月蝕 を読んだ感想 | ||
投稿者:森羅 2018/01/03(水) 23:30 | ||
[表示] 明けましておめでとうございます! 書く書く詐欺になっていてすみません……。 真面目に(?)感想書き!ます! ※最初に。これかなり長いです。長いうえに何言いたいのか途中からわからなくなってる節があります。脊髄反射で感想書いてるのと読み込みが足りないのとで全然的外れのことも言ってると思います。先に謝っておきます、すみません。 言ったような気もするんですが、僕は全然更新ペースに追い付けなくて10章ほぼまとめ読みをしたんです。正直脳みその容量が小さすぎて情報過多で死にました。なのでこれを書くにあたって10章周辺読み直したんで、順番に。9章の時点でミズキちゃんのこととかラストとか色々不穏過ぎて「うーわーあー」って感じだったんですけど(叫び声多めで失礼します)、10-1でいきなりですよ。いきなり頭殴られる感じでした。「許してくれ」からの―って。「は??」ってね、もう本当にそれしか出なかったんですよ。で、ちょっと順番逆なんですけど、そこまでの描写がめちゃくちゃ好きです。無茶苦茶綺麗でした。「偽物だと、彼が言った光が、白々しく世界を包む。」からの、怒涛の心理描写ですよ。すいむさん本当に、めちゃくちゃ巧いんですよね……。再認識ですわ……。「映画のようだ、という感想を頂いた」と前にツイッターで仰ってましたが、多分この辺の所とか、11-7でミソラが妙案を思いつくまでの葛藤とかも、まさにそうなんだと思うんですよ。見せられる絵(風景・行動描写)に心理描写が被ってくるんです。台詞ではなく風景描写と行動描写によって心理描写を行う『映画』って喩えは本当に的を射ていると思います(勿論、文章中に心理描写は当然されているので、あくまで「風景描写に心理描写をかぶせてくる」ところです)。ミズキちゃんに抱きしめられて褒められてする「死んじゃうくらいの幸せ」を想像する『ミソラ』はそれでもあの雨の中のココウスタジアムに立ってるんですよ。文章中にも勿論描写されてますが、あの時あのシーンで抱きしめられた『ミソラ』は「死んじゃうくらい幸せ」だったってことなんですよ!! 何それ辛すぎるんですけど。そこからミソラがそれでもと言い聞かせて、でも「その目に映っているだけで、何故か嬉しくて、仕方なかった」って。あーなんだこれはー!! 『ミソラ』なんですよね、彼はまだ(今後どうなるかはわかりませんが……)『ミソラ』なんでしょう。タケヒロが言ったように「お師匠様お師匠様っつって、ずっと甘ったれてればよかった」だけの、トウヤ君が全てだった『ミソラ』なんでしょう。苦しすぎる。流れてくる半年間の記憶も涙も本当に苦しかったです。ああもう本当に巧い。それからの「後悔するに決まってるじゃないですか」につながるのも流れが絶妙すぎるわけです。うわあ、もうこれ本当に振り込めない詐欺だーー!! って感じなんですけど。お布施を払いたいんですけど。タダで読んでいいんですかこれ。「ココウの熱狂」と「無言の観衆の肯定」とかの対比もすげえって一言しかないです。美しすぎる。ミソラのここの描写だけでもまだまだ語れる気しかしないんですけど、ミソラの話をしてるのでミソラの話を続けるんですけど、「――全部、忘れちゃった!」っていうミソラが辛ぇええって話はお伝えした記憶があるんですけど、そこからどうなるのかめっちゃ思ってたんですよね。めっちゃ思ってたんですけど、11-1でトウヤ君が一旦保留状態にするじゃないですか。ここのトウヤ君がめちゃくちゃかっけぇえ!! って話は後々してるのでおいておいて。ここの描写もめっちゃ綺麗なんですよね……。穂花の波が見える……。ここのトウヤ君とミソラとのやりとりがすごい好きなんですよ。その後のアズサちゃんに愚痴るミソラもすごい生き生きしていて好きです可愛すぎでは!? 10-2です。10-2はですねーミズキちゃんの描写がミソラの声なき悲鳴にかかってるんですよねってのはまあ誰でもそう読むだろうって感じなので。ただですよ、そこかよって感じなのかもしれませんがエトくんが、リューエル入ってますね。