月蝕 > 月蝕 > 104 11−4 を読んだ感想 | ||
投稿者:海 2018/03/30(金) 22:50 | ||
[表示] こんにちは。海です。11-3〜4を拝読したので感想とさせてください。気になったところを掻い摘まみます。 先日の感想返信(その節はありがとうございました)にも書かれていましたが、やはりメグミがラティアスであることはミソラとタケヒロは知らなかった……ですよねー。で、感想返信のアズサさんの立場に関してあれそれの伏線に整理してくださったのも意志がゆるゆるなので普通に拝見したんですが、それに加えて、彼女はメグミがラティアスであること、そしてラティアスという存在をきちんと知っている、んですね。そっかあ……そうかあ……アズサがレンジャーユニオンに連絡しているという点も、一体何を連絡しているのか内容までは書かれていませんでしたが、何を……話したんでしょうねアズサさん……(不穏な目で見てしまう)いやアズサさんもトウヤを逃がすのに荷担してるし……いやでも……、いや、アズサさんの詳細に関しては一二章等で明かされるとのことなのでこのくらいで。 あとこの殺してでも取り返せ発言に対する各の反応について、これ絶対にそういう安心の仕方をする点じゃないんですけど、ここ最近ミソラがトウヤを殺す殺すと大変物騒なことを口にするようになっていた分、慌てふためいている様子を見てるとやはり殺すというのはえらい大変なことだという感覚がちゃんとあってなんか妙に安心しました。 >本当は。本当は、会えるなら、話をしたい。したいに決まっている。『許さない』とあなたが泣いていたと、ミソラが思い出したこと。まだ、許してくれないのかと。どうすれば許してくれるのか、一体あとどのくらい、どれだけ、罰を受けたなら、僕はあなたに許されるのかと。なあ、もう、終わりにしよう。なんの関係も無いこんな子供を、間に挟んで苦しめるのは、もうやめにしよう。そしたら、積もる話をしようよ。十二年間、どこで何をしていたのか。どんな思いで過ごしてきたのか。聞かせてほしい。たくさん聞いて、知ってほしい。父さんと母さんは、どうして死んでしまったんだ。二人の墓はどこにある。直接聞いて教えてもらって、そして、言うんだ。一緒に墓参りに行こう、って。 長々と引用失礼します。トウヤのミヅキに対する、そしてミソラを挟んだ三人の関係についての心理描写が、なんだかトウヤの切実な胸中が伝わってくるようで。ここに限った話ではないのですが。トウヤは、この後も言っていますが、ミヅキに会ってきちんと話がしたいんだなあというのが、ひしひしと伝わってくるんですね。でもきっと、トウヤが思っている以上に……いえ、 >叶わない、叶うはずがない。 と言っているので姉に焦がれる自分とは別に冷淡な部分では、(かなしいことに)こんな穏やかな理想は現実になりえないことは彼も察していようとは思いますが。この二人が会ってもトウヤの言うような穏やかな会話に至れるとは……到底、思えないんですよね。約十三年という単純に長い年月会っていないこと、>自分と姉の間にある軋轢を知っている叔母の方が、はるかに気を揉んでいる。ココウに連れてこられてこの方、ハギはトウヤの前でその名を口にさえしてこなかったのだ。 とまで言っていること、そして何度か出ているミヅキの様子や、ミソラの記憶するミヅキに関する回想を見ていても……トウヤがいくらいい方に考えていたり、姉のことを良いように記憶していても、どうにも、嫌な予感がしてなりません。どうにもトウヤの過去や家族関係に関しては、基本的にトウヤ視点でものがたられるので、現実との齟齬があるような気がしてならず。その点がすごく……心配ですよね……心配です……。 >事態が好転するのかそれともまっしぐらに墜落するか、制御できるとは思えなかった。 これですよね。トウヤとミヅキにしろ、トウヤとミソラとミヅキにしろ、ミソラとミヅキにしろ、どうすっころぶかはわかりませんが混沌とするような気がしてならず、それは、一応、成人してあらゆることを俯瞰しつつあるトウヤはまだ耐えれるかもしれない(いや……どうだろう……長く深い執着を考えるとそんなわけはない気もしてきました……)ですがミソラに関しては本当……もしもよからぬほうにいけばあっという間にまた瓦解してしまいそうで……。 少なくとも、「今ではない」と断言するトウヤの感覚は鋭いんでしょうね。何かと洞察眼の優れたトウヤは不味いことに関する嗅覚も優れているやもしれないです。メグミを捕らえる、それをおびき寄せるためにミヅキも来ること、だからこそ乗ってはいけないこと……。 ただ。