月蝕 を読んだ感想 | ||
![]() |
投稿者:春 2021/01/07(木) 22:37 | |
[表示] 10章「嘘吐きだらけの街」と「ココウ、この街に残された日々」を読了しました! やっぱりグレンさん敵じゃないですか!!!!!!! いやーめっちゃすっきりしました!こいつ絶対敵だよ間違いないよやっぱり敵だよ敵ですと、ミソラの復讐対象がお師匠様だよと思う次くらいに思ってたんですが、やっぱり敵だよなお前!!!これで残すところはタケヒロの死因だけか……こっそり思うのですが、グレンさんが今度一緒に仕事するのは、ミヅキちゃんでは?前に「最近仲良くなった女の子紹介してやろうか」的な事を言ってた気がするんですが、あれもやっぱりミヅキちゃんでは?あの時の私は「お姉ちゃんならグレンさんめっちゃ性格悪いなぁ」的な感想書いたんですが、事実そうならやっぱり性格悪いなぁ!!!!濡れ衣ならごめんねグレン!!!!!! 今回は急激に色々なことが明かされた回であって、その中で唯一ミソラだけが逆行を望む最後となりました。「忘れてしまえば良いんだ!(ぴこーん!)」となっているけど、周囲はどう足掻いても元には戻れないでしょうねこれは。前回の感想で「ミソラはお師匠様への愛と憎しみに分裂しそうだし苦しみそう」的な事を書いたような……その彼なりの結論として、「忘却」を選ぶとは。これが伏線だとすれば、もしかして彼が最初に全ての記憶を失ってしまっていたのも、「愛と憎悪に引き裂かれた結果」だったのでしょうか? 今回はその対象がトウヤだったけど、前の愛情の対象はミヅキちゃんだった訳で、同じ事を繰り返しているのだとすれば、ミソラは何らかの理由があって、ミヅキちゃんへ憎悪を抱き、その感情の分裂に耐えきれずに記憶を消したのでは。これも推測なんですが!!!!嫌なことやどうにもならないことがあったからって、記憶を消してやり直そうとしても、変えられないことはあるんだよミソラ……。 タケヒロちゃんが最近めちゃくちゃ可哀想な立ち位置だと思います。彼は報われないんでしょうか? この作品で一番周囲を気にしていて、一番周囲に振り回されているのってタケヒロなのでは……? ミソラを止めようとしたり、トウヤに怒ったり、アズサに恋をしたり、グレンに稽古をつけてもらったり。彼の人生は、親に捨てられて(そういえばトウヤのお陰で再会できたとありましたが、結局彼が親に抱いている感情はなんだったんだろう?)始まり、そうしてやっぱりミソラに殺されるんでしょうか? その前に少しでも幸せな瞬間があると良いなぁ……生きていないと、報われることもないから……。 グレンさんとトウヤさんが、今回の話でとうとう決別しましたね! グレンさんがトウヤさんに抱いている感情は、立場だけ見れば敵なんですが、感情で見ればやっぱり友達なんじゃないかなぁと思います。すごい個人的な見方なんですが、今回のバトルが一番、彼らが友達らしく見えた瞬間だと感じました。今まで彼らは、友達だけど正面きって感情をぶつけ合う瞬間があんまりなかったように思うんですよね。のらりくらりとした関係というか。今回、彼らは互いの素性というか、立場をはっきりさせた上で(むしろ、させる為に戦ったのかな)、バトルをして、決別したわけ。うーん、実は私、今回グレンさんがめっちゃ怒って、なんでバトルしたのかの理由がよく分かって無くて、これは……トウヤさんは、まぁ、グレンさんがリューエルで自分を監視していたとあれば、そりゃ敵対するだろうなと思います。グレンさんは、トウヤさんが傷を誤魔化したことについて怒った……?グレンさん敵だけどトウヤさん大好きだから、傷を隠したりしたのが嫌だったのかな……自分を頼ってくれないというか。でもお前敵やんけ。トウヤさんがもっともっとグレンさんに心を開いていて、もっとちゃんと頼っていたら、むしろグレンさんがリューエルを裏切る事もあったのかな? 結局これは、トウヤさんにグレンさんが振られちゃったんだと思います。負けたし。 今回の章で一番好きなのは、実はグレンさんとタケヒロの会話のシーンです。 >「お前にこの家を譲ってやろう。見てみろ、中も見違えてるぞ。本当は掃除も出来るんだ」 いやなんかもうこの台詞めっちゃ好き。グレンさん……本当は掃除も出来るんだってお前……wwwwww そんでもって、しばらくって言ってから、もう戻らないって言って、リューエルの腕章をつけているのを見せてくるとこが好きです。ああ〜敵だ〜めっっちゃ敵や〜っていうのを、静かに突きつけてくる感じがして本当に好き。グレン自身は全然変わってないのに、行動は、もう戻らないって、振り返らないって告げてて、すごい好き。 >「お前は、俺たちのことが嫌いだろう」 見せつけるグレンの声と表情には、少しの陰りが含まれていた。少ししか含まれていなかった。 ほんっっっとーにここの台詞好き!!!!!!!!!!グレンさんさぁ!!お前は≠チていってるじゃん!!!つまりグレンは<^ケヒロ達の事嫌いじゃないって暗に言ってますよねそういうことにしておこう好き〜!!!!!でも!リューエルだから!!!自分はトウヤ達の事好きだけど、結局は敵で、仲良しごっこの時間はもうおしまいで!!時間は戻らないんだよな〜!!!!!少し≠オか後悔はしてないんだよな〜!!!!そんでそんで、俺たち≠チてトコが組織に属す大人≠感じて好き!!!!!今まで自由奔放で個人で好きに生きてますよ〜みたいなふりをしていた男がですよ?実はしっかり組織に属していた上に仕事もきっちりしてたんですよなんて顔をババーンと見せられたらときめいてしまう……前の前の方の章では仲良しこよししてくれたやん確か……でもこっからはお前は明確に敵なんだろ……? トウヤさん頑張れ!!!!! ヴェル、死ぬんですかね……ここまで描写されてるなら容赦のないとらさんだから死ぬんだろうな……ロッキー事件を忘れてはいけない……。ヴェルは、たぶんですけど、ハギさんよりトウヤの心を開かせていたように思います。辛いときは静かに傍にいてくれて、怒ってくれて、でも、歳だからいつかは死んじゃうんですよね……。ミソラもヴェルには懐いていたけど、ヴェルも逝ってしまったらどうなるんだろう。 次はとうとう11章。みんなひとりぼっちになってしまって、でもアズサさんだけ、なんだか暗躍してる?トウヤさんはどっか遠くに行ってしまいそうだし、ミソラは既に心がどっか遠いところに行っているし、タケヒロは無力感に崩れ落ちそうだし、グレンさんは既に行ってしまったし、墜落していくココウ号はなんとか不時着できるのでしょうか!? [131]
|
||
![]() |
投稿者:とらと 2021/02/09(火) 21:57 | |
[表示] グレンさんは敵なんですよ!!!!!!!多分2章でトウヤに(人違いで)不意打ちするグレンさんのシーンを意識していればこいつ敵だなと気付けると思うのですが、なにせ長い小説なので、このへんのたねあかしは掲載当時ミソラの復讐相手の件よりも盛り上がってくれた人が多かった印象でした。でも春さんみたいに嬉々としてくださっている方は初めてじゃないですか!?!??wwwwなんで!?いやでも予想が当たるとテンション上がりますよね!!わかります!!グレンはメイン4人を上回る勢いで色んな方に好いていただいているキャラだったので、春さんのように頭から悪い奴と疑ってかかってる人あまりいなかったかもしれません。作者としても新鮮&ちょっと不思議な気持ちで感想楽しませていただきました!! 仕事先で出会った女の子の話をしてるのは多分3−4ですね。よくこんなところを覚えていますね本当にwwwありがたい限りです。グレンはここでこの人のことをサディスティックでおっぱいが大きいと表現しています。ちなみにミヅキはおっぱいが大きいです!!!!!!(??) もう時効なのでぶっちゃけますが、このミソラが忘れてしまえばいいんだって発想するくだりは、「こういう引きにしたら面白いやろなあ」くらいの軽率な思い付きで書いたので、肩透かし感がエグくて本当に申し訳ない限りだなあ!!長い連載の癖に思い付きで展開がコロコロするので大変です。そう簡単に忘れて逃げられると思うなよ、と私は思います。忘れたって全部なくなるわけではないのに、この発想の甘さがミソラの子供らしさでかわいげだなとも思います。逆に言えば、ミソラがミソラになる前の彼は自分で忘れたくて忘れたわけではない、ということにもなるかと思います。けど実際はミヅキに憎悪を抱いているミソラはめちゃくちゃ面白いですね!!地獄みが凄い!! >タケヒロちゃんが最近めちゃくちゃ可哀想な立ち位置だと思います。 いや本当に仰る通りです。12章では遂に信じていたアズサにまで裏切られて、13章では実家の関係者に邪険にされて挙句あんなことになります。他者のために一番一生懸命立ち回っていた彼だからこそ傷ついて、だからこそ彼は愛されて、彼がいたから救われた人たちがこの物語の中にはいたと思います。タケヒロが自分が存在することの価値に気付いていたかはさておき。ここはあまり自分の解釈を提示したくないところなのですが、タケヒロの人生に救いがあったように果たして読者さんには見えてるんでしょうか……? グレンさん敵でした!!と冒頭で言ったんですが、実際グレンが敵と呼ぶに値するポジションだったのかは微妙なところです。