ここも対比になってるんでしょうか(ミズキミソラとトウヤエトが本編前、ミズキエトとミソラトウヤが現在。グレン・ゼンももしかして対比か、と最近思ったりもするわけですが)。10-2は初っ端の血を洗う描写からのミズキちゃんを挟んでトウヤくんが生きてるって描写に続いて、そこからあの夜何が起こったのか(次話以降にも続けて)が語られていくわけですが、トウヤが生きてるのと、ヴェルがね。ヴェルがこうなってるのがどうも。これも対比なのかと思ってしまうのですが、でも本当にここはトウヤ君の台詞使わせていただくなら「今じゃなくったっていいじゃないか」ですよ。本当にそれ。読者にとっても本当にそれです。彼女は脇役極まりないのかもしれませんが、それでも彼女が中立ポジションにいてくれたからこその場面がトウヤ君の言う通り多々あったので……もう本当に。「今じゃなくったっていいじゃないか!」(悲鳴 グレンさんが来て、言い争いになるのは今後繋がって来るのでここで話すと話があっちにこっちするんですが、すみません。グレンさんって本当に、本当に良いやつなんですよね……。「俺は『良い奴』か?」ってもう良い奴に決まってるじゃないですか!! リューエルだって後に明かされるわけで、バトルシーンとかも本当に圧巻ですし(語彙力ない)、11-1でタケヒロが見つけた見える範囲しか掃除してないもめちゃ可愛い萌えポイントなんですけど(いくつか残された伏線・疑問点はもうちょっと考察しても纏まらなかったので黙ります)、ただこの章のグレンさんはもーねー読みながら、いつもあのタケヒロに零した「友達だと思ってるのは俺だけかもしれんなあ」がね、浮かぶんですよ。あのみんなでお酒飲むシーンもめちゃ好きなんですけど。10-4でグレンさんとトウヤ君がココウスタジアムでぽつぽつしゃべるシーンとかもあの時のグレンさんの言葉思い出すともう、ああああってなるんですよ! 情報過多にもなるでしょ! なるに決まってる! 10-5とかでトウヤ君が「そうは思えない」って思いを巡らせているところに話が飛ぶんですけど、本当にグレンさんはそうは思えないって読者にもちゃんと思わせてくれるほど「良いやつ」と認識されてるんですよ。「こいつは嘘つきだ。今までのは全て演技だ」って思わせないのはひとえにすいむさんの描写能力故なんでしょうけど、グレンさんは本当にめちゃくちゃ兄貴肌の良いやつなんですよね……。いやもう、ね。ここのシーンでトウヤくんがめちゃくちゃ彼のことを友達だと思ってたことがひしひしと伝わるわけです。『友人』の鍵カッコが憎い。七章だったか、写真を撮ったシーンがあったはずで、あそこでグレンさんが写らなかったのが寂しいって話をした覚えがあるんですけど、それはこういうことだったんだろうなあって今更ながらに思っています。それでもグレンさんに写ってほしかったのが正直なところくらいグレンさんが本編退場してしまったのがショックです。これがグレンさんロス……。戦闘描写ももうね、圧巻でしてね(二回目)、『だまし討ち』で勝つのも、技のぶつかり合いもすごい……。勉強させていただきます……m(__)m ちょっとトンチンカンなこと言うかもしれませんが、10-6、トウヤvsグレン戦の、「僕らが殴りあうことが出来る場所だ」のあたりはそれこそ10-1のミソラのココウスタジアムの描写と被せてるんでしょうか。10-1であれこそが本質に違いない、からの二人のトレーナー戦ですか?? めちゃくちゃアツいんですけど。トンチンカンなこと言ってたらすみません。章タイトルの『嘘吐きだらけの街』ってタイトルはグレンさんのことも含むんだと思うんですけど、「嘘だらけの、本物の日常が、遂に、終わる。」があーーもーーつらーーい! 本物ですよ、嘘だらけで、でも本物だったんですよ。グレンさんがバトル後に笑って笑って、大泣きして、嘘であっても偽物ではなくて本物だったって、つき付けられて。ああもう最高じゃないですか。ありがとうございます。感極まって泣きそうでした。 で。トウヤ君ですよ。見せ場がめちゃ多い……素敵……。「――僕らは、ちゃんと、グレンに勝ってみせたのだから」って台詞も大好きです!! かっこいい……!! 