月蝕 を読んだ感想 | ||
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投稿者:春 評価:とても良かった! 2020/06/13(土) 10:04 | |
[表示] お疲れ様です。3章2読目の感想です。 私ねぇ本当にロッキーのこと好きだったんですよ嘘じゃないですよ。月蝕3章までで好きランキング作るとしたら1位トウヤ2位ロッキー3位にリナちゃん(偏ったランキング)だったので本気の本気でロッキーが生きている事に無事であることに一縷の望みをかけざるを得なかったんですよ。でも2読目で気がついたんです。「あっこれ駄目だわ。9割方戻ってこないわ」と。 なんでかって理由は2つあって、ロッキーがタケヒロ達と逃げる前段階のシーンでロッキーの心情について語ったじゃないですか。あの時点では正直まだ(驚くことにまだ!!!)ロッキーの未来に対する希望を、ロッキーがこのあとどうなるか知っていたのに、抱いていたんですね私。なのであのシーンを読んだとき、「このシーンってもしかして蛇足だったのではないだろうか」とふと思ったのです。とらさんはポケモンの心情を、そのポケモンの知能指数とか性格に沿って書かれているし、合わせているところがあるので、「ロッキー想像してたよりずっと賢かったんだなぁ」みたいにアホっぽい感想を抱いていました。 それでもって、2つめの理由なんですが、アヤノがロッキーの処遇について女の子に話したシーンがあったじゃないですか。この時の女の子って、初登場時から名前はないけど、唯一ロッキーの頭を撫でたり、心配したりした描写のあった女の子です。最初からある程度狙っていたのかな〜と思うのです。とらさん3章書くときまたは書く前に何かあったのかなと思うくらい3章は2章と比べて少し地の文のまとう雰囲気に揺らぎがあったと思うのですが(勘違いかなぁとも思うのですが、私は勝手にそんなことを感じてました)、女の子が「ロッキー返してよォ!!」と叫ぶシーンから終わりまで筆致が急に息を吹き返したというか生気を取り戻したというか、そんな感じがしました。だから多分、ロッキーが捕獲されてしまうシーンは元から計画されていて、この章で一番書きたかったシーンだったんじゃないかなぁと思いました。で、女の子の「無垢な瞳は〜」と「甘い匂いの〜」の地の文の匂いから直感的に「あー駄目ですねこれは。まともな形での再会はあり得ないとして、再登場もあり得ない。風の噂にでも出れば御の字」と強く思ったのです。ここまで「女の子騙されてますよ〜アヤノさん良いこと言ってる風で、いい人っぽいですけど誤魔化してますよ〜いい人じゃないですよ〜」の空気を地の文で漂わせておいて、ロッキーが帰ってくることはまず無い。それで、ロッキーの心情描写の話に戻るのですが、再登場の予定がないからこそ、ここで彼の心情について語るしかなかったのではないかな、サヨナラバイバイの餞別代わりに語らせたのかな、と少し思いました。 再登場しないロッキーについてはきっと登場キャラ達も少しずつ忘れていくだろうし(仮に忘れないメインキャラがいるとしたら、タケヒロくらいかな)、14章まで続いている月蝕ですからきっと大半の読者も忘れていくんだろうなぁと思います。私はロッキーを絶対に忘れないと断言したいのですが、忘れるかもしれませんね。読み手である私ですら忘れるのだから、きっとこの女の子も忘れると思います。毎日を生きるのに必死だから。それでもあえて言いたいのですが、私はロッキーを忘れませんし、好きなキャラだと言うことも忘れませんし、女の子も忘れないと信じます。ロッキーがミソラを助けてくれたシーンがとても好きでした。ドチャクソ格好良かった。惚れる。ここにロッキーの墓を建てます。スーパーボールで捕まえやがったイチジョウは血祭りにあげるしかない。 描写で印象的なのは、アヤノさんがトウヤさんを置いていった最初のシーンと、大人トウヤがアヤノさんとバイバイしたシーンです。最初の方のトウヤさんの描写について、非常に神がかっていた素晴らしい描写だったと思います。