名前も声も知らない を読んだ感想 | ||
投稿者:レイコ 2016/02/13(土) 14:25 | ||
[表示] 遅ればせながら完結おめでとうございます。 熱く燃えるバトルストーリー、最初から最後までノンストップで楽しませていただきました。 アニメポケモンを視聴している身としてはまず、御作のタイトルをひと目見た瞬間からたまりませんでした。「これは絶対に面白い!」と期待で胸を膨らませました。はやめさんの小説構築力と深いポケモン考察は前々から圧倒されていましたので。色褪せない名曲、私も大好きです。 チャンピオンとのバトルの敗北をきっかけに自問から抜け出せなくなったアユム、序盤はなんだかふわふわしていて少し心配もしましたが、まっすぐにぶつかってくるユウリ、相容れないバトル理念をもつヒールなホクトとの出会い、カチヌキファミリーという人生のレールを象徴するテルマという兄、それぞれのバトルを通してアユムがトーナメント参加の決意に至る流れが丁寧でとても好きです。嗚呼やっぱりバトルに生きるポケモントレーナーなんだな、と。 御作はオリジナルトレーナーの他にアニメのポケモントレーナーが登場するので、そちらも見逃せませんでした。しかもサトシ歴戦のバトル相手が続々と! アニポケDPで名勝負を繰り広げたあのシンジが出てきてなんと嬉しいこと! シンジとシューティーの初顔合わせは夢がありました。アニメ本編でも実現してほしいくらいです。サトシの話題を皮切りにバチバチ火花を飛ばす二人、いやーいいですねえ! 映像がバッチリ目に浮かびました! トーナメント戦も粒ぞろいで迫力がありました。ユウリVSシューティー戦の砂の得物をかまえたフライゴン、かっこよすぎです。タクトVSシューティーのウインディVSエンテイは一度は想像したことがある因縁のマッチ……エンテイとテルマのあいだに何かがあったことは明白ですが、あえて語られていないところが興味を掻きたてます。アユムVSホクトは文字通り激熱でした。シュバルゴをこれほど格好良いと思ったのは初めてです。打ち破られたメガヘルガーには衝撃を受けつつも、アユムに植え付けられていたホクトへの敵愾心やゲットの経緯をふまえれば充分納得できました。ホクトVSテルマの回想も良い……サングラスを脱ぐ場はがらっと容姿の様変わりと心境の変化がリンクしていて、王道っぷりがいいです。アユムとホクト、ヘルガーとバシャーモのぶつかり合いのすさまじい熱量に心が滾りました…… シンジVSタクトはアニポケDPであと一歩のところまで実現しかけたカードなので、本編後の彼らの活躍を目にすることができてよかったです。 「デオキシスの弱点はなんだ?」 「素晴らしい」 「突破口があるはずだ」 「ボクたちは」 「行くぞ……エレキブル!」 「キミのようなトレーナーを、待っていた」 ↑ここ、素晴らしいです。 感情の限り咆哮したタクト、静かに対峙するシンジも……奇跡の勝利、アニメファンとしてこの作品の読者としてこの胸にしかと刻みました。 アユムVSシンジは純粋な強者対決の果てに、作品冒頭から悩み続けていたアユムがポケモンバトルをする理由を見出した部分が感慨深かったです。最後にこの物語のキャラクター代表格を見せつけてくれましたね。いい答えだ……! シンさん愛はまた別途に叫びますので、割愛いたします。 “そのポケモンが飛んだ跡には、虹が出来るという伝説がある。 世界が七色の光に満ち溢れるとき。人間とポケモンは真に歩み寄る。” こちら、感動の結びでした。 読者としてこの作品と一緒に駆け抜けることができて、本当によかったです。まだまだ語り尽せない部分があって名残惜しいほどです。あらためて完結おめでとうございます。お疲れさまでした。大作をありがとうございました!!! [19]
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投稿者:はやめ 2016/02/13(土) 16:43 | ||
[表示] 一度ならず二度までもこうして感想をいただけるとは思っていなかったので驚きと同時に、これほど本作を気に入ってくださったレイコさんにはただ感謝しかありません。 本作を要約したような感想の内容に、私もなつかしい思いに駆られました。というわけで、一年前ほどの記憶を掘り返しつつ、返信とさせていただきます。 この作品はトーナメント前とトーナメント後というふたつの展開に分かれるなと感じています。アユムの動かし方がおぼつかなくてアニポケ勢に飲み込まれてしまった感のある序盤ですが、この流れは自分としても気に入っています。 バトルに生きるトレーナー……そうですね、別の生き方を模索するとポケモンバトル小説ではなくなってしまうので(身も蓋もない言い方)、どうやってトーナメントに赴かせようかと考えたときにたしかテルマという存在が生まれたんだったような気がします。 アユムは環境・才能共に恵まれた主人公となりましたが、来るべき場所に戻るまでの葛藤はどんな人間でも辛さは共有されるものだと思うので、カチヌキファミリーという要素でやってみようかなと。そこから彼にとってのバトルってなんだろう、という問いかけが始まりました。元々アニメのジンダイがチャレンジャーに課す「自分自身のポケモンバトル」という命題に興味があったので、それを膨らませて個々に派生させる形になったと思います。 トーナメントの各試合……レイコさんの言葉で情景が蘇りますね。テルマ外伝を書く気はあんまりないのですが、セイエイは悪の組織絡みで色々あったので、エンテイたちとはその時に……(ごにょにょ)みたいな小ネタを入れてみました。結果としてはうまく世界観の増強に一役買ってくれたようなので安心です。 シュバルゴの起用は、アユムのパーティをファンタジーっぽくしようとしていたこともあってなんですが、完成系を見るにあまり関係なくなってしまいましたねw アユムvsホクトは本作の要と言ってもいい部分なので、ここはもうやってやるぞーみたいな勢いで書きました。もう出来ないです。 シンジvsタクトは正直な気持ちを申し上げますと、自分の中ではこれやってよかったんかなあ……って今でも悩んでます。そもそもタクトを出すことに対してもうちょい考えるべきだったかもとか色々もやもやしてるんですが、まあいいや。 タクト戦はその名の通り絶望に突破口を見出せるトレーナーがいるだろうか、ということを考えてみました。シンジならやってくれるんじゃないかな……と過度な期待を背負わせて書いた話です。でもタクトという存在の書き方はどうだったが分かりませんが、本作の話を掘り下げるにあたって必要不可欠なトレーナーだったなあと感じます。 >シンさん愛はまた別途に叫びますので、割愛いたします。 これwwwwwwwwwww ライゾウは一応どっしり構えてますが、シンは野心剥き出しで今にもチャンピオンの喉元に食らいつきそうなイメージで書いてました。アユム戦で若干本性が出てますね。 最後はアニポケよろしくホウオウで締める構図が浮かびました。世界を懸けたような戦いではまったくないのですが、アユムやマフォクシーたちを代表格としてセイエイもポケモンとの在り方が変わったぞ、という裏設定もちょっと含んでいたりします。 レイコさんには今作のみならず日頃からお世話になっております。いつも励みになっています。お互い楽しくポケモン二次をやっていきましょう。感想、しかと受け止めました、ありがとうございます。それでは。 [20]
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