NEAR◆◇MISS を読んだ感想 | ||
![]() |
投稿者:春 評価:とても良かった! 2021/11/15(月) 23:20 | |
[表示] 改稿完了おめでとうございます! 以前拝読したのがだいぶ前だったので、この機に最初から読み直すことにしました。章ごとで感想を書いていたのですが、しばらくはお疲れと思われますので、まとめてお送りする形にしました。 ◆序章&第一章 かなり改稿されましたね!!!??基本の展開は同じなんですが、私の記憶によると(やや薄弱な記憶力であることは否めませんがそこは置いておいて)アイラとキズミの出会いはもう少し違ったような……気も……いや、同じだったら本気ですいません。ロングロード警部の掘り下げや会話もちょっと増えた気がします。ミナトのナンパっぷりパワーアップしてませんか!!??wwwww 初期の方の状況説明や立場、キャラ達の心情の説明部分がかなり割り増しになった気もします。分かりやすい!特に、キズミが試用期間であること、それ故に上司に逆らうと危ない立場である事がはっきり理解出来ました。その状況でダッチェスを庇うとは、キズミいい奴だなぁ……。まずはキズミの掘り下げという感じの印象です。ミナトさんがへらっと笑ってフォローに回ってくれるのがめちゃ格好良い。流石わたしの見込んだ男。うむ。アイラさんは上司である事をアピールして優位に立とうとしていますが、なかなか上手くいきませんね……。 ◆二章 アイラさんモテモテシーンは新規で追加されたシーンでは!!!??新規ではなかったなら私はきっと頭を打って記憶喪失になっていたので二度美味しいですな。アイラさんがもみくちゃにされるところがめっちゃ可愛かったです!いいぞもっとやれ。 キズミさんはポケモンバトルに対して複雑な気持ちを抱いているのですね。それをミナトさんはリハビリさせようとしている……。初読では確か、この流れがちゃんと理解出来ていなかった気がします。申し訳ない。けっこうがっつりポケモンの死亡も出てきたのでびっくりしました。死んどる!!!??ということは、容赦なくポケモンが死ぬ世界線……お、恐ろしい……。 ◆三章 たぶん前はこの次の章くらいまで読んだのかな? アイラさんが偽物アイラさんに一矢報いるシーンが以前はありませんでしたか!?あれ、消えちゃったんですね……うう……仕方ないとはいえ、めっちゃ格好良くて推しのシーンだったので……。その分、キズミさんが3倍くらい格好良くなってますけどね!!!!!ミナトさんの大がかりな除霊シーンも以前カッケー!と思ってましたが、改稿後はキズミさんカッケー!と感じる事の方が多かったです。特にアイラさんが攫われてからのシーンはとても良かった。ジョージ・ロングに縋りついて泣いてから、それが偽物だと判明し、攫われるシーンは大変に劇的なシーンで良かったです!キズミがアイラさんを助ける為にライキと共に乗り込むシーンは緊張感がありました。偽物アイラさんめちゃ怖い人じゃないですか……ヤベぇよヤベぇよ……実は私、レイコさんにほんわかとしたイメージを抱いていたので作中で案外サクドシュッ!とポケモンがお亡くなりになったり、ドカァ!と殴り殴られのシーンが出てきてどきどきしております……!新しいレイコさんの一面を見てしまったドキドキ……これは……恋……トゥンク……(違う) ◆四章 アイラさんの過去が判明する大事な章ですね!改めて読むとかなり重いなぁ……。この流れは、やっぱり後々お姉ちゃんが出てくるんでしょうか?賢いお姉ちゃん……。もうちょっと頑張って妹を回収しに来てほしかったお姉ちゃん。お母さんのことは、アイラさんは今でも好きなのかな?あの人って言ってたし、あまり好きではなくなってしまったのかもしれないと思います。心の距離がある。お姉ちゃんとも連絡が途絶えてるっぽいし、本当にばらばらになってしまった家族の中で、父ちゃんだけが唯一つながりのある肉親になるんですね。 ニアミスは全員、家族関係になんらかのトラブルを抱えている気がします。ミナトも仲良しってわけじゃなさそうだし、キズミさんはどうかなぁ。 ◆五章 ここから読んでない部分かな?と思ったら、改稿前に半分だけ読んでました!後半からはとうとう、まだ未知の部分の始まりでした。 キズミさんのお隣にアイラさんが越してくるとは……これなんてラブコメ展開!?アイラさんの初日のお部屋の殺風景さに、めちゃくちゃ急いで引っ越してきたなこれはと感じました。お部屋寒そう。早く家電とかベッドどかそろえてあげて……むしろキズミさん同じ部屋に(殴 ミナトがあっちこっちにご飯食べにアイラさんを連れまわしていたんですが、一人でも入りやすい場所をしっかり選んで連れて行っていたところに私の好感度急上昇中です。できる男、ミナト。そもそも感触的には、アイラさんはミナトの方を好きになっていてもおかしくないんですよね……最初から優しいし何くれとなく気にかけてくれるしフォローはうまいし実力はあるし顔は良いし完璧では!?なぜ惚れない!!!?? キズミさんのお師匠さんも登場したんですが、なんだか夫婦関係が不穏な雰囲気……アフロを連れた少年がここで再登場するとは思ってみませんでした。 ミナトのポケモンも大集合会でしたね!次章からはミナトがメインの話になりそう。