十数年も、緊張しながらも、不安でありながらも、心待ちにしていたであろう再会の時がようやく叶おうとした瞬間でもあるのに、こうしてあえて離れるのは、なんともいえない淋しさもありますね。読んでいる方も正直再会したときにどんな化学反応が起こるのかちょっと想像を絶するものがあるので(というか言ったとおり嫌な予感しかしない)、会わないなら会わないである意味安心でもあるんですが……まあいつかは会うでしょうし……案外すごく近いうちに会うかもしれないし……うーん、わかんないですね。怖いですね。 >だが、僕が悪いと言いながら、膝を抱えて待っていたって、誰も迎えに来なかったし、結局のところ、誰も、許しちゃくれなかった。 ああ〜〜……アアアア〜〜〜〜という言葉にならぬ声しかこの文を読むと出てきません。 トウヤが安寧のために自分が悪いと卑下してきて目を逸らしてきても、結局、何も周りは変わらないし、それが、なんだか、きっついですね。 トウヤは、いくらココウで幸せそうなものを手に入れて、トウヤの周りには(思惑はあれど)穏やかな人やポケモンがいて、それでもトウヤは本当の家族に迎えに来てもらうこと、許してもらうことが、何よりも得たいものだった、のかなあ……というのをなんとなく思って、しんみり。 他人任せにしていれば、他人のせいにすることができる。でもそれは他人に自分の人生を左右されているのとまた同義で、それではトウヤの望むものは得られなくて、で、 >塵芥の人生だって、僕のものだ。ここからは誰にも預けはしない。 のこの一文が、すごく、かっこいいです。グレンとのあれから少しだけ前を向いたトウヤの積極的な決意が滲んでいる……凄い……。かっこいいです(大事なことなので二度)。 殺す、と言って本当に殺そうともしていたミソラが、今度は助ける、と決めて強い意志でトウヤの部屋へと向かう場面は、読んでいて「頑張れ」と応援したくなりました。殺すことに関してはなんだかんだと迷いをみせていたミソラでしたが、僕が殺すまで生きてもらうとか横取りされたらたまったものではないとかは言うものの、後ろめたさが無いからなのか、迷いなく行動するミソラの姿はむしろ健気。冬の、指先が凍えて力も入らないような、実際非力のミソラを見れば、それはもう、応援するしかありません。 ココウを出る、というのは、いつかはきっと来るであろうと思いながらも、遂に来てしまったか……という。 苦い思い出も良い思い出も詰まったこの町を出る。ここまでずっと文章としても長い間同じ舞台で繰り広げられてきた物語なわけですから、愛着が深い分、淋しさは拭えません。タケヒロ達は恐らく残る、とすれば完全にさよならではきっと無いのでしょうが……(と思いたい)。 準備をしていた分トウヤよりも、ミソラの方がこの部屋、ココウの居場所は重要なのかもしれません、と、11-4の冒頭を読みながら考えていました。ミソラがミソラとして生まれてからは、ココウはミソラの居場所であり故郷、のようなものであるとも、思うので。不安な自分を受け入れてくれる場所、トウヤのいる場所。まあ、ココウが〜というよりも、ミソラにとってはトウヤ自身の方が、ずっとずっと、重要なんでしょうね……。トウヤがいないココウに、ミソラの求めるミソラの居場所はなくて。本心から言えば、一緒についていきたい、と思っているところに、>「僕についてきたいのならば、それでも構わない。僕についてくればいい」「僕についてきなさい」だなんて。その直後、トウヤと出会って以来ミソラの周りに少しずつ張り付いていて、無知の子供のままではいられなくした多くや耐えてきたものが崩れて、純真無垢な子供のミソラが、まだ生まれたばかりのミソラが出てきた瞬間、それは泣くしかないでしょう……ずるいです。 極めつけにトウヤの方から、 >「一緒に行こう。ミソラ」 だなんて。 それは、殺そうとしていた、そして今も(恐らく)その気持ちが拭い切れていない、それら故の罪悪感やらもまとめて、白紙になったわけではないけれどそれらを含めて、トウヤが差し伸べた手はどれだけミソラにとってのぬくもりになったんでしょう。ミソラが言わずともトウヤから言うなんて、なんだか夢のようではありませんか。 >甘ったれの弟子も、わがままばかりの迷惑な子供も、反抗的な態度も、恩を仇で返した化け物も。全部、全部、受け入れてもらえたような気がしたのだ。 ああ。すごく……良い。それこそここでミソラが回想しているように、出会ったばかりの頃を思い出すほど、ここまでの長い月日が浮かばれるような……。とらさんが丁寧に丁寧に時間をかけて流れを作って伏線を張っておられた成果といいますか、読んでいてもまた感慨深いものが……。