ちびトウヤさんの絶望とか抱えるものとか闇とか、それらが描写に濃縮されていて、あのシーンの描写は5回くらい読み直しました。最後にトウヤさんはアヤノさんと別れるとき、「対照的な気持ち」と描写されていたのですが、最初のトウヤさんは「帰りたい」と思っていたけど、今は対照的だから、「帰りたくない」なのかな?アヤノさんと話して居心地も悪そうだったし……トウヤさんにとってはもはや、ココウの街は来たばかりの頃と違って、知らない場所ではなく、勝手知ったるホームグラウンドみたいなもんなんだろうなぁ。今じゃ2階の布団の中であんなコントを繰り広げるくらいだし……なじんでいる……。あのシーンのトウヤさん面白いので好きです! グレンさんなんですが、あの人絶対リューエル関係者ですよ間違いない。もしかしてグレンさんが語っている女の子ってトウヤさんのお姉ちゃんだったり?とか想像してました。本気でトウヤさんのお姉ちゃんで知った上で話しているんだったらグレンちゃん性格悪いなぁ……リューエルはポケモンを元気のする薬とか開発してるそうなので、前回グレンさんが薬渡してくれた事を伏線と読むなら、絶対この人リューエルの関係者ですやん下手したら幹部とかあり得そうじゃないですかうわグレンさんつよい……。 以下、番外感想です。 ココウのお医者さん!!好き!! 風の噂でタケヒロが死ぬとかミソラちゃんがめっちゃ罵倒してくるとか聞いたのできっと暗雲漂うバッドな展開と結末がもしかしたら待ってるのかもしれないなぁ〜と本編の方で思うのですが、とらさんはハートフルな短編や番外を書かれるのできっときっとハッピーエンド?とまではいかなくても、収まるべきところに収まるエンディングを用意してくれるだろうと信じています。でも本編が転がり落ちていく形式らしいので、せめて番外くらいは……的な流れだったらどうしよう……。 ココウのお医者さんなんですが、前半部分やミソラたちがわいわいしていたシーンも楽しかったですが、一番刺さったというか、良かったなぁと思うのは、トウヤが酔っ払ってあれこれ語ってくれたシーンです。 >「僕はな、ミソラ。こういうめちゃくちゃに金のかかったモデルみたいなポケモンを、眺めているのが好きなんだよ。命預かるようなのより、こういう役柄の方が、ずっと性に合ってる。知ってるだろ?」 これ!!!!!!これめっちゃ刺さったんですよ!!!!!!!!!これってトウヤについて基礎知識があるかどうかで刺さるかどうか変わりますよね!!!!!!てかこのシーン読む前にトウヤの小さい頃の話があったじゃないですか。お父さんに「研究者になりたい」って言ってたじゃないですか。あ〜トウヤさん本当はそうね夢とかあったよねそんな時期もあったよね……こんなさぁ、命を削るような、痣に苦しんだり、リューエルについて探ったり、レンジャーの仕事肩代わりしたり、死の閃光について調べたりじゃなくてさぁ、当たり前の!!!!!平和な日常で!!!!彼は……彼は研究者をやったり、こんな風に、アホみたいなことしつつ、ポケモンのブロマイド集めてニヤニヤしたりして、平和に、本当に痣なんてなくてハリも一緒にいて家族も一緒で何も心配のいらなかった、信じていた未来を、本当は歩いていたかもしれなくて、その過去への寂寥というか、いやトウヤさんの事情についてはまだまだ知らないこともたくさんあるので過去に夢見ていた未来に進んで本当に良かったのかなんて全然わかんないんですけど!!!!!!!!トウヤさんだって、望んでいた平穏があったはずで、いやトウヤさんの事だからそれについて「ウワー!僕は不幸だー!!」みたいにわざわざネガッたりはしないと思うんですけど、トウヤさんさぁ……必要だから、今のこの場所にいて、こうして過ごしてるけどさぁ……きっと違った未来だって、あったかもしれなくて……このシーンで一気にぶわっときてですね、めちゃくちゃ想像は広がって刺さったんですわ……トウヤさん……。大人になるって、決して望んだとおりの未来にたどり着くとは限らなくて、あったかもしれない未来や望みを何度も何度も振り返りながらも、今あるものを抱いて進んでいくしかないんですよね……そこにきっと若宮トウヤの生き様というか、人生の軌跡が存在するのではないかと思ったのですよ……。 3章再読。番外は初読しました。4章!読んでいきます!4章から現在の文章スタイルに近づいていくとのことなので、ワクワクと読ませていただきます(・ω・*) と言いつつ、感想投稿時点ではもう読み終わってるんですけどね!!5章読み途中!! [111]