10-2でおばさんに言われて「ごめんなさい」って謝るトウヤ君がもうね……つらい……(小並感な感想)。でも、ここの「ここで自分が居なければ」が11-1を読むとちょっと意味が変わってくるんですよね。「自分なんかいなきゃいい」ではないんですよねー。「でも死ねない」が見えてくるんですよ。読み直すと意味が変わるとか最高では? 巧すぎではないですかね……!? で、そのまま11-1まで話が飛ぶんですけど、10-1の「許してくれ」の意味がここで明かされるじゃないですか。で、「殺せるもんなら殺してみな」ってなるじゃないですか。はーー?? なにそれ最高にカッコいんですけど本当に萌え殺されるレベルなんですけど!! なんなの、トウヤ君カッコ良すぎでは?? かっこいーー!(黄色い声)10-3の這いあがるシーンとかも這い上がり大好きな僕としてはテンション駄々上がりでした!! 最高では??(どれだけ低レベルなコメントをすればいいのか)ただ、すみません。本当に申し訳ないのですが、実はトウヤ君のネガポジテンションがどこまで道化でどこまで本気で、誰かの言葉を心に秘めて、誰の行動が衝動になってるのか、自分がアホすぎて今までの内容忘れてるせいで良くわかってない節があるんです、すみません……(時間が出来たら通しで読み直したいと思います……本当に申し訳ないです……。的外れなこと言ってるところもあると思います、気分を害してしまって本当に申し訳ないです)でも、七章でユキちゃんに「幸せになることを諦めちゃ駄目だよ」って言われてるじゃないですか。この「殺せるもんなら〜」で本当に、トウヤ君はまだきちんと幸せになることを諦めちゃいないってわかって本当胸熱でした。目指せハッピーエンド! です! とんちんかんなことを言ってるところも多々あると思うのですが、本当にすみません。通しで読まなきゃなりませんね……!! 本当はタケヒロのこと(「全部、崩れちまえばいいのに」とかかなり象徴的ですよね。グレンの家のことだけじゃなくて5人の関係性とかもあるわけで。次章のタイトルがひとりぼっちのこどもたちとかもう、巧すぎでは……??)とかアズサちゃんのこと(というかタケヒロとアズサちゃんが10章かなり絡んでるんですよね。「諦めてなんか、ねえよッ!」ってなるのとか幕は開けたばかりとか「似合わないわ」って台詞もはーめっちゃ好き。そう「同時に自分を奮い立たせるための言葉」なんですよ。ああもうこれから楽しみ過ぎるわけです楽しみ)とかハリの従者辞めたいって宣言とかその他色んな描写のこととか、11章は「四人組」ではなく「四人」の話だって聞いたので、ここからどうやってまた繋がっていくのか楽しみすぎる話とか書きたいこといっぱいあるんですけど、いい加減にせえやって感じの文字数になって来たので、すみません。これで一度切ります。長々とお付き合い頂きまして、ありがとうございました!! 本当にすみません!!! [33]
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投稿者:とらと 2018/01/11(木) 17:08 | ||
[表示] コメントありがとうございました、本年もよろしくお願いします!!(今更今更アンド今更 いやマジでこんだけ語っていただけると逆に何も語ることがないのレベルなので何を返信しようかという感じなのですが ありがてえありがてえ(拝み拝み 本当にありがとうございます 感想乞食でどうもすいません ヴッ チマチマした返信になりますすいません どうしよう!! >まとめ読みしたら情報過多で死んだ あ〜〜〜〜〜〜っ!!! そうかああ!! 10章という章は「頭から終わりまで全部書きたかったシーン」という意味では今までで唯一の章(繋ぎパートが私の中では無い)なのですが、そうなると詰め込みまくり感になって情報過多と言うことになるんですね、はあなるほど!! 今までスローテンポで物語を勧め続けていただけに、「どんどん話が進んで面白いやろ!!」と作者は思いながら書いていましたが、ああ逆にね!! いやあ盲点でした、なるほど……。