月蝕 を読んだ感想 | ||
投稿者:春 2021/01/31(日) 20:07 | ||
[表示] お疲れ様です。12章読了しました! 色々と内心に抱えていたものを吐き出した章だったと思います。ここにグレンくんがいないことがなんとなく寂しいですね……アズサさんもいなくなってしまうし……。アズサちゃんの王子様は、トウヤ君? タケヒロ? この最後に好きよ、王子様ってどっちに言ったんだろうって考えたんですが、どっちなんでしょうか? いやむしろ、あれは全員に言ったのかな。みんなが王子様で、アズサちゃんをレンジャーにしてくれた大切な仲間たちです。 前にトビさんがTwitterで、「月蝕で印象に残ってるシーンは?」って話で、「花畑の〜」ってリプしてたような記憶があるのですが、恐らくこの章のトウヤとアズサちゃんの事だったのかな、と思い起こしています。私の中でアズサさんって、強くて格好良くて優しくて、でも時々迷ったりする女の子って感じで、可愛いと感じたのは今回で2回目です。前に可愛いと思ったのは、かなり前の章でトウヤの言葉に真っ赤になった時です。トウヤとアズサちゃんの出会いがめっちゃ可愛い……いやでも、やっぱり小さいアズサちゃんを助けてくれたのはトウヤ君だったんじゃないかなと睨んでいます!そうだったら凄く可愛い……もしもグレンくんとかだったらちょっと君お話が。 特に今回は、アズサさんにトウヤ君が、眠れなかった事を話す下りが好きです。地の文で淡々と語っているあのシーンに、緩やかな時間の流れと、心を開いている感じがして、すごく素敵な時間でした。でもアズにゃんパーティ離脱してしまうんだよな……。そうなるとトウヤはタケヒロとミソラという子供二人を抱えることになります。やはり同世代以上のアズサちゃんやグレンくんがいた方が、トウヤ君も安心できるとか頼れるんじゃないかと思うんですが、タケヒロが今回、漢を見せました。強くなると本当の意味で決意して語ってくれたので、まだ少し不安そうなミソラも、そして強いけれど弱いトウヤ君も、助けてくれると私は信じています! 2つ目に好きなシーンですが、カナミさんとミヅキさんが言い争うシーンです。あのシーンめちゃくちゃ好きで、カナミさんって本当にトウヤ君の事好きなんだなって思いました。今まで正面切ってトウヤ君の事をはっきりと口に出して庇って肯定してくれるキャラって、あんまりいなかった気がするんですよ。タケヒロも庇うことはあるけど、基本的に彼はトウヤ君を罵ったり怒ってしまったりすることもあって、ミソラもトウヤを殺そうとしたり、グレンさんは結局裏切っちゃったし、アズサさんも優しいけどトウヤ君を正面から庇ったりはしないというか。ハギのおばさんもトウヤ君の事を庇ってくれたり大事には思っているけど、彼女は知らないことも多くて、だからなんていうか、かなり踏み入った事情も知った上で、それでもトウヤ君を好きだって、大事だって、そんなことするはずがないって、あんたに何が分かるんだって怒ってくれたカナミさんが今回すごく好きになったんです。最初に再登場したときは旦那さんは逃げてるしカリカリしてるしエトを怒鳴りつけるし大丈夫かこれあんな可愛くて元気溌剌だったカナミさんがこんな風に変わってしまうなんて……すごく衝撃的で、私動揺してしまって、エトの気持ちも分かるけど、でもカナミさんの窮状も分かるから、エト!君!お家に帰りなさい!!って思ってしまったんですよね……。でもマリーがぐれた訳じゃなくて、進化して助ける為に頑張ってたって分かって、ホッとしました。マリーは心底カナミさんのことが大切で、これは、愛です。吊すべきは旦那だけですねユルサナイ……絶対にユルサナイ……!仮によりを戻しに帰ってきたとしてもマリーが叩きのめしてくれることでしょう!マリー!いけ!!吊せ!!埋めろ!!!!! ツーとイズって、タケヒロとセットって印象だったんですが、前章と今章ですごく印象が変わりました。ツーって凄く強いポケモンだと思います、心身共に。タケヒロについていく、守られる存在ではなく、タケヒロと肩を並べて戦う、支えようとするポケモンなんだなって思いました。タケヒロに逆らったり怒ったり自己主張してみたり、でもそれは、タケヒロが大切だからだと思うんです。前の章でもタケヒロの指示を忠実に守っていたツーがめちゃくちゃ格好良かったです!!逃走中のトウヤの言葉に従ってタケヒロの方に行ったりせず、ちゃんとタケヒロの言葉を守っていた姿に痺れました。凄く好きになりました! かなり衝撃的だったのは、トウヤの両親の話です。お母さんがもしかしなくてもちょっとアレなのではと思ったのは、前章での話で思ったのですが、お父さんもちょっとアレだったとは……。そうか、二人とも子供を愛するタイプではなかったのかそうか……。トウヤ君がそれでもお家に帰りたいと初期に思っていたことが逆に不思議なんですよね……悪い子だから、戻ってこれたら許されたって事になるからだったのかな。