ミナトの家の話が出てきてワクワクしています!というかミナトさんが格好いい!試練!?格好良さ度合いが急上昇してきたね!? ◆六章 はわ……はわ……ろ、ロマンチックー!!!!! だんだんと仲良くなってますねこれは……アイラさん、ここら辺から心境が変わってきているというか、キズミさんのことわりと好きになってきていません???なんで自分には笑ってくれないの、とか、あんなに優しくしてもらったことない、とか。そんな感じの心境が字の文で漏れるとはわ……はわ……恋しちゃってるYouとか言いたくなってきますね!!!!!!You恋しちゃってるよYou!!!!! キズミさんもキズミさんで、悪態をつくのが習慣化してはいるけど、かなり……物言いや立ち振る舞いが柔らかくなってきたような……あわわ……くっこのままではキズミさんにときめいてしまう……!!!! レイコさんの本領発揮回でした!!!!!!!後半!!!終盤!!!!ときめきラッシュ!!!!!!エディオルにアイラが嫌いかって問われて答える切なげな回答!!!!!もう好きだろこれは!!!!!!好きですね!!!!!(過激派)すごく好きですこのシーン!!!!好き!!!!次にですねえ!アイラにアクセサリーつけてあげるシーンの悪態もすごくよかったですね!!!!!「ミナトなら褒めてくれる」ってお前も!!!似合うと!!思ってんだろ〜!!!????分かるよ分かる……はわわ……レイコさんはときめきのあるロマンチックなシーンを書くのが上手いですね(吐血) シリアスな話に戻すと、ファーストが生きているという話がすごく衝撃的でした。でも三次元では会うことができない。キズミさんも、これは……まだ生きているだけに、過去をずっと引きずってしまうのも仕方がないですね……。でも逆に、吹っ切ってしまったキズミさんは解釈違いなのでこれで良いのかもしれないと思いました。ファーストは劇場版ではぴんぴんしてた気がします!あっちは元気な世界線!!!???ジョージ警部も助かってほしいんですが、個人的にはファーストが復活してほしいです。無事に。復活できるのかな……結構シリアスでザクザク死ぬしなこの話……現実は非常ですが採用されてるからマジで心配です。 ミナト様がさりげなーく、試練を継続してるのがめちゃんこ格好いいんですよ分かりますか!!!!!はぁ〜全然悟らせずに真夜中に戦い続けて周囲にそれを悟らせないできる男ミナト様!!!!格好いいっていうか体大事にしてほしいっていうかいつ寝てるんですかミナト様!!???ねて!!!!お願いだからぁ!!!!随所にちょこちょことミナトさんが真夜中に試練に挑んでいることを匂わせる描写が入るのも熱い!!!! ◆7章 ミナトさん回でしたね〜!!!キズミさんの頬っぺたの傷が7章以後につくことは知っていたのですが、まさかミナトさんとのバトルによるものとは思いませんでした。アイラさんあたりを助けた傷とかそんな流れかな、と……。最近、衝撃の真実というか、過去編が次々明らかになっていますね。この三人の中だと誰が一番過去が重いんだろう……?ミナトかなミナトだな。アイラさんは一応、父親とは仲良し(昏睡)ですしお母さんに殺されかかった過去はあるけどまぁ……。キズミさんは、養父とか母親には愛されていたので、それ以外が色々とアレでしたが……。キズミさんは自分がコピー体であることさえバレなければわりと平和だったのではないでしょうか?あーでも、キズミさんのお母さん?を襲った女は何者だったんだろう?(読み込み不足ならすみません!!)顔がそっくりということは、彼女は母親?のコピー体?なのかな?ファーストは元野良ポケモンだったんですね、初対面(確かそう、だった気が)のキズミを助けるために勇敢に立ち向かったと考えると、警察犬としての素質は十分だったと思います。なんでや!ファースト悪くないやろ! ミナトさんのお父さんはミナトさんを放任していたと発言していますが、子供部屋から出してもらえなかったり、父の命令で卵割り割り作業していたのはどうなるんだ……?あれは必要な作業とかだったのかな卵破壊。子供部屋から出さなかった件については、また別の事情があったのかな。放任というわりにはユー結構閉じ込めたり鬼畜なこと命じてるよねっていう。レストロイ卿はミナトに興味がないはずのになんで呼び戻したの?と思ってたら、これはこれは……。彼もなかなか、命賭けてますねぇ……。妻のことを語るシーンがすごく好きです。いい女だった!でしょうね!?本気で好きだったんだろうなぁ。フフフ……。 今回、アイラさんの成長っぷりがパないですね!?飛び込んできたと思ったら野郎二人を遥かにしのぐ大健闘を見せてくれました!男前が過ぎるぜ警部!それだけに、最後の最後でイチルが死んだのはマジで!?とびっくりしました。死んだよ死んだ……マジか……。アイラさんが「あなたが鍛えたんでしょう!信じなさい!」的なセリフを発言していましたが、クラウが今回、とうとう待望の進化を果たしましたね!!!おめでとうクラウ!!!!あそこでアイラさんがあの発言するのがめちゃアツイ!!!! ここまで読んで思ったのですが、結構、予想よりガッツリと特殊設定入れてきますね!!!???