それはトウヤとグレンといった熱意溢れるものとは全然違って、沁みるような感動です。たまりません。ずるいですね。いや、良いです。すごく。 なんですかね、これから続く旅路とか、そもそもココウを何事も無く(……というわけには行かないんでしょうけど(疑心暗鬼))出られるかも解らないけれど、でも、トウヤとミソラが、少し合わさることができたような感じ。譲歩したり、他の人に見せていた自分を出したり、受け入れたり。ここまで不器用なお互いでしたし、今も不器用なことに変わりはないでしょうが、どうかお互い、落ち着けるところに落ち着くことができるよう切に願うばかりです。ココウを出たらどんな旅が待ってるのかなあ……楽しみです(まあまだ出れると決まったわけでは(震え声(何が起こるか最後まで油断はできませんね。 >「――私の『息子』に何かしたら、許さないよ!」 ハギさーーーーーーん;;;;;;; ハギさんがトウヤのことを息子のように思っていることは、ちゃんとわかっていたけれど、そのはっきりと断言する、その言葉を、待ってましたーーーーー;;;;;;これこそ、トウヤを救うまた一つの言葉ですよね……。 > 横で突っ立っているミソラの後頭部を、左手で掴んで、 「――今まで、育ててくださって、ありがとうございました!」 腹の底から、震えて滲んだ声で吼えて、トウヤは深く礼をした。 ミソラも強引に頭を下げさせられた。 「行ってきます!」 彼等の一挙手一投足が目に浮かぶような場面ですね。ハギさんの息子発言に感極まったものもありましょうが、リューエルの追手を考えると少しでも早く出なくちゃいけないけど、こういうところをしっかりやるところがトウヤらしいです。彼は、ハギさんに抱えきれないほどの恩をちゃんと感じてて、そしてまたここを >いつか帰るべき大切な居場所 と思ってるんですね……地の文だけど……思ってるんでしょうね……今までの物悲しくて諦念のまとわりついて、どこかこの家のはずれもののように自分を評価していた頃とは違って……ううん、良き、です。 >大股で二人の部屋を駆け抜け、ジャンプして、窓枠を踏み抜いて、光の中へと飛び出した。 まさに。大きく踏み出した二人の行く末に光明が差していることを願うばかりです。 はーすごく良かったです、11-3〜4。山場が続きますね。読んでいてとても楽しいです。前回の感想返信で「11章はポップなジェットコースターのようにしたい」と仰っていた意味がわかってきました。月蝕といえば丁寧に丁寧に静かに展開されるようなイメージも強いですが、そういった積み重ねがあるから、とんとんと進んでいってもまるで違和感を感じませんね。とても面白いですし、素直にただただ流石だなあと思うばかりです。 11章はどれくらいで終わられるのだろう……前回に引き続いてこうした感想を章途中でお渡しするのもどうなんだろうと思いつつ、あえて送らせていただきます。勢いのまま書いたので、よくわからないところがあれば流してやってくださいor訊いてやってください。今後とも引き続き応援しております。それでは! 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投稿者:とらと 2018/03/31(土) 23:09 | ||
[表示] 海さん、ありがとうございます! またしてもたくさん語っていただいて本当に作者冥利に尽きるというものです、ありがとうございます〜!! ミソラはメグミのことは「変身できる変わったポケモン」だと思っています。タケヒロはココウ近辺に棲息するポケモン以外に関する知識がほぼ無いので、そんなポケモンもいるんだなあ世界広いなあくらいにしか思っていません(変身してる、ということもあんまり理解してないかも)。アズサはトウヤの三匹目がラティアスであることは以前から把握していました(本編中には出ていない情報だと思います)。メグミの正体についてトウヤと直接会話したことはありません。メグミのことは、トウヤはココウでは基本的にはオニドリルの姿でいるように指示しているので、オニドリルだと思っている人が多いです(3章、4章の緊急時に別の姿を晒しましたが、ミソラ(とかリューエル)絡みの緊急事態ということでした。ミソラが来る以前にはあまりメグミをよそでボールから出すこともなく、1−9のレンジャー宅でハリとハヤテを解放して給餌する際、アズサからメグミにはあげなくていいのかと問われ、トウヤが断る、というシーンがあります。ミソラに気を遣わなくなるにつれて、メグミにも気を遣わなくなっていきました)。 