叛骨の強奪者 > Second Stage - EX-Team Rocket part - > 30 Phase 49 Team Snatcher を読んだ感想 | ||
![]() |
投稿者:ものかき 2020/05/08(金) 21:11 | |
[表示] 『Phase 41 正義の果て』から『Phase 49 Team Snatcher』までを読ませていただきました。 叛骨の強奪者を読むのに大変ご無沙汰しておりましたが(すいません汗)、止まったところから久々に読み進めると、ヒイラギとイトハ、そしてSecond Stageの主役級・ホオズキへの思い入れがさらに一回り感慨深いものとなりました。 醸し出されるスナッチャーたちの気持ちと覚悟・常人を遥かに上回る心の強さなどが、はやめさんの重厚な筆致による説得力のある文章で素晴らしく彩られています。 そして、もうひと組の『スナッチャー』であるプラズマレムナント! ジュノーが内通者である疑惑はFirst Stageから長らく取り上げられておりましたが、まさかアクロマが真の司令官であったとは! この事実を一気に明かすために、あえてジュノー内通者疑惑を長めに捉えていたのだとしたら……、おお、なんということでしょう。 スレートとエクリュを合わせて、ヒイラギら三人とはまたベクトルの違うチームがこれからどのようにネオロケット団と対峙していくのか、とても楽しみでなりません。 さらに、Second Stageで特に際立って印象に残ったのは、元ロケット団のボス・サカキです。 神級とはいえユクシーを相手に、石化を顧みず次々に自分の手持ちを繰り出していく様は驚きでした。自分の育てたポケモンを全面的に信頼する一方(いや、信頼するからこそ?)、倫理に反しようとも現状の最適解のためにポケモンを道具として切り捨てていく戦闘スタイルには、感動を通り越して(やべぇなこいつ)という気持ちでした。生き様というか、”悪様”を見せつけられた気がします。 以前の拍手か感想で、スナッチャーの三人の中ではホオズキが一番好きだと言った覚えがありますが、現在は彼に対してさらに踏み込んだ感想を抱いております。 今回のSecond Stageを通して、ホオズキのキャラ個人以上に、彼の周りの関係性が好きになりました。 ホオズキとヒイラギ・イトハとの関係、ホオズキとサカキとの関係、ホオズキとイチジク・ハマユウとの関係。 彼が酸いも甘いも(酸い>>>>甘い?)経験した、だけど、鍛え抜かれた若いエリートたちとは違う脆さのおかげか、周囲の人間やポケモンとのふれあを通じた三者三様の関係性が見えてきます。 これは若い二人にはないホオズキなりの「色」なのではないかなぁ、と個人的には思っています。 さてThird Stage、入り込む余地のないと思われていたヒイラギとイトハの関係に、第三者の存在とな! もしやヒイラギの待機部屋にあったプリズムタワーの女性が関係あったりなかったり、あったりなかったりするのでしょうか。妄……いえ想像が膨らみます。 あと、御曹司ダイゴは今後どう絡んでくるのか!? 長くなりましたが、絆・心身ともにひとまわりもふたまわりも強くなった、スナッチャーたちの活躍に期待です! [33]
|
||
![]() |
投稿者:はやめ 2020/05/10(日) 14:24 | |
[表示] お久しぶりです、感想ありがとうございます! ご無沙汰などとんでもないです、こうして読み続けて頂けること自体がそもそも有難いことですから。でもものかきさんにはかねてから応援頂いてるのでやっぱり作者としては読んでもらえたらいいな〜とずっと思っていたので、こうして感想をいただけてすごくうれしい気持ちに包まれております。 プラズマレムナントの位置づけは結構拘りがありました。スナッチャーのプロトタイプである彼らは陰の立役者です。特にアクロマをオリジナルチームの司令官に起用すると決めたからには、原作キャラの印象を損ねないよう慎重に描くことを心がけました。彼の性根は変わったようで変わっていない、微妙な塩梅と確かな心の変化を上手く描けていたらいいのですが。 >ジュノー内通者疑惑を長めに捉えていた スナッチャーの信頼を盤石なものにするにあたって、イトハやホオズキとの衝突は必要不可欠でした。海底神殿まででヒイラギは二人を信じることに決め、後を託します。残るイトハとホオズキの絡みを消化しサカキと共に真の敵の正体を暴いた後、物語としては新たなフェーズに移りました。マルバを登場させ、ジュノーの正体も同時に判明するというつくりにしています。そこからホオズキとスレートが辿り着く疑問「真の司令官とは一体誰か」を軸に、プラズマレムナントの立場を解き明かすという一連の流れで進めてきました。一本線通ったシナリオになったかなと思います。 サカキの活躍(暗躍?)は印象に残ったようでうれしいです。叛骨においてスナッチャーのライバルポジを担うような存在ですが、こちらもやはりファンの多いサカキなので、独自解釈もなかなか慎重でした。本来ならホオズキというオリキャラとどっぷり関係づけることも慎重になるべきですが、叛骨はその辺躊躇なしにやりたい放題やっております。彼のスタンスはあくまでもスナッチャーの対極にあり、そのひとつがホオズキも思い悩んだ「ポケモンに対する認識」なので(ポケスぺで「きみにとってポケモンとはなんだ?」みたいな問いかけ)、あくまで叛骨上のサカキは心を入れ替えた善人というよりも根っからロケット団のままでいてほしいなと思っています。その方がホオズキやマルバと対峙する説得力も上がると思うんです。 ホオズキに関してはSecond Stageで書くべきことは全て書き終えたので、彼が中心に立つ章は以上となります。ただ、今後もヒイラギとイトハをサポートする立場として活躍します。 「関係性」を好きになっていただけた、ということで、関係性というものに拘っている作品でそれはうれしいお言葉です。ヒイラギとイトハだけに限らず、叛骨1部のテーマ「記憶と絆」に則り、たくさんの関係性を描いてきたつもりでした。 ホオズキ方面もそうですし、ジュノーやマルバ、スレートたちプラズマレムナント、ミニトマとサカキ、ヒイラギとカメックス、ホオズキとミュウツーなどなど、ポケモンも含めて成立しなかったものも含めて様々な形での絆があります。 ホオズキは作中屈指の年長者で、ヒイラギとイトハとは違うところで脆く、違うところでたくましいんですよね。彼が歩んできた人生の長さは戦闘に明け暮れた二人とはまた違う意味での人間味を溢れさせていると思います。 Thirdに関しては、今言えることはほとんど無いのですが、なんというか状況的にはSecond開始時より厳しいので、その分過酷な戦いが続く形にはなります。プリズムタワーの女性……どうでしょうね、ううむ(わざとらしい)。 次回の章は遂に主人公ヒイラギに焦点をあてたものとなります。未だ謎多き彼のベールがどんどん剥がれていく、その先に新たなる展開が待ち受けています。今後も気紛れなペースでの更新となりますが完結までお付き合い頂ければ。それでは! [34]
|