いやでも、前にレイコさんはできる限り、アニメとか映画から設定を持ってきていると言っていた気がするので、ポケモンに対してふんわりとした固定概念を抱いていた自分が恥ずかしい……思い返せば、結晶塔の帝王とかもかなり特殊設定だよなぁ……ポケモン、深いぜ……。あと、レイコさんのイメージがいい意味で覆りました。のほほんとしたイメージがあったので、予想よりはるかにシリアスでエグイ角度の鋭角を攻める設定盛り込んでくるね!!!???ってビビり散らかしています。これは、ミナト・キズミ・アイラそれぞれ、ばらばらに主人公にして長編を一人一つずつ、過去の因縁に絡めてかけそうなレベルの背景設定だなと……。初期からこの構想があったとしたらヤバい。 ◆8章 いやいやいやいや……いやいやいやいやいや……ジョージ……こん裏切りもんがァ……。 物凄い展開になってきましたね……いやほんと物凄い展開になってきたな……(二度目) 劇場版ニアミスの意味がようやく理解出来ました。あっちではファーストも存命だしアイラさんは女子高生だし。でもパラディンは味方?っぽかったような。でもこっちのパラディンは敵っぽいこと言ってますし、まだ話が二転三転し出しそう。アイラさんとミナトさんの背景に関する話もある程度ケリがついたし、この章からはキズミさんに焦点が当たっている感じです。 ※実は読みつつもたぶんというか、絶対状況がよく分かってないというか設定がよく分かっていない読者(知能指数がちょっと不足してますねこれは)なので、読み違いとか、理解不足とか、読み落としとかあったらマジですいません……。 ウルスラの恋心はちょっとしたスパイス的な感じに関わってくるのかなウフフと思ってたらガッツリ心抉ってきてめっちゃびびりました。そんなにウルスラの心を抉ったらんとって……報われない片思い系女子には幸せになって欲しいと心から思っているので、クラウに振り向いて欲しくもあり……でもキズミの事をそう簡単に諦められるとも思えんしなぁあああああ……どうするんだウルスラ……どうする気なんだレイコさん……。 シンクロの影響でキズミさんはズタボロなんですが、それもジョージ(こんな奴呼び捨てて十分です!)の策略だった訳か……。ジョージにも理由があるのはよく理解出来るんですが、だからってミナトさんを人柱にしようなんて人類の風上にもおけんぞ!イケメンは人類の宝や!しかも中身もいいイケメンは貴重なんだぞジョージィ! セレビィもとうとう本領発揮ですね!初登場の時から「こいつ性格悪いなぁ」と思ってましたがガチでラスボスちっくな立ち位置になってきました。セレビィが仮にミナトさんに封印されたとしたら、ミナトさんが「ぼきゅ」とか言い出すんでしょうか?い、いやだー!!!!! ダッチェスにはアイラのお姉ちゃんがちょっと入ってたんでした、よね?ということは、ある意味でアイラはお姉ちゃんとキチンと関わっていた事になるのか……。 さぁ世界の危機が迫って参りました。初期の段階ではまさか世界規模の戦いまで発展するとはまったく予想していませんでした。ここから、どう足掻くつもりなんだキズミ……と思ってたら、ええと、あれは……キズミが、ポケモンになった、んですよね……?まさかここでポケダンの世界観をクロスするのか!!?? 夢に関する話とかはポケモンのゲーム関連からたぶん引っ張ってきた既存設定の応用、ですよね?オリジナルですか?その時にプレイしたポケモンから知識や設定を自作にぐんぐん引き入れて書いているのかな、と思いました。うう……ポケモン知識力も不足している事を痛感しています……。 ◆9章 クラウが格好良い。いやほんと、クラウが格好良かった……。「勝負だ、パラディン!」のシーンが痺れるほど格好良かったです。クラウのいいところは、優しくてまっすぐでちょっと控えめで恥ずかしがり屋でたまに抜けてる性格は変わらずに、強く成長してくれたところですよね。すごく素敵だと思います。 キズミさんがダークライに変身したターンはホントに焦りました。これ戻るの? ポケダンの世界線が更にクロスしてくるのか!? と勘違いの予想を立ててしまって恥ずかしい。キズミさんがダークライ化してからは、これまでのことが嘘のように穏やかな日々が続きましたね。嵐のように激しく、目まぐるしい毎日が過去のものとなって、状況はまっっっったく、というか、むしろ悪くなっているのでは!? と言いたくなるような状況でしたが、穏やかで不穏な日々を過ごす彼らに、つかの間とはいえ、休息が与えられたことが嬉しかったです。 その後の不幸の前振りなんですけどね!!!!!!!! キズミさんさぁ……アイラさんに、デレデレだね??? すっごく君……素直じゃん? なーんでその素直な愛情とかデレとかを人間versionの時に出さなかったのねえ!!!! ちょっと!!!! デレデレじゃん!!!! すごーく自然にイチャイチャしてませんでしたかアイラさんとキズミさん!!??? 改変前の世界線では恋人同士だったというのも納得出来ます。 前回に引き続き、ロングロード氏への好感度が急落中です。ミナトの次はキズミまで見捨てるっているのかテメェ……。アイラさんが悲しんでるのに「あいつのことは諦めろ」的な発言しませんでしたこの人? いくらアイラさんが大事だって言っても……いや、本当にアイラさんの事も大事なのかよオッサン……酷いぜ……あたしゃもう、誰モ信ジラレナイゼ……。 ◆終章・エピローグ・総括 なんという……何というビターエンド……ええ……ちょっと……レイコさん……ええ……。つら。 けっこう死者でましたね……それはもうええとしても、キズミさんが、改編後のキズミさんの生存ルートは存在しなかったんですか……? ショックすぎる……つらい……。 しかしこれが、この物語の終わりだとするならば、飲み込むべきでございましょう。ストーリーラインの終了として、改編後のキズミが戻ってこなかったのはマジでショックだったんですが、最後の最後で改編前のキズミが置き手紙を置いて失踪したのはマジで良演出だったと思います。本気で良かった。彼は、自分のいるべき場所というか、色々がわかってたんですね。 ていうか私が読み落とししただけでやっぱり改編後キズミさんが戻ってくる描写の伏線設定らしきものがどこかに転がってたりしないですかね???? 転がっていない場合は2週目で物語を再度読み解く時にがっつりきっちり改編後キズミさんが残存するルートとかを探りまくりたいと思います。キズミさんさぁ……女の子二人泣かせてんだぜ? クラウも! ウルスラの! 傷心に! つけこめよおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!! 男の子だろオオオオオオオオおおおおおおおおおおおおおお!!!!???? 好きな女の心を癒さんでどーする!!!??? そこがほんとーに! クラウらしいですけども!!! いやほんとに!!!!! でも頑張って!!! すごい頑張って!!!! パラディンの本名がクラウだったのは終盤を読みながら薄々察していました。以前、レイコさんにイラストをお贈りした際に、パラディンとアイラが手をつないでいる部分に言及してくださった理由がも〜〜〜〜〜すっごくわかります!! クラウが熱すぎる!!! お前が!!! 憧れた相手は!!! お前自身のもうひとつの未来だったんだよ!!!! 熱い!!!!! 好き!!!! これはクラウにノックアウトしちゃう読者多めなのも納得ですわ……。 ウルスラも良い子なんですけど、本当に最後までキズミのことを引きずっていて、なんだかな〜〜〜〜〜すぐそばの愛情に気づいてくれよ〜〜〜〜〜初期の初期からクラウを応援していたのでくっつかないのかと……どうなのかな……この様子だとまだまだ厳しそうなんだよな……つら……。 キズミさんも!!!! アイラさんの事好きだって!!! 改編後キズミさんもさぁ!!! やっとわかって!!! ヒューここからとうとうツンデレいちゃちゃタイムだぜやっほー!!!!! と思ってたらさぁ!!! 消えちゃうとか!!! 責任とってよぉ!!!! アイラさんも本当に良いのか!!!??? ミナト本当にいい奴だよミナト……。ミナトが納得してなかったのすごく良かったです。ミナトと改編前キズミが反目し合うシーンめっちゃ好き。劇場版知ってるだけにな〜〜〜〜〜!!!! わかるわかるよってからに……。 ◆文章について ここからは内容と言うより、描写について感じた事です。内容は色々設定がすごく複雑なんですけど、よくもまぁ……よくもまとめきって完結まで持ち込んだなと……感動しました……! ただそれだけに、なかなか……ストーリーと設定を理解するのが高難易度ハードモードなのが……。最後の終盤とか、すごく盛り上がってることも分かるし、私自身もふわっとしかわかってないのに気分が盛り上がったので、それだけに、ガッツリ理解出来ていたらもっと盛り上がって読めたんだろうなと……2週目で読み解く楽しみもたしかにありますけども!!!!!! 以下、気になった点です。 ・三人称の地の文で、視点を誰に寄せるか、という問題 ダークライになったキズミに視点をよせている章はすごく読みやすかったです。全体的に視点がけっこう、ひとつのシーンであっちによせたりこっちによせたりしているので、「んん!? 今の心情は誰だ!? クラウ!? とめこん!!?」という混乱が個人的には頻発していました。分かりやすい例を出しますと、 例) -1- 雨雲の瞳 <キズミ寄りの視点> 「随分早いご到着ですね。しかも、こんな夜明け前に」 ジョージ・ロングと同じ姓。キズミは真っ先につながりを推察した。 アイラと名乗った十代とおぼしき若い女性は、冷ややかにキズミを見据えた。 「私を、第一の接触者……色違いのブラッキーのもとへ案内しなさい」 不穏な空気が濃くなった。 「どうするつもりですか」 「決まってるわ。取り調べるのよ」 <アイラ寄りの視点> 情報は鮮度が肝要。 初動から時間が開くほどに、その価値は目減りする。 キズミの碧眼が睨み返した。 「彼女は負傷者です。休息と怪我の治療が最優先です」 「元々素行不良の個体のはずよ。怪我の程度を詐称してないと言い切れる?」 「強要すれば、人間不信を悪化させます。それこそ聴取に益なしです」 「被疑者を取り逃がしたダメな部下が、上司の私に偉そうにしないで」 雨雲のような灰色の瞳が威圧する。立場を持ち出して怯ませようとした。 だが、雨を期待して晴天を仰ぐようなものだった。激しいまでの青さだった。 「信用できない人間に、あのブラッキーを会わせる気はありません」 宣戦布告と同質の告知。 