グレンは身分を隠してトウヤを見ていただけで何もしませんでした、グレンが敵としての仕事をしなかったからこそトウヤは今まで愉快なココウ暮らしを送れていたという見方もできます。グレン自身は、トウヤに敵と言われる立場であることを理解しつつ、見て見ぬふりをしながらずっと友人ごっこをしてきました。友人ごっこをしているうちに、これがごっこ遊びだということをグレン自身忘れてしまっている節がありました。 戦闘シーンがいちばん友達同士に見えたというお話、本当に嬉しいですね……!!まさしく彼らは互いの境界線のうちに入り込まない関係性をずっと美徳として、相手が隠しているものにお互い気付かないふりを貫いていました、正面切ってぶつかりあえない彼らが本気で殴り合えるのはフィールド上でポケモンを介したときだけでした。 グレンがなんでバトルしたのかは「フィールド上でないと喧嘩が出来ないから」ですが、じゃあなぜ喧嘩に至ったか→何故怒っていたのか、という問いには、正直目から鱗の思いでした。私は「この状況になればグレンは怒りを覚えるだろう」と計算してキャラの感情を書いていないので(彼らは勝手に怒るのです)、グレンがなぜ怒ったのか、疑問に思われること自体が不思議です。グレンの感情の動きに不自然なところを見出されたか、あるいは解剖的な視点で読むと「このキャラはなんで怒ってるんだろう」という疑問が沸いてくるものなのですかね? グレンは結構前からトウヤに対して怒っていました。具体的には、8−6後半シーンで怒りはじめました。それからずっと怒っています。8−6終盤のグレンのシーンは月蝕屈指の解釈が難しいシーンだと思うのですが(10章末でにゃんがびびっている理由くらい難しい)、このシーンでグレンが何に怒ったかというと、「殺す殺す言うてるミソラを知らん顔で育てていること」に怒ったのであり、何故それに怒るのかと言うと、「トウヤがミソラの復讐相手が誰であるか知りながら、ミソラを殺人者に仕立てようとしている」ことに怒りました。ミソラの復讐相手誰だか気付くレースで二位着していたのはグレンだったのです。(ちなみに一位はトウヤの7−1です)でもグレンは「ミソラがトウヤを殺そうとしているとトウヤが思っている」ことを理解しただけで、ミソラとトウヤ姉の関連性とかまでは気づいていませんでした(トウヤの勘違いだったらいいなと思っていました)。 8−6ではねんねしてるトウヤくんの前でグレンは >「分かった。待ってろ。俺が何とかしてやる。だから心配するな」 >「どうして、俺を頼れないんだ」 >「俺は、何のために……」 というふうなことを言っていて、地の文では >死んだように眠る弟分の顔を間近に見れば、荒れ果てた己の屈辱が、それを思い切りぶん殴って、胸倉を掴んで、どんなに汚い言葉で罵るのだろうか。 こんな描写があります。 10−2では怪我したことをトウヤがひた隠しすることにグレンらしからぬ感情的な行動を見せます。そんでそのあと、バトルになる前の話し合いの最後の最後に >「――黙って言うことを聞けッ!!」 グレンはトウヤにはじめて怒鳴る。グレンがトウヤの前である意味で本性を剥き出しにしたのは、この瞬間だけだったと、読者のわたしは考えています。 実際、トウヤがグレンのいうことを聞いてメグミを手放したり、ミソラから離れたりしていれば(8章の後半で遠征に誘っているのがそれ)11章〜13章のような最悪の事態は回避できた可能性が高いです。グレンは兄貴分としてトウヤを助けてやりたかったんです。でもトウヤが絶対にその手を取らず一人で自滅していくので、兄貴分としてのプライドを傷つけられたような気がして怒った……のかなと……思いました。その点で、自分が本当はトウヤの敵という立ち位置にあることは、グレン的にはもう関係なかったのだろうなと思います。でもグレンがリューエル隊員でなかったら、もっと強引な方法でトウヤを助けることもできたのかも……とも思います。 グレンとタケヒロのシーン、私も本当に大好きなシーンなので嬉しいです……!!タケヒロにとってトウヤが兄貴分だったのと同様に、グレンもまた兄貴分のひとりでした。グレンはつけるべきけじめ、己が皆を裏切っていた真実をしっかりとタケヒロに突きつけて、ココウを去ったので、立派だと思います。ほんっとおおおおおおおその台詞好き!!!!!!!!!!全文に頷きすぎて頭が取れそうになりました!!!!!!!!!愛してます!!!!!!!!! 普通にめちゃくちゃ返信してしまう!!久々に本編グレンを語れて嬉しかったです。彼は実に良い男です。帰ってきてくれ……(? [142]
|