お父さんはアサギを愛していたんでしょうか。トウヤ君のポケモンへの凄いラブコールがまさか伏線だとは思いませんでした。でもトウヤ君の性的嗜好はどっちかっていうと、人間ですよね? だってそうじゃないとハリが、前にハシリイで悲しそうにしていたのはいったいなんだったんだって……でもそれはそれでありかもしれない……トウヤ君はずっとハリの事を……でもハリは種族の違いで……私は人間とポケモンでカップル成立するのも大好きなのでハリとトウヤ君がくっついてもいいんですよ!!!!アズサちゃんとくっつくのも凄く良いと思います!!!というか!!誰か!!この人を!!!幸せにしてあげて!!!この際種族も性別も年齢も問わないから!!!お願いだから!! どんどんといろんなキャラが変わっていく中で、強く成長していく気がします。でもミソラは逆に記憶を取り戻したことで不安定になっているような……ミソラは、記憶を失っている間の方が迷いがなかった気がします。他のキャラと違ってミソラだけが、今、ようやく本当の意味で人生の選択を迫られているからなのでしょうか。次は13章!!2019年の夏というと、ちょうど最後の大会があった年だなと懐かしく思いました。読み進めるごとに、現在のとらさんの表現やストーリー展開の仕方へと近づいていく感覚がします。 ところでトウヤ君がさりげなくアチャモを殺した話が入ったんですが、冷静に考えると凄まじい話なのでは……。 [136]
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投稿者:とらと 2021/02/15(月) 22:01 | ||
[表示] 12章はですねえ最初3話くらいで終わるはずの章だったんですけどなんか分かんないんですけどすっっっごい長くなった章でした!!だってなんも起こらないじゃないですかハガネールに乗って移動してるだけの移動回なんですよね!!移動回なのになんでこんっっっっなに好きなんだろうなあ!!すごくお気に入りの章でした。面と向き合い腹を割って語り合うことで共に困難へ向かっていくうちのこほど尊いうちのこはありません。 >ここにグレンくんがいないことがなんとなく寂しいですね…… 嬉しいな……嬉しいぜ……あんなにグレンくんを疑っていた春さんにもグレンくんを仲間だと認めてもらえて(???)嬉しいです。グレンくんともみんなと腰を据えて話し合える分かり合える日がくればいいなあ。カッコつけて立ち去って勝手な男ですね。 トビさんがいつも褒めてくださるのは11章の頭のトウヤの殺し方講座のシーン(ススキ平原のシーン)なので、そっちかな?と思うのですが、このオアシスのところも褒めてもらってたかも……どっちだろう! ニャンは自分の女の子らしいところをなるべく人に見せまいとする子です。子供らを邪険に扱ったり仕事サボったり自由に振る舞いながらも、職業人としてのレンジャーの理想の姿から己を離すまいとする頑固な真面目さがあります。強くかっこよく優しくありたいのは彼女の理想の姿で、タケヒロもミソラも年上のトウヤですらも彼女にそうあることを望んでいました。またミス〇ーチル〇レンの話をするんですが、Foreverという曲の中に「君の好きな僕を演じるのはもう演技じゃないから」という一節があります。ニャンもまた、彼らの求める彼女を演じることはもう演技ではなくなっているのだと思いますし、彼女はそんな自分が好きなのだと思います。(だから年頃の女の子っぽいことをされるとコロっと落ちます。トウヤが。) >特に今回は、アズサさんにトウヤ君が、眠れなかった事を話す下りが好きです。地の文で淡々と語っているあのシーンに、緩やかな時間の流れと、心を開いている感じがして、すごく素敵な時間でした。 本当に!!!?本当に!?!?!?!?この12−7のさいごのかたまりはまじで私の月蝕名文10選には確実に選ばれる会心の出来なんですよ!!!!!トップ5くらいまでいくかもしれません!!!!会心の出来なんです!!!!(二回目)ここいいですよね……すごくいいですよね……わかる!!!うれしいなああ!!!ありがとう……ありがとう……ありがとう!!!! カナヤンとミヅキのシーンもほんっ〜〜〜〜〜〜〜とうに書きたかったシーンでした、書きたかったシーンでしたがこのへんがどう受け入れられるのかめちゃくちゃ心配なシーンでもありました。笑 女と女が話しているシーン本当に少ないんですよね月蝕。しかもニャンユキみたいな可愛らしい友人同士ではない大人のふたりの喧嘩を書くのなんかすごく生々しいものをしている気がしてドキドキ(不安)していました。めちゃくちゃ苦労して書きあげたすごく思い出深いシーンです。触れていただいて嬉しいなあ。カナヤンの言ってることやってることはミヅキの立場から考えれば実にめちゃくちゃではあるので、読者さんにどうみられるのかはとても怖かった思い出です。