キズミが素早く紅白の球を開放した。直後にラルトスもろとも姿が消えた。 アシスタントの技で、テレポートしたのだ。 (アイラさん、キズミさんが!) 「落ち着いて。闇雲に探すのは効率が悪いわ、クラウ」 アイラは携帯端末を操作し、耳に当てた。 「番号合ってるわよね、金城湊くん? 急用で話せるかしら」 『うーっす。警部補殿からの初コール、光栄っす!』 デジタル変換された本物と遜色ない、朗らかな音声が応答した。 「レスカ君が逃げたの。彼の行きそうな場所を教えなさい」 『だと思ったぜ。タダでダチ売るのは、ちょっとなー』 「くだらない取引には応じないわよ」 アイラの声が身構えた。ミナトの声はあっさり笑った。 『オレが代わりに詫びるんで、逃げたあいつへのお咎めはナシってことで』 「それだけ?」 『いやいや、次が本命のお願いですよ。今度オレとメシ行ってください』 <クラウ寄りの視点> 出会って数時間の女性上司にデートを申し込むなんて、すごい精神力の持ち主だ。 キルリア=ウラウはさっき一瞬見えたラルトスを思い浮かべ、慌ててかぶりを振った。 (例文終了 いまのシーンのように、ワンシーン中で三人の視点が次々と切り替わっています。意図的な演出効果を期待して、とのことでしたら凄く申し訳なく、差し出がましいと思いますが、ワンシーン中での視点寄せは誰か一人に絞った方が良いと思います。読者の混乱を招かずに済み、また心情移入もより容易になると私は思います。 ・同一存在を現す複数の単語について これは本気で半分は好みの問題もあるかと思いますが、ポケモンの地の文での描写は、出来る限り種族名なり、愛称なりで統一した方がいいかもしれません。前半部分は愛称が多いですが、後半は種族名が多く散見されたように感じます。 小説は、漫画と違ってビジュアルがない分、ニックネームと種族を一致させて記憶するのが困難だという意見が、かなり見られます。ニアミスはたしかに面白い。けれど、一匹のポケモンを意味する単語が多すぎます。例えばネイティですが、長老、セレビィ、麹塵、小鳥、ハイリンクの森の護り神。確認した呼び名がこれくらいあります。人間にもこれは言えることで、コードネームに本来の名前に地の文での比喩的呼び名が入り交じって登場人物の把握が難しく(登場人数が多いのも要因です。それら全てが関連したストーリーである点は、見事だと思います)、初登場のポケモンが比喩の名前で呼ばれて種族名が出なかったりすると、少なくとも私にはどのポケモンかわからないことが多々あります。 ニアミスは元々、専門用語を多数含んでいるストーリーです。加えて複雑な背後関係、人間関係が展開されていくので、そこに、同一の存在を現す複数の単語が出現したとなれば、混乱必須と言わざるをえない。そのように私は感じました。完全なる趣味に割り切るのではないのなら、どこかの理解難易度を下げないと読者の理解がオーバーヒートしてしまいます。 描写で意見出来る点は以上です。 あらゆるポケモンのゲームから引っ張ってきた把握しきれなかった設定を巧みに利用し、壮大なスケールの物語を語りきったことが素晴らしいと感じました。まさに、ポケモンの世界の全てを詰め込んだ入魂の一作です。設定の利用方法だったり、キャラの背景・心理の動き、シーン展開など、学ぶところも多かったです。描写に関して言ったことは、実は私自身にも跳ね返ってくる部分であり、大いに反省しました。 小説は、趣味です。気楽に、自分のやれる範囲で楽しくやることが大切だと思います。改稿をすごく頑張られていたことを知っています。最初の4章、5章を前回読んだと思うのですが、ずっとずっと、読みやすくなっていました。本当に、すごく頑張られたことと思います。凄い! 描写も指摘を迷いましたが、出来る限り受け止めたい、と仰っていたので、気になった点について述べさせて頂きました。ですが、私自身は申し訳ないことに、指摘しておきながら自分は感想を受け取らない、批評や指摘を受け取らないという立場をとっており、お前が言うのかよ、と感じています。なので自作についても「これってどうなの?」と思う点があれば、DMなりで指摘をくださって構いません。誠心誠意、可能な範囲で対応させて頂きます。 明日からはニアミス2週目の旅に出て、また2週目感想を書きに来たいと思っています(・ω・)ノシ [91]
|
||
![]() |
投稿者:レイコ 2021/12/04(土) 13:45 | |