めっちゃ勉強になります……!! >読み直した 本当にありがとうございますお手数おかけしました(感謝) >10−1 ここは(11−1での回収含めて)9章からの繋がりで本当に重要なシーンでした。10章グレン絡みのパートについてはあまり心理描写をくどく書かないことを念頭に置いていましたので、10−1の心理描写は死力を尽くそうと思っていました、着目していただいて嬉しいです。ヤッター! >見せられる絵(風景・行動描写)に心理描写が被ってくるんです。 特に最近は、情景描写は心理描写と絡める意識を強く持って書いているので、分かってくれてる人おるやん〜って喜びました。マジ感謝。このシーンはミソラの見せ場としても作中全体で見てかなりデカいものでしたので、必死に一言一句表現を磨こうと苦戦していたのを覚えています。あまりにもまどろっこしかったかなとちょっと思っていましたが、報われて嬉しい。ありがとうございます。 >ミズキちゃんに抱きしめられて褒められてする「死んじゃうくらいの幸せ」を想像する『ミソラ』はそれでもあの雨の中のココウスタジアムに立ってるんですよ。 ここは我ながらうまくやってますね!!笑 彼が『ミソラ』なのかどうかですが、どうだろうな。彼という人物の中で、記憶を失う前と後、二人の人格は既に合わさっているものと私は考えています(ミソラ自身はそうは思っていないようですが)。合わさって溶け合っている彼は、9−4で真相を知った直後、9−5でトウヤを殺すことを問答無用で計画する。だが10−1でいざトウヤを目の前にすると、話をしようとするし、後悔すると言ってしまう。トウヤへの愛おしさを実感してしまう。二つの人格が溶けあっているからこそ彼はこうまで苦しんでいるし、そういう意味で彼は『僕』には戻りきれず、『ミソラ』のまま、っていうことになるんでしょうね。『ミソラ』であった時間や経験を唾棄できなかった。 >「後悔するに決まってるじゃないですか」 この決め台詞、好き!! この流れも書きたかったんです〜!! 実はトウヤは、『誰か』を殺すことについて「後悔しないか」と過去にミソラに問うており(8−9真ん中)、この時点ではミソラは「すぐに頷く」んですよね。そして「あなたが名付けてくれた『ミソラ』として生きるためにそいつを殺すのはいけないことですか」みたいな話をする。殺す以外に方法はないみたいな言い方をしています。トウヤは自分が生かした子供が思うように生きるために支援しなければならなかったし、ミソラが「後悔しない」と言ったことを、本気で信じてここまで来たのです。 >穂花の波が見える 良かった 大苦戦しました(屍 >アズサちゃんに愚痴るミソラが生き生きしていて 分かる!!!!!!!!!!!!好き!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!このミソラを早く見せたかった〜!!!!(ツイネタで若干フライングしてた感はありますがwww) >10−2 エトうっかり入団しました! 気付いてくれてありがとう! 「エトがトウヤからミヅキに」「ミソラがミヅキからトウヤに」という流れですが、二者が対になっているというのは言われて初めて気づきました。ホンマですね。作者の中では「エトの中のトウヤとミヅキ」が対になっていて、「ミソラの中のトウヤとミヅキ」が対になっています。トウヤの中のorミヅキの中のミソラとエトが対になっているという風に意識したことなかったです。ゼンとグレンが対比は意識してませんがなんかこう私の性癖が出てるのかなっていう感じはしますね!!! >ヴェル 「生きているものは、みんないつか死ぬ。」というトウヤの語り(というか地の文)があるのですが、トウヤはヴェルのことを思いながら、やはりどこかで己の置かれた状況とヴェルの容態を重ねていたと思います。今じゃなくたっていいですよね〜分かる〜。地味に展開してきたヴェルの老いパートがやっと真価を発揮してきました( >グレンの話 ありがとう……ありがとう……(拝み)言葉がねえ………… > 10-5とかでトウヤ君が「そうは思えない」って思いを巡らせているところに話が飛ぶんですけど、本当にグレンさんはそうは思えないって読者にもちゃんと思わせてくれるほど「良いやつ」と認識されてるんですよ。