NEAR◆◇MISS を読んだ感想 | ||
投稿者:森羅 2019/01/04(金) 01:55 | ||
[表示] はい、というわけで新年あけまして初ポケノベはニアミスでした!! というより本当に今の今まで読めてなくてすみませんでした……。9章の3までは読めていたのですが、今回9章まるっと読み直していまして、以下的外れなことも言うかもしれませんが、ご笑納いただければ幸いです。 さて! さてですよ! 前々からニアミスは映画っぽいというか大人のポケモンアニメっぽいというかなイメージだったのですが、今回こう、本当にニアミス(レイコさん)すごいなと……! 本編内での既存の道具の使い方やハイリンク等のシステムの発想などなどはもはや言うまでもないですが、散らばっていた伏線の回収の仕方がお見事の一言です……! すげえ、こんなのどうやって全部処理してるんですか……。ノウハウ教えてください……。9章って個人的にはニアミスの独自設定である『亜人』にぐっとフォーカスが絞ってある章だなと思っているのですが、これまでキズミ君たちの関わっていたちょっとした事件や大事件やなどなど各章に散らばっていた『亜人』である彼ら(そして人間である人々)が集結してるのがこうなんとも溜まりません! キズミ君やミナト君たちが、関わっていたヒトたち。その章その章だけだとそれだけで完結している事件ですが、「ここでこう繋がって来るかーー!」「ここで出てくるかー!」と読み進める手(ちょっと表現的に可笑しいでしょうか……? こう、スワイプする手と思って頂ければ……)が止まりませんでしたよ。クラウの「僕は無知でした。皆さんに真実を教えてもらわなければ、この場にいたか分かりません」の台詞がまさに僕ですよ。くっそーやられたーめちゃくちゃ熱いじゃないですか! なんだこれ僕の正月どうしてくれるんですか!笑 ところで少し話が逸れるかもしれませんが、9章で個人的にすっごいツボだったのが、ダークライ(化したキズミ君)の視点なんですよね。多分きっと意識して書かれていらっしゃるのだと思うのですが、9章って目線が本当に反転(三人称から一人称になったこともあると思いますが、同じ『キズミ』視点でも、『人間』視点から『ポケモン』に視点が移行した)していて、それがすごい面白いというかレイコさん上手いなあ(n回目)と。ポケモン(ダークライ)側から見る『亜人』たちの生活も勿論非常に新鮮で(こういう表現は本編上相応しくないことは承知しているのですが)人間らしくて(だからこそ“保護区”は結構ぎょっとさせられて)、その動き・流れが9章のラストまで連れて行ってくれる。うわーーレイコさんすげーー!! そしてそして、勿論そこもなんですが、9章の主な『人間』ってアイラさんじゃないですか。ダークライ目線のアイラさんがすごい独特な気がしたんです。素っぽいキズミ君(ダークライ)がアイラさんの一挙一動にわたわたしてたりするのは正直本当に可愛かったんですけど! 可愛かったんですけど!! それだけではなくて、ポケモンと人間とが言葉が通じないってのが、“ナイトメア”という彼の特性が、その距離感を凄まじく上手く書かれていらっしゃって、しかもそれが、不器用で言葉が通じたはずなのに、うまく伝えられなかった人間の『キズミ』君(特に初期)と個人的に(個人的にです、解釈違いでしたらすみません)ダブるんですよね。ダブるんですけど、彼の気遣いを9章まで読んだ僕ら読者は知っていて、だからこそそれがもどかしく胸が締め付けられるわけです。つらい。 あ、あとめっちゃ個人的な話なんですが、これ、自意識過剰の結果だったら非常にあれなんですが、透って名前のグレイシアってまさか……。まさかまさかでしょうか。ひえ、自意識過剰でしたらすみません!! ファースト復活も個人的にめちゃくちゃ待ち望んでいた展開ですし、ついにファーストと邂逅したダークライ(キズミ君)がその後どう動いたのか、さらには9章出番がなかったミナト君の「ヒーローは遅れてくるんだぜ」的な展開とか! 楽しみにし過ぎています! ね!! [52]
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投稿者:レイコ 2019/01/12(土) 11:51 | ||
[表示] あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 読み初めが拙作とは光栄で、一瞬目を疑いました……! 貴重な感想メッセージまで頂いて嬉しい限りです、新春の慶びに余りあるサプライズになんとお礼申し上げてよいやら!! 心理描写には技術面から苦手意識がある分、映像的にエンタメな雰囲気を出せたらいいなと思っているので、アニメっぽいと言っていただけて顔がにやにや緩んでしまいました。森羅さんの読解センスに感謝……! 私個人の趣味で伏線とその回収に創作熱のけっこうな部分を割いているので、その方面で生ある時代から卓越した手腕を発揮しておられる森羅さんじきじきに認めてもらえたとなると、もはやお褒めの文面を直視できません……! きゃーきゃーと柄にもなく黄色い声が飛び出してしまいますよっ!? おっしゃる通り、9章はこれまで用語にとどまっていた「亜人」を中核にできて楽しかったです。ニアミスはジャンル・要素がごった煮の私の好き勝手で構成された小説なので、人間ではなく(厳密には、一人称のキャラがキャラなので主な視点はもろ人間という矛盾)ポケモンを主役で固めた章を連ねようと前々から予定しておりました。がらっと毛色も変わって余計な混乱を招いたり、視点変更が読みづらいのではないかという懸念もありましたけれど杞憂に終わったみたいで安心しました。ポケモンが自立した共生社会という世界観はもちろんですが、元人間のダークライや人間と遜色ないパラディンといった(マニアックに言ってしまえば、人間との異種カップリングが成立しかねない対等性を持つ)キャラクターを作中で浮かせないための布石、というひそかな狙いがありました。ワンクッション作戦、成功した……でしょうか……? ツボにマッチするとは、なんたる幸運……! 人間時代に不器用で空回りしていたキズミと、同居しているのにうまく意思疎通ができないダークライは、もろもろプラマイゼロで結局どっちのほうがアイラと親密とは言えないんですよね。とんちんかんなダークライの一人称からその対比を汲み取っていただけるとは、すごいです! 距離感の演出に自分なりに注意を払った甲斐がありました、いや、ひとえに森羅さんの読み込みが素晴らしいのですけれども、ファンタスティック……!! 自意識過剰だなんてとんでもないっ、グレイシアはその通りです。むしろ気づいてもらえてよかったです。というか、無断でオマージュして失礼しました……あくまで森羅さんリスペクトなので、目をつぶって貰えたら助かります…… ファースト復活、こちらの想定外の反響をいただけて喜びを隠しきれない思いです。最終章でもうひと活躍してもらいたいですが、シーンの良し悪しが自分のなけなしの筆力で決まると考えると胸を張ってご期待下さい!と言えないところがもどかしい……ですね。頑張ります。ミナトをはじめ、出番のなかったキャラも最終章で登場する確率が高いので、各自の動向を見守ってもらえたら喜ばしいです。重ね重ねありがとうございました! こちらこそ、森羅さんの創作活動を楽しみに応援しております! よ!! [53]
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