[表示] 文章の読みづらくてすみません! 己の文才の乏しさをTwitterで公言しているほうだと思っていたのですが、実際に小説を読んで下さる方向けに、スレッドのトップ等に注意事項として読みづらさを記載しておいたほうがいいかもしれないですね。検討します。 視点切り替えの多さはおっしゃる通り、ご指摘はまさしくご正論なわけで……これ実は事情がありまして。というのも、キズミとミナトは、作者的には心理描写が少なければ少ないほど良いのです。キズミ(特に表記が無ければ、短髪のキズミと思って下さい)は不器用で、ああ思ったこう感じたをリアルタイムでうまく心の中で言語化するのがニガテなので、つまりキズミ視点のシーンを長々と、かつ頻繁に書いてしまうと、キズミの設定から矛盾しかねません(その分アイラやミナトやオルデンといった、一部の相手に対しては若干心の中が饒舌になります)。 ミナトも同様に、言動にミナトなりの意図はあれど裏はない、みたいなところがあるので(もし腹の底で別の思惑のある言動ばかりしていたら、台詞がいちいち胡散臭くなりますし)。改稿にあたり文量圧縮のためにキズミ・ミナト視点や心情の加筆はやむを得なかったですが…… それと、あまり厳密に視点を固定したくなかったのは、「実はあのシーンのあの言動の真意はああだった」的な時間を逆戻りしてキャラごとに解説する描写も減らしたかったからです。ニアミスは登場キャラが同じ場所に大人数が集まるシーンが多いので、それを何回もやるとテンポが明らかに減速してしまうんですよね…… キズミとミナトになるべく自己語りをさせたくなかったというのもあります。長所も短所もある人物像を大事にしたかったので、アイラやクラウ達といった立場で見方の変わる客観的な情報から、読者さんにイメージを膨らませてもらえたら嬉しい! みたいな! このへんは実験的な要素でした。 そしてなんといっても、そうなってくると心理描写≒書きやすい視点がアイラかクラウ(このふたりは作中の役割ポジションからして、視点が不可欠なみたいな部分があります)に偏って、非常にバランスの悪いことになるのです。それこそ、ニアミスの主人公はアイラとクラウだったんじゃないかというくらいに……それはちょっと避けたかったんですよ。 ガッツリ長くなっちゃいました。視点切り替えのめまぐるしさは、ものすごい自分も頭を悩ませたポイントでした。執筆中もどうにかしたかったのですが、小説として優先したい要素のためには文章・視点の分かりやすさを代償にするしかなかった感じです。そこで、重要な場面はなるべく視点変更を減らしたり、9章はイレギュラー感を際立たせるためにも絶対一人称をやる!と決めていたので、たびたびの視点のめまぐるしさを逆手にとって対比を狙った演出が達成できました。もちろん春さんのご指摘はごもっとも! こちらの思考錯誤が伝わったほうが春さんとしてもスッキリするかな?と思い、厚めに語りましたが、視点を絞ったほうがいいことは全面同意です。読書上のご不便をおかけして申し訳ありませんでした。 これはねー! 好みが分かれると思います。春さんにとっては分かりにくさが強調されたようで、申し訳ないです。拙作ニアミスはとにかく設定が多い! しかし読者さんがお忘れになったであろうタイミングで設定の振り返りをストーリーに織り込もうとすると、テンポがだれたり文量が増えたりとマイナス点もありまして…… そこで「ネイティ? セレビィ? 情報量が多くてなんのこっちゃ!」と、「長老? セレビィ? そんな設定あったっけ……」なら、読者さんに前者を感じてもらうほうが良いという結論になりました。キャラの呼称が多いのは、文章上の分かりやすさより情報提示の反復を優先したかったからです。ジョージ・ロングとジョージ・ロングロードが統一されてなかったりするのも、ちょっとした理由がありまして。読者さんによっては気になるところかもしれませんが、お見逃し頂きたいです。ご迷惑をおかけします。 >序章&第一章 かなり改稿しました! 字数を半分以下くらいに圧縮しました! 基本の展開は同じなので、春さんの記憶力ばっちりですとも!w ロング警部は展開の関係でしばらく出番がないので登場シーンを長くしました。全体的に分かりやすくなっているならよかったです。改稿した甲斐がありました……! >二章 加筆によくお気づきで! 欲をいえばアイラと女子生徒たちのくだりは私も好きで、もっと手を入れたかったですが、改稿前との兼ね合いであんまりいじれなくて。番外編的な扱いでいつか補完できたらなあ、と思います。 容赦なくポケモンが死ぬ世界です。人間もポケモンも生き物なので…… >三章 きゃ! 春さんから恋されちゃった!?(違) 一矢報いるシーンは、すみません……覚えていてくださって嬉しいです。アイラが活躍するのは主にストーリー後半なので、この時点ではカットしても良いだろうと判断しました。ミナトの対霊パートだけでいっぱいサイドストーリーが書けるので、もっと増量したかったです。でもニアミスの本筋から逸れまくるので、こちらもいつか別枠で公開できたらいいなと思っています。キズミかっこいいですか!? よかった! ミナトが本気出したらたぶんキズミは霞むので、今のうちだけでもかっこいいと感じてあげてくださいね……!w >四章 ニアミスはキャラクターの対比を重視しているので、父親を慕うアイラ、父親を嫌うミナト、父親のいないキズミという対比になっています。ストーリー進行度に合わせてアイラの家族観の変化を掘り下げるのも書き甲斐がありそうだったんですが、他の設定や展開も並行しようと思うとただでさえ情報量が膨大なので、読者さんを困らせてしまうのではないかと考えて取りやめました。お姉さんは、出て…… どうでしょうね!!! >五章 ラブコメです! ニアミスにラブコメ要素は必須なんです!!!(力説) 隣部屋っていかにもラブコメでしょ! この設定でドタバタもっとやりたかったなあ! そこにお気づきとは鋭い……ミナトを好きになってもおかしくないのに、アイラはその気配が全くないんですよね。