「こいつは嘘つきだ。今までのは全て演技だ」って思わせないのはひとえにすいむさんの描写能力故なんでしょうけど、グレンさんは本当にめちゃくちゃ兄貴肌の良いやつなんですよね……。 これです これを見て泣きそうになりました。色々あったとしてもグレンは良い奴なんだって思って貰えたことが本当に嬉しい。ミソラが真相を掴んだとき、トウヤに対するイメージが一変する様を書きましたが(9−5とか10−1とか10−3とか)、トウヤはグレンに対する真相を掴んだときも、「それでも良い奴だと思う」という印象を払拭しきれないんですよね。それはトウヤがミソラほど子供ではないからでもあるし、付き合いの長さでもあるし、グレンの人柄に対する信頼でもある。トウヤが抱いていたグレンの人柄に対する信頼を読者さんにも共有してもらえるのは本当にありがたいことだ。グレンは悪者に徹しきれないくらい、根っから良い奴なんですよ〜。 >「友達だと思ってるのは俺だけかもしれんなあ」 いやこれね、そうっすね、ありがとうございます、完全にこのへんのシーンを書くことを意識しての台詞、8章の飲酒シーンでした。本当は、10章の戦闘後あたりでトウヤに「友達だと思ってたのは僕だけだったんだろうな」って言わせるつもりだったんです、この台詞こそ対になる予定だったんですよ。でもいざ戦闘シーンを書いてみたら、もうこいつらは、そんなもんじゃねえ、思ってる以上うに試合を通して分かりあってしまっているなって思って、カットしたんです。好意的な台詞カット。作者は二人の別れがこんなに清々したものになるなんて実は想定外だったのです。 グレンの本音がどこにあったのかは釈然としない感じに仕上げたかったんですが、でもこの「友達だと思ってたのは〜」というグレンの台詞は、きっと本当だったんだろうなあと思いたい。グレンは、トウヤに対して面と向かっては、それでも友達だと思ってるって言わないんですよね。言っちゃいけないと思っている。ただ、出てくる言葉は、「やっぱり、お前とバトルするのは楽しいなあ!」なんですよね。この、フィールド上でなら素直に肯定できる彼らの関係性が、大好きですね作者は……何の話だよ 脱線しまくっている 戦闘シーンよかったですよね(自画自賛)、ありがとうございます!! >それこそ10-1のミソラのココウスタジアムの描写と被せてるんでしょうか。 森羅さん天才なのでは……?そういうことにしときましょう!!(ダメな作者ですいません)それはともかく10−1でスタジアムの描写を入れたのは結構お気に入りです 外堀から心理描写を埋めるの好き >「嘘だらけの、本物の日常が、遂に、終わる。」があーーもーーつらーーい! あーーーーー〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!(死亡)章題はね、全員です。全員。グレンはもちろん、トウヤもミソラもタケヒロもアズサも、皆嘘吐きだったんです。 >トウヤ 9章くらいからずっと見せ場なので本当にお疲れ様ですという感じです、馬車馬のように働いてもらった2017年でした。 10−1を出してから、一刻も早く11−1を出したくて堪りませんでした。トウヤというのは「自己評価が著しく低い」キャラではありますが、「自ら命を絶とうとする」キャラでは決してないのです。私はこのへんのトウヤの特に意味もなく生にしがみつこうとする泥臭さ(だがカッコはつける)が大好きだし推せると思っているのです。生きようとしてる子、尊い。しかし11−1はカッコよかったんですかね……ありがとうございます……大きい声では言えませんが私もここのトウヤは最高にうちのこみが溢れているしかっこいいやんって思ってるんですけどいかんせん直球のカッコよさではないので大きい声で言えないです コメ欄なら言える!!イエ〜!!!カッコイイぞわかみやとうや〜〜〜!!!!えっ本当ですか……?私以外の人があのシーンをカッコイイと思っている……?本当に……?