好きになったと言っていただけると、他人事ながらとてもホッとします。 12章を書き終えたときカナヤンのことを「私はあなたを救えないからがんばって自分で幸せになってくれ」と言っていたのを思い出します。カナヤンって私的には月蝕の中で最もキャラクター然としてないキャラです。きらきらしてないっていうか……なんかでも作中通して見ても凄く力のある存在だと作者は思っているんです。物語の外で何が起こってもカナヤンなら気丈に生きていってくれると思います。でもそのちょっと無理のある人生のなかに、マリーっていうすんばらしい男がいるから、カナヤンは大丈夫だなとも思います。(マリーほんとありがとう)トウヤの経歴まで含めて彼を全肯定するキャラは確かにカナミだけかもしれません……! カナミとおばさんくらいのものかもしれません。カナヤンは……母…… 旦那を吊るそう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!吊るします!!!!!!!!! ツーイズはほんと〜9章までのあいだにもっと書かなきゃいけなかったなと思うキャラクタなんですが(ポケモン書くの難しいなあ!)、11章12章でツーのこと私もすごく推しになりました。精神面でポケモンは人間より遥かに強いものを持っていてほしいと思ってます。トレーナーに導かれる手持ちポケモンが、時にトレーナーの背を押し導いてほしいと思います。タケヒロとツーの関係は、8章のVSミソラ戦以降少しずつ、そして飛躍的に変わりました。あくまで友達、あるいはペット、の関係から、トレーナーと手持ち、主人と従者の関係に。単に従わせるものと従うものってわけでなく、一緒に困難と戦うもの、共に立ち向かうもの、として。ツーはタケヒロと共に立ち向かいたくて強くなりました。手持ちの片割れを亡くしたタケヒロより、たったひとりの相棒を失ったイズのほうが、背負うものの増えたぶんだけ先に大人になったのかな〜。 傍目に見れば壊れている家庭でも、トウヤにとってはたったひとつの家族で、たったひとりの父さんとたったひとりの母さんでした。彼らが親としてマズくても、トウヤが彼らを嫌いになることはありませんでした。10歳のトウヤは家族が破綻していることに気付いていなかったと思います。トウヤは10歳の感情のまま、無垢に家族を思い続けようとしてきました。 >でもトウヤ君の性的嗜好はどっちかっていうと、人間ですよね? これはですねえ!半分半分だとトウヤが言ったんですけど、「人間」と「ポケモン」で半分半分ではなくて、「人間」と「チルタリス」で半分半分なんです。トウヤの守備範囲はポケモン全般ではありません、チルタリス限定と言うよりはドラゴンタイプっぽいポケモンが好みで、例えばラティアスとかは普通に守備範囲です(トウヤがメグミにべた甘いのはメグミがドラゴンだからです。ちなみにハヤテに当たりがキツいのは彼がドラゴンでオスだからです)。ノクタスのことはトウヤはえっちな目で見ません。トウヤにとっては、ハリは性欲の対象ではまったくもってありません。でも性欲によるつながりのみがつながりのすべてであるはずがないと思いませんか!?!!?!!分かる!!!!!!!!!!ハリはですね、人間になりたかったんです。ハリはなんかもう単純に、人の言葉で喋ったり、暖かい手で抱きしめたり、そっと寄り添ったりしたかったんです。でも棘があるしハリは植物よりなので体温が低くて冷たいんです。悲しいね……でもそんなことをしなくたってトウヤはハリを心から愛していると思いませんか!??!?!?!(何? >ミソラは逆に記憶を取り戻したことで不安定になっているような……ミソラは、記憶を失っている間の方が迷いがなかった気がします。他のキャラと違ってミソラだけが、今、ようやく本当の意味で人生の選択を迫られているからなのでしょうか。 ああそうですね……!本当にそうですね。ミソラは自分がどう振舞うべきなのか、自分がどうするべきなのか、指針を失ってしまっている状態だと思います。記憶と言うすべてを失ってからこのかた、せっかく手に入れてきたものを、ミソラはどんどん失っていきます。どんどん失った最後に、ミソラが本当に大事にすべきものが見えるといいなあと思います。見てくれると良いなあ(他力本願 ところでトウヤですが、 >誰か!!この人を!!!幸せにしてあげて!!! >ところでトウヤ君がさりげなくアチャモを殺した話が入ったんですが、冷静に考えると凄まじい話なのでは……。 罪なきアチャモをあんな殺し方した人が幸せになっていいんでしょうか……………………?私はそう思いますね……(名推理 でも全員幸せにしますけどね!!私はハピエン主義者なのでね!! [145]
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