アイラは父親の心配や警察の仕事で頭がいっぱいで、甘酸っぱい青春なんて自分には無縁だと思い込んでいる節があるのかもしれません。キズミの良い所がまだあまり分かってないので、その親友のミナトはろくでもない男に違いないという偏見もありそうです。ミナトもミナトで、アイラの固いガードを本気で破る気がないんでしょうね。親友のキズミが特別気にかけている女性だからという分別がミナトなりにあるんだと思います。 >六章 だんだんキズアイに変化が出てきてる感じがしますか!? ラブコメの波動出せてますか!? なんちゃってロマンチック大成功ですか!? やったぞー!! 両片想いとかケンカップルっていいですよね!! ね!!? 少なくとも私は好物です!( 船上ディナーはニアミスの日常パートのなかでおそらく一番シチュエーションを頑張った回だと思います! たしかにファースト(ガーディ)は劇場版ニアミスでぴんぴんしてます。小説のファースト(ウインディ)がなぜぴんぴんしていないかの理由については、後半になるにつれ明らかになります。設定が込み入っているので、理解がややこしいかもしれませんが…… キズアイが進展(?)しているのに、ミナトはさしてコミカルなラブコメ要素もなく(ウルスラを口説いたりしてますが)夜な夜な悪霊狩りをしていると思うと、ああ見えてなかなかどうして孤独を課せられた男なのかもしれません…… >七章 ミナト回でした! この章以降キズミの右頬に傷跡がつきます。傷(キズ)が右(ミ)と覚えてあげて下さいな! アイラを守って負った勲章ならまだ格好がつくんですが、そうではなくて少し締まらないところがキズミらしいと言える……かも? キズミの養母(遺伝子上は妹にあたるので、関係がややこしい)を襲ったのはおそらく、養母から作られたコピーだろうと思います。キズミも生育環境が違っていれば、コピーであった彼女と同じような犯罪に走っていた可能性もゼロじゃなかったかも……いろんなことが重なって、己の存在価値を希薄に感じるキズミの性格が出来上がってしまったのでしょうね。ファーストは作中きっての名犬なので、評価していただけて嬉しいです……! ミナト父は、息子のミナトが『生き残る』ことが肝心だったので、安全な子ども部屋に閉じ込めていました。ミナトの衣食住を召使い(メロエッタやフワンテ=イチリ達ですね)に確保させる以外はほぼ放置(=放任)していたのだと思います。下手したら一般常識も一般教養も何もかも遅れていたところですが、国際警察の施設に放り込まれた(ロングがそう働きかけたのも理由の一つでしょう)のが六歳か七歳頃なので、このあたりは設定をそこまで煮詰めていませんが、同年代と比べてミナトが出遅れるということはなかったみたいです。 卵割り作業を命じたのはミナト自身の手で強い守護霊を作らせて、身を守らせることが目的だったようです。その結果生まれたヒトツキ、のちのニダンギルはミナトを守る使命をまっとうして、ミナトとその友人らを城から逃がすことに繋がりました。 七章のアイラは書いていて楽しかったです! メンタル、フィジカルともキズミナに見劣りがちだった女性上司がここにきてようやく、ポテンシャルを開花させて活躍するというね……! ミナトやキズミの過去が明らかになる章であると同時に、ずっと温めていたアイラのターミングポイントでもありました。クラウの進化章でもあります。クラウの進化シーンもずっと書きたかったんですよー! ニアミスはゲーム同様「持ち物」が目に見えないことが劇中初期からのミソなので(最たるはファーストとC-ギアです)、その設定を活かせる展開が楽しかったです。 出来る限り原作ゲーム、アニメ、派生メディア全般、図鑑などから設定を拝借してます! 拡大解釈も多いのですが、九割くらいは着想の元ネタをお答えできると思います。残り一割は元ネタを忘れちゃった……とかになるかと(苦笑) 三人の構想は、キズミの処遇は連載前から決定していました。ミナト周りの細かい設定が固まったのは三章くらいからでした。初期構想だとアイラはもう少し出番が控え目でしたが、連載中に独り歩きして伸びしろのあるヒロインに成長してくれました。 >八章 急にスケールがでかくなった(意訳)と読者さんからよく言われます。で、ですよねー(汗)。八章の種明かしに向けて序章から七章までだんだんギアが上がっている構成にしてあるつもりなので、もし読み返していただけたらなんとなーくその流れがつかめ、る……のかな? ちょっと自信ないなあ……希望としてはそんな感じです! 劇場版ニアミスは歴史改変が起きる前の元の世界が舞台かつ長髪キズミ(後述)が主人公です。ストーリーは、歴史改変後の世界が舞台である小説へとつながる締めくくりを予定してます。まだ先は長いですがきちんと完結させる意志はあるので、投稿再開したらまた続きをご覧いただけると嬉しいです。 人間のキズミに片想いしていたウルスラの立場を、ダークライ化したキズミが味わうという皮肉なんですよね。アイラへの感情が恋心かどうかは不明ですが。ミナトもメタモンの血筋が入っていますし、亜人の設定がそもそも掘り下げると実は異種間恋愛や婚姻をテーマを含んでいます。