アズサは……(´∇`)次回からちょっとずつ出せそうです…… >やはり殺すというのはえらい大変なことだという感覚がちゃんとあってなんか妙に安心しました。 そうですよね。そういうところがアンポンタンで想像力の足りない子供っぽくてミソラのかわいいところだと思います(取り返しがつかない模様)。ミソラも自分の滑稽さに気付きました。今度の復讐鬼ミソラに期待したいところです。 めっちゃどうでもいいことを言いますが、11−3と11−4同時更新した影響もあり、以降酒場シーンのトウヤの独白祭りに関しては(11−4の方がシーンとしては圧倒的にデカイので)読者さんには読み流されるパートだと思いながら書いていたので、こうやってしっかり触れて頂けたのは結構驚きであると共に嬉し恥ずかしという感じですwww 病むほど苦戦したシーンでした 本当に良い思い出がないが時間をかけただけ私の心には刻まれた独白シーンです……笑 本当は〜から始まる引用していただいたところ、とってもお気に入りです!! この描写を入れるためにミヅキの話題を出したようなものでした(お陰で後半の流れにもっていくのに苦戦した) >嫌な予感がしてなりません。 そうですよね めっちゃ分かります(深い同意)少なくともミソラの記憶によれば、ミヅキにとってはトウヤの両親はトウヤが殺したことになっていて、トウヤ自身はそんなことは露程も思っていないのです。今回のシーンの時点では、トウヤは「ミヅキは両親をトウヤが殺したと主張している」ことは知らず、だから、もしかしたら穏やかな対面が待ち受けているかもしれないと少し夢見ることができてしまう、けれど。トウヤとミヅキが対面するシーンというのも、いつかは必ず訪れる訳ですが、やっぱりそのシーンは随分前から気合入れて妄想し続けているシーンなので、私も書くのが楽しみです。遅かれ早かれ。早く話ができたらいいな〜。 ミヅキと会わず、またミソラをミヅキと会わせず(‘会わずに済むとは言ってない)ミソラを連れて逃亡する道を選んだトウヤの選択が果たして正しかったのかどうか。きっと「正しかったのかどうか」という答えさえ紆余曲折する物語ですが、それぞれの視点で描いていきたいな〜と思ってます。見守っていただければ幸いです。 > ああ〜〜……アアアア〜〜〜〜という言葉にならぬ声しかこの文を読むと出てきません。 トウヤが安寧のために自分が悪いと卑下してきて目を逸らしてきても、結局、何も周りは変わらないし、それが、なんだか、きっついですね。 オオ! ありがとうございます!! この辺のトウヤの感覚が受け入れれらているというのもかなりビックリです(受け入れられていると勝手に解釈する都合のいい私) また6−5(騙すなら〜の回)の話になるんですが、 > ゼン。誰だったろう、思い出そうとするほどに呼び起こしてしまうのは、父と母の顔だった。最後に二人の見たのは、ホウガを離れる時だ。スピードを上げて町を去っていく馬車を追いながら、父は叫んでいた。必ず迎えに行く、必ず迎えに行くから待ってろと。懸命に、血を吐きそうな大声で。荷台で膝を抱えながら、十歳だった自分は、それに小さく頷くことしか、出来なかったのに。 目の奥に、熱さがこみあげてくる。 来なかったじゃないか。迎えになんて。本当に信じて待っていたのに。 こういう文章がありました。大好きな家族、大好きな父親に「悪い子だ」と断じられたトウヤは、良い子でいるために、言われたとおりに、迎えに来るのを待っていました。自分が悪い子だから大好きな家族を追われ、自責にかられながら迎えを待ち続けたトウヤを「許してくれるもの」というのは、迎えに来てくれる家族以外にあり得ませんでした。しかしそれは遂に叶わなかった。今回のシーンは、許されなかったトウヤが、じゃあ悪い子でいいや、って開き直ったシーンであります。私そういうキャラが性癖です(? >塵芥の人生だって、僕のものだ。ここからは誰にも預けはしない。 のこの一文が、すごく、かっこいいです。グレンとのあれから少しだけ前を向いたトウヤの積極的な決意が滲んでいる……凄い……。かっこいいです(大事なことなので二度)。 その文!!!かっこいいですよね!!!!分かります!!!!!!推敲中このパートがしまらなさすぎて軽く闇落ちしていた私が「いいのが書けた!これでいいや!!」と思えた一文がそれでした!!なんか強い一文で終われてたらビシッとしまるかなって思って!!気に入っていただけて嬉しいです〜!!よかった〜!!! ミソラを応援してくれてありがとうございます(感謝) ミソラって客観的に見てまあまあ滅茶苦茶迷走しまくりの腹の立つキャラだなって最近思っていたんですが、そんなミソラが読者さん達に受け入れられているのを見ると、なんでなんだろうなあという気もしつつ、ホッとします。