まっしろな闇 > 続・キリにて > 03 Page 106 : 外側の世界 を読んだ感想 | ||
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投稿者:とらと 2019/02/25(月) 19:06 | |
[表示] 今更にもほどがありますが連載再開ありがとうございます!!『Page 101 : 静かな旅路』〜『Page 106 : 外側の世界』の感想です。 相変わらず(というと変な言い方ですが)の巧みな文章表現が胸に響きます、ぽつぽつとひとりでに零れ落ちるような美しい心理描写や情景描写に、首都編の続きのお話ですから身構えてはいたものの、しろ闇世界の現実にあっという間に引き戻されたかのような気持ちです。分かってはいたけど心が痛い、分かってはいたけど……。『Page 103 : 取捨選択』の山のおじさんの >「そういう物好きなおっさんがいると思ってくれればいい。〜君はまだ随分若いし、単に応援したくなった。それだけ」 という台詞に対するラナちゃんの反応に、特に胸が張り裂けそうな気持ちでした。放っておけない、応援したい、彼の台詞はまさに、読者である我々の気持ちそのものだと思うんですけれど、ラナちゃんはそれを受け入れない。『魔性の毒』とさえ表現して拒絶する。『見ず知らずで事情も知らずとも応援してくれる人がいる』とキャラが勇気づけられるハートフルな展開になってもよさそうなものを、またキリに到着したラナちゃんに「よくここまで来たね、一人で頑張ったね」と誰かが声を掛けてくれさえすれば少しは安堵できるものを、そうしてくれない。首都編を読んでその徹底っぷりに震えていた、無情さというか……容赦のなさが、血を流す戦いから離れたとしても、未だに作中に流れているなあと感じているところです。打って変わって静かで、でもひりひりとして、相も変わらず、し、しんどい……ッ! 読めば読むほど凹みます……笑 旅のメンバーの人間勢がラナちゃん一人になったことで、ポケモン達によりスポットライトが当たっていますね。アメモースがラナちゃんに対してどう振舞うのかが気になっていましたが、エーフィ&ブラッキーもそういえば正確にラナちゃんの手持ちではなかったんでした。ラナちゃんも連れの二匹に頼るという様子もあまり窺えず、エフィブラも心に壁を作ってしまったラナちゃんとの距離を測りかねている風があり、寄り添いきれず、なんだか寂しい雰囲気です。最新話では限界を迎えたラナちゃんの代わりに、ポケモン達の視点が描かれました。エーフィが今の居場所はラナちゃんのところだと言い切ってくれたのが読者としてもほっとしたような心地です。と思っていたら、フ、フカマルー!!!(*'▽')フカマルか……!?フカマルなのか……!?とドキドキしながら読み進めたらフカマルで、作中の雰囲気を無視してうっかりテンションがあがってしまいました!! 『孤独な旅路の終着点』に辿り着き、ポケモンパワーでザナトア家に迎え入れられることになったラナちゃんの行く先に、少しでも安寧の時間があることを、読者は願ってやみません。ごはんたべて……! ラナちゃんがたびたび思い描くクロくんや白くんの姿に、彼女の中でのその存在の大きさを感じて胸が熱くなるようでした。白くんや圭くんたちがどうしているのかもキリでの物語の進行と合わせて気になるところです。続きも楽しみにお待ちしています。 [28]
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投稿者:海 2019/04/10(水) 01:47 | |
[表示] 101-106話に感想をありがとうございます!ふと気付いたら物凄く遅くなってしまい大変申し訳ございません……。流石に長らく休載しすぎていて、もう読まれない可能性を覚悟して臨んだ更新再開ですので有り難いやら驚きやらでいっぱいです。 >相変わらず〜引き戻されたかのような気持ちです。 恐縮です……。 現実世界では約二年ほどの休載を挟んでしまい、文章の(+個人的な話ですが作者の心境・生活の)変化は必ずあって、でも作中では首都編を経た次の瞬間から始まるので、101話以降はどうしたら違和感無く首都編の続きとして読んで頂けるかが大きな高い壁でした。