このへんは、ダイパ初出の人とポケモンが昔は結婚していたという伝承と、人間がポケモンに変身してしまうポケダンが元ネタです。 ジョージ・ロングをことさら擁護するない気はないですが(作者としてどのキャラにもフェアでありたいです)、小説ニアミスでは意識してロングの心理描写を削減しているので、ロングについては劇場版ニアミスである程度補完したいと考えています。 ネイティ=麹塵の中の人(?)のセレビィが春さんからお叱りを受けてるぅー! ちなみにあのセレビィは人間から嫌われたり憎まれたりすることに興奮を覚えるタチの悪い邪神なので、精神的に忌み嫌うことはオススメしません……物理的にどつく、蹴るといったダメージを与えたほうが効率的です。ミナトも麹塵にムカついたときはそうしてました(?) ニアミスは原作ゲームのBWの設定や要素を下地にしてある部分がかなりあるので、未プレイの方には非常に分かりにくい設定周りになっている自覚はあります。しかし注釈や資料集の作成には相当な時間がかかりそうなので、設置時期は未定であります。読者さんに不親切で申し訳ありません…… >九章 がっつり日常パート、とても楽しかったです。舞台が固定され気味な地域密着型の小説は、同じ場所でもキャラの組み合わせや状況次第で見せ方が何回でも変わっていくのが、旅モノとはまた違う魅力でねす。 ダークライのデレ章こと、記憶喪失になったほうが素直(?)で謙虚(?)になれる短髪キズミの一人称、ご堪能(?)頂けましたでしょうか!? このへんの、アイラへ寄せる青春の感情や三枚目感は長髪キズミと同質なんですよね……もっとも長髪キズミは、アイラへの好意をひけらかさない割に否定しない男ですし、短髪よりもっと気さくで前向きですけども。両者の違いは境遇と育ち方の違いが大きかった模様です。人間からダークライになってしまった短髪と、ポケモンしかいない世界(≒はるか未来と思われる)に飛ばされた人間の長髪、ふたりでひとつの“ポケダン”というイメージで書いていました。 クラウは、ポケモンサイドの主人公という認識でした。クラウの場合、悩みが一つ解決したらまたすぐ次の悩みが現れるという、成長キャラなんだけども一概に成長キャラといえないところが執筆中の面白さでした。正統派ヒーローっぽい性格でキズミナと比べ物にならないくらい優等生なのに、ウルスラに振り向かれることなく恋の行方は曖昧なところとかも、どこか煮え切らないクラウらしさだと思っています。その分フィジカル面は文句なしに活躍してくれました! 心情が書きやすいニアミスキャラのひとりなので、クラウが主役のスピンオフもいつか書いてみたいです。 >終章・エピローグ・総括 劇ニアイラストの件は改めてありがとうございました!!! 小説のアイラとアシスタント・クラウの関係を知ってからだと、劇ニアのアイラと友達・パラディンの縁の見方も読者さんのなかで変わる……逆もまたしかり……とかだったらいいなあ……春さんのあの大作について語りだすと脱線が止まらなくなりそうなので割愛しますが、コピックの色使いも映画ポスターのようなオシャレな構図も本当に大好きな頂き物です!! ウルスラとクラウの関係は、ミナトを入れた三角関係(?)に移行してエピローグまでに五年ほど経過したので、そのあいだに変化があったみたいですよ。詳細は続編orスピンオフで明かせたら……いいなあ……作者の遅筆さえなんとかなれば、ワンチャンのはず…… 味方に著名人がいたわけでもなく、メディアで報道されたわけでも誰かから感謝や賞賛されたわけでもなく、広い世間に周知されることなく静かに歴史の闇に葬られた箱庭の戦いにおいて、腐っても神格を相手に、無傷で済むはずのなかった主人公陣営が最小限の犠牲者数に抑えこめたのは幸運だったと思います。生死の概念があいまいなゴーストたち、クラウ(パラディン)とキズミ(長髪と短髪)などの特殊ポジションを除けば、はっきり力尽きた描写があったといえるのはレストロイ卿だけですので。ただ敵役やストーリーを通しでみれば、たしかにネームドキャラの死者の割合は少ないとは言い切れないかもしれませんね…… ミナトはああ見えて友情を大切にしているので、ニアミスのラストはミナトが必須の締めくくりとなりました(最終話の手紙は、準番外編の扱いです)。己の果たすべき役目に邁進したを短髪キズミとの別れを惜しんだ者たちの代表、象徴としてえがきました。読者さんのなかにはご感想の代弁と受け取って下さる方もいらしたので、主人公のひとりであるミナトにこの役目を負ってもらったことは非常に重要だったと思います。 短髪キズミの生存ルートを模索してくださり、ありがとうございました。こんなにも真剣に二週目を読み込んだ上で、短髪キズミの幸福を考えて下さった読者さんは、春さんが初めてでした。作者として私なりに、短髪キズミについてのアンサーを用意していたつもりですが、春さんの熱量が素晴らしかったので、自作について改めて見直しと理解を深める貴重な機会になりました。大ボリュームの感想までお送り下さって、作者冥利に尽きます。春さんという読者さんに恵まれて、ニアミス書いてよかった……完結してよかった……改稿してよかった……!! 読破おめでとうございます、お疲れさまでした、重ね重ねありがとうございました! [92]
|