いやいや……えっ……?何故なんだ……?(混乱 >ネガポジについて DMでまでご丁寧にありがとうございました!! 正直トウヤの行動は不可解ですし、綱渡りのような心理状態が長らく続いていましたので、不可解と取られて致し方ない部分ではあります(精神不安定としか言いようがない)。ぶっちゃけ読者様がどう捉えられようがそれが月蝕の姿なので、作者の見解を直接披露するのはどうなんやろうなって思うのですが、せっかくなので語ってみます。 ●11−1でトウヤがミソラにした話 まず「この話をわざわざミソラにした意図」ですが、(次シーンでアズサが説明している通り)「ミソラを怒らせて、自分を悪者にすることで、ミソラの中の罪悪感を消す」ことがトウヤの目的でした。「私のせいですよね」というミソラの言葉(11−1頭)からミソラが感じている罪悪感を汲み取ったトウヤは、ミソラを罪悪感から救うために、「悪いのは私じゃなくてこいつだ」という風にミソラの意識を変えようとした。トウヤが「刃先をずらして生きようとした」ことは事実ですが、11−1でトウヤが語っているほど余裕綽々であったかというと、全くそうではありません。ミソラを煽るために余裕綽々を演じているのです。 ●10−1、トウヤが自分の肩を刺す行動 このシーンでは、トウヤは『結果として』生き残るために自分の肩を刺しました。ですが、首元にナイフを向けるミソラに対して、シーン前半では『寝ているフリ』を貫こうとしています。自分を殺そうとするミソラに対して、最初は無抵抗だったんです。無抵抗であるトウヤが何を考えていたのかは、お察しくださいと言いたいところなんですが、これはトウヤの『自己肯定感が著しく低い』という性質に由来しています。だが、最終的にはトウヤはミソラに抵抗して、生き長らえた。その転換点がどこにあったのかというと、 > 後悔なんて。 >「――するに決まってるじゃないですか」 > 小さく零すと。 > トウヤは、――驚いて、息を呑んだ。 ここです。前述の通り、トウヤは『ミソラが後悔しないことを本気で信じていました』。自分を殺すことで、ミソラが不幸になるなんて、思ってもみなかったんです。本気で。ヤベエ奴なので。 よって、トウヤが「殺されてやるのをやめた」のは、自分の為というよりは、ミソラの為ということになります。10−1の時点ではね。自分の為でないという視点で、あんまり前向きではありません(じゃあどうしろっちゅうねんと多分思ってます)。 「許してくれ」という言葉に込められていた意味は、ミソラが考えたように、「死んでやれないことを」というのは一つはあると思う。でも、それだけではありません。最悪の状態に至るまでミソラを止めずに来てしまったのもまた、トウヤですからね。 ●10−2、おばさんに謝るシーン 『死ねないことを謝った』という風に酌んでくださっていて、スッゴイ面白いなそれはと思ったんですが、ここは最初は「危ないことをするなと言われていたのに怪我をして心配させたこと」に対して謝罪しており、そのあとぐちゃぐちゃと自分がここにいなければな〜と思ったあとの「ごめんなさい……」は、トウヤは訳も分からず謝っています。とりあえず悪いことは自分が全部悪いので謝りますという感じです。謝罪癖です。生きててごめんなさいです。「自分は死んだ方がいいのに生きたいから生きます、ごめんなさい」とまでは、ここのトウヤは考えていないと思います。このシーンの手前では、トウヤはグレン(ミソラの件で死にかけたトウヤにとっては、日常ほのぼの癒しポイントでありました)とかつてないほど険悪になり、またその姿をおばさんに見せてしまったというショックもあります。これらの出来事は、昨晩のミソラの件と合わせて、トウヤが紛いなりにも守ってきた日常が決定的にぶっ壊れる出来事となりました。トウヤの自己肯定感はどん底です。ここで「自分がここにいなければ」という話になる点に「でも死ねない」という解釈をするとすれば、「自分が死ぬとミソラが傷つくから死ねない」のであって、「自分が生きたいから死ねない」ではありません。「死にたい」と強く思ってはいないけど、なんかこう、「もうなにもない、無」みたいな感じです。