続首都始まったばかりでなかなか言えることも限られていますね……。随所に香ばしい隙がある小説ではありますが、引き続き楽しんで書きますので、またお付き合いいただけましたら幸いです。あまりまともな感想返信になっていなくて恐縮ですが、ここらで! ありがとうございました〜! [39]
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