こんなミソラを受け入れてくれてありがとうございます。応援できるキャラで居続けられるかはちょっと分かりませんが、応援できそうならこれからも応援してやってください。 遂に! やっと! とうとう! ココウを!! 脱出できるかな!? っていう章です!!笑 上手に脱出できるかな? 綺麗で楽しい魅力的な街、では全然ありませんでしたが、彼らが生きたココウという舞台に愛着を感じて頂けたのなら、それは本当に本当にありがたいことです。本当にありがとうございます。アカン涙出てきた。ありがとうございます。せっかくなので11章でココウ名所(?)巡りをしようということで、思い出の場所をたくさん巡っていっております笑、ハギ家、郊外の草原、アズサ宅、グレン宅巡りましたので、あと何箇所か……もう少しお付き合いいただけると幸いです!(???) 確かに、トウヤはココウを離れることはかなり早い段階で意識していましたが、ミソラは「トウヤがココウを離れること」は考えても「自分がココウを離れること」はまるで考えておりませんで、現状それ以外の生き方についてはあんまり記憶にございません状態ですので、「ここしか生きれる場所がない」という意味で、ハギ家・ココウに対する気持ちは大きかったと推察できますね。そしてトウヤがいるということが重要なのだというのもきっとそうなんでしょうなあ。ここの心理描写もめちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃ苦戦しました……「ずるい」というお言葉を頂き大変光栄ですが、自分で読み返すとなんだか赤裸々でお恥ずかしい……テレテレ でも赤裸々なミソラを書かなければならないシーンではありました。 思いが募れば募るほど、大事な存在になればなるほど、相手のことを思えば思うほど、一緒にいたいと言えなくなる。相手に迷惑がかかるのを恐れて、自分の気持ちを通そうとすることができなくなってしまう。それはミソラもそうだけど、トウヤもそうなんですよね。連れていくことがミソラにとって100%正しいとトウヤが判断することはできない。連れていくことで、ミソラを危険な目に遭わせるかもしれない。トウヤがこちらから手を引くことは、ミソラを傷つけるかもしれないことで、トウヤにとっても勇気がいることで。だけど、ミソラが自分と同じ気持ちで、自ら言い出せない気持ちを汲むと、まあ年長者として、師匠として、不安定な精神状態にあるミソラを、強引に連れていくことが、トウヤがそうしたい・そうするべきと自ら思えたというのは、これはもうこの物語通しての大きな大きな変化だろうなあと、そう変化させたミソラが、掴み取った勝利……だろうなあ……ということで、これはもう作者としては……トウミソの一つのゴール……結納……ということで……本当に……はい……(何 楽しみな旅が待ってるかなあ〜!! これは本当に作者もとっても楽しみです!! 早く書きたい!! でも早くココウ脱出しなきゃ! アアア〜!! > ハギさーーーーーーん;;;;;;; ハギさーーーーーん!!!!!!ずーーーーーっと書きたかった台詞でした〜!!!!!! >礼するシーン 前シーンが長ったらしくなった分、このシーンはスピード感を出してサッと、描写を薄く済ませたのですが、サッと済ませてもきっとキャラたちの心情を酌んでいただけるだろうという、これまでの積み重ねと言うか、謎の自信のようなものがありました。作者が文章で押し付けるよりも、感じてもらえるものがあるなら、それはその方がいいなあと思うので、ここは語ることがないのですが、大声で御礼を言ってハギに頭を下げるトウヤ、ここは本当に私の中では大きな大きな大きな大きな区切りでした。大きな区切りがどんどん終わっていってほんとビックリです。やれば進むんですね。びっくりだ……。 楽しんでいただいているようでなによりです、ありがとうございます!! 11章はもうとにかく話を進めるだけという感じになりますので、今までの月蝕とは違う物語のスピード感を楽しんでいただければ幸いです。いまんとこ11章は9話構成になっています(この間一話増えたのでまた増えるかもしれません)、ここだけの話11章末の感想の書きにくさは随一(私調べ)と予想しておりますので、この段階でご感想頂けたのは本当にありがたかったですよ!!笑 がんばりやす〜!!いつもありがとうございます!!お忙しい中のご支援、心から感謝です!! [41]
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