伝わる?? とにかく前向きではありません。 ●10−3でおばさんに言い訳するシーン 吐き気は10−2でタケヒロの前で眩暈で倒れたシーンから覚えていますので、メンタルと体調不良のダブルパンチですね。メンタルはおばさんへの罪悪感含め諸々の積み重ねです。引金になったのは酒の匂いです。お酒に弱いトウヤかわいい。ここも前向きじゃないです。これまでのことが決定的にぶっ壊れた直後なので、何も信じられなくなっています。優しくされても受け入れられない。 ●カナミ関連のシーンの描写について 「もう何もない、無」って思ってるトウヤの前に、自分より圧倒的に幸せな立場にいるはずのカナミから、なんだかメソメソした連絡が入っているらしいということが知らされる。腹も立ちます。こっちはそれどころじゃねえよってね。イラッとするんですよね。逆ギレですわ。で、結婚式に行くためのスーツを燃やしちゃる妄想なんかをする。 10−2ラストで、「心が空っぽになっていた」トウヤに、ここでイラッとするための力が湧いてくるんですよね。トウヤはカナミには幸せになって欲しかったのに、どうもメソメソしているし、なんでこう何もかもうまくいかないだって。ミソラに殺されそうになった時も碌に感情を出せず、グレンに掴まれた時も自分でビックリするくらい衝動的に怒鳴ることしか出来なかったトウヤの不安定さが、ここで全くの部外者に全く理不尽な怒りを(妄想で)ぶつけることで、ちょっと冷静になって、ちょっと安定するんです。モヤモヤと停滞してるときにキレることができたら突然漲る時あるじゃん。ないですか? なかったらすいません。このへんうまく説明できなくて申し訳ない。そんで、トウヤは将来したいことに思いを巡らす。心が軽い!って言い始める。この辺の突飛な感情が何なのかと言うと、開き直りです。ヤケクソです。クソがやったるわって感じです(その行動の一番最初は『リナにミソラが側につくようにけしかける』です)。繰り返しになりますが、トウヤはヤベェ奴なのです。なんかもう伝わらなくてもいいです、大丈夫です。自分の中では理解できているんですが、がこんなに説明できない子だとは思いませんでした。申し訳ねえ!! ●身辺整理 ミソラが「後悔するに決まっている」と言うまで、トウヤはミソラが後悔しないものと思いながら稽古をつけてきました。そういうことです。 ●結局、トウヤが11−1ほど強く出ることができたのは、グレン戦が契機だと思います、私は。従者をやめたいっていうハリに対してずばずば言い当てていくトウヤと、11−1のVSミソラ(舌戦)のトウヤは似ていると思う。どちらも自分に自信がなければそういう発言は出ないと思うし、それがついていたとしたらおそらくVSグレンのあれそれなんです。 >トウヤ君のネガポジテンションがどこまで道化でどこまで本気で、誰かの言葉を心に秘めて、誰の行動が衝動になってるのか こんだけ心理描写してる小説で心理状態が理解出来ないって相当ヤバイと思うんですがいつも付き合って下さって本当にありがとうございます(どげざー!!)真面目に読み取ろうとすればするほど意味が掴めなくなるガバガバ小説ですマジです、探せば探すほど粗しかない 多分急にトウヤがポジり始めたから引っ掛かられたのではと思ってますが、カッコつけてるだけで意外とポジってなかったりします、どうでしょうか。ただ、『これ』って特定はできないけど、色んな出来事を受けながら、彼の世界の見え方はきっと変わりつつあるんです。ポガティブ(ポジティブではない)トウヤのかっこわるい生き様をよかったら今後とも見てってやってください!! いやもう他にも色々言っていただいているんですが(タケヒロのそういうとこ好き)一話仕上がるやんみたいな文字数になってしまったのでこのへんにしておきます、本当にすいません!! 感動的な熱量をありがとうございました、嬉しかったです、作者冥利に尽きます、ほんとに。書いててよかった2018! では〜!!! 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