と同時に、ラナとエーブラ・アメモース以外を完全に切り捨てているわけですから、明らかな変化も同時に存在しており、アンバランスを感じながら今でもまだ模索しています。作中の雰囲気に引き戻すことができているのなら安堵するばかりです。 >放っておけない、応援したい、彼の台詞はまさに、読者である我々の気持ちそのものだと思うんですけれど フラネのおじさんはこんな出会い頭に尽くしてくれる良い人がこの世にいるわけがないという違和感バリバリでしたがそれでも突き通したのは、私自身も一読者としての同情がはたらいてしまったというのは正直、あります。メタなことを言えばこういう人間がいてくれないとラナがあまりにも失意の底にいるがために物語が動かないということもありますが。 >『見ず知らずで事情も知らずとも応援してくれる人がいる』〜少しは安堵できるものを、そうしてくれない。 読んでて痛々しいですよね、ラナ。応援してくれる人がいてもそれを受け入れられないし、なかなか励まされることもなく……。頑張ってるんですかねラナ……彼女なりに頑張っているかもしれないんですけど、それを「頑張ったね」と言ってやる人が居ないのは、ひとえにラナの抱える経緯を誰も知らないからで、それはラナが自ら口にするかラナを知る人たちが再登場するしかないけど前者も後者も望み薄という。ただ、彼女の傍にいるポケモン達は言葉こそ持たないけれどそれを知る現時点での唯一の存在ですので、106話を筆頭として行動で彼女を支えていくような形にできたらと思ったり思わなかったりしつつ書いてます。 >首都編を読んでその徹底っぷりに震えていた、無情さというか〜読めば読むほど凹みます……笑 いや、もう、すいません。本当にすいません。こんな地味にしんどい割に大きな展開も無く打ちのめされるだけの鬱小説に付き合っていただけていて、深い申し訳なさと情けをかけていただいている有難さで平伏す他ありません……。首都編で好き放題にジェットコースターさせていただいたので今度は静かに丁寧に、を目標にしていますが、これはこれで少しずつ少しずつ絞め殺しているような感覚を与えるのかもしれない……そうなんだろうなと……とらさんに限らず他の方からのご感想からも感じております……想像していた以上に。ひと思いにバッサリできたこれまでと違って、ある種の退屈との瀬戸際だと痛感しています。 >ポケモン達によりスポットがあてられている ですです。今まで良くも悪くもクロや圭をはじめとして人間がかなり目立っていた分なかなかポケモンそのものに手が回せなかったんですが、今の旅の目的が「アメモースを再び飛ばせる」でそもそもポケモンに焦点が絞られ、人間を切ることで自然とポケモンが表舞台に立つようになりました。漸く多少はポケモン小説らしくなりつつある気がします。こ、ここにきて。 >エーフィが今の居場所はラナちゃんのところだと言い切ってくれたのが読者としてもほっとしたような心地です。 そうですね……。エーフィは、ラナの傍が居場所だと恐らく今の三匹の誰よりも信じているし、守りたいと思っているのです(暇で暇でしょうがなくて気が向いたら道中編のSide2もご参照のほど)。 渦中にあるアメモースは勿論、エフィブラもどんどん掘り下げていく章となります(仮)ので今までとひと味違った雰囲気を感じ取ってもらえたら幸いです。 >フカマル 名前を出す前から分かったんですか、流石……w鬱展開に差し込んだ一筋の奇跡!なのでテンション上がっていただいて大丈夫です!(月蝕に関して言えば少々被ってる感が否めないのは事後ですが謝罪を……) 可愛い奴です、良かったらかわいがってやってください。 全体的にラナを心配してくださってるのがひしひしと感じるご感想をありがとうございました……!なんというか自キャラがすいません(うちの子がすいませんというのと同じ語調で)。これだけ不安にさせておいてアレですがラナはまだ暫くは再起しない可能性がありますしこれからもこんな感じでゆっくりとした展開で進んでいくかとは思いますが、気が向いたらまた続きを手にとっていただければ嬉しいです。白達のことは……頭の片隅に覚えてくださっていたら万々歳です。 読み辛い返信となりました。読んでいただき本当にありがとうございました!!これを糧としてまた頑張ります。 [30]
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