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投稿者:とらと 2020/06/23(火) 22:24 | |
[表示] お返事が遅くなり申し訳ない! あらためまして、ご感想ありがとうございました!! なんと返信すればいいのか(言いたいことがあるけど言えないもどかしさ!)な部分が多々ありふわっとしたコメ返になりますがご了承くださいね! ロッキーを愛してくださり本当にありがとうございます。 >1位トウヤ2位ロッキー3位にリナちゃん(偏ったランキング) 嬉しいな!!!!!!! 私があまりにも推してるので皆気を遣ってトウヤに構ってくれるんだろうけど客観的に見てまるで魅力的な青年ではないよなとよく思っている(本音)のでトウヤの名前を挙げていただけるのも嬉しいのですがリナの名前を挙げていただけるのも大変嬉しいです。リナとは私かなり難しい付き合いをしているのですが(?)彼女も色々と受難な子ですので今後とも好意的に見守ってやっていただけますと幸いです。 人気投票と言う概念が好きでないのであんまり人気キャラとか言うの嫌なんですけど、ロッキーは心を寄せてくださる方がとても多いキャラです。とはいえここまで語ってくださったのは初めてかもしれませんが!! 自キャラを推していただけるのはどのキャラであっても嬉しいものです、私は金銀厨なので昔からエイパムが好きで、月蝕をやる前にやっていた連載(途中投げ未完)の主人公はエイパムでした。その次にやっていた連載(途中投げ未完)ではニドランとポッポをメインキャラに据えていました。これらのポケモンっていうのは私が好きだから配置したというよりは、ポケモンのいる風景を思い浮かべた時にまず想起されるポケモンたちがそのまま配置されたという感じでした。ココウという町、そこでの暮らしを思い浮かべたときに、捨て子が生きるために野良ポケモンを使役している光景の中にいたのがロッキー。ロッキーと言う単独のキャラクタというよりは、ココウの一風景としてのロッキーが先に生まれ、だからココウの一風景として卑怯な大人に連れていかれてしまったのだと思います。(「思います」というのは、当時の私が何を考えていたのか私は全然覚えていないからです)でも、月蝕のキャラで特に初期に登場しているキャラって皆そうですね。トウヤもミソラも、キャラクタより先に一風景として登場して、そこからキャラクタを獲得していってる節があります。私の中のロッキーもそうです。Q.何を言ってるのかわかりませんが? A.私にもよく分からない…… >あの時点では正直まだ(驚くことにまだ!!!)ロッキーの未来に対する希望を、ロッキーがこのあとどうなるか知っていたのに、抱いていたんですね私。 読者のしゅんさん、ありがたい読者さんだなあ……(しみじみ)確かにロッキー賢いですね……私も言われて私が思ってるより賢いな……って思いました。ですがここにこう書いてあるのでロッキーは賢いということになります。何度も言いますが、書いた当時の考えなどさっぱり覚えていませんし(大変すみません)、何か考えて書いていたのかというとそうでもない気がします。今もあんまり意図とかを考えてシーンを作っていないので……蛇足のようなシーンはたくさんあると思いますし、蛇足のひとつとして無ではなく、それがたくさん積み重なったものが私の語りたい日常小説としての月蝕と言うお話なのでした!! >とらさん3章書くときまたは書く前に何かあったのかなと思うくらい3章は2章と比べて少し地の文のまとう雰囲気に揺らぎがあったと思うのですが そうなんですか!! 「4章くらいから文章が今の私っぽくなる」というのは裏を返せば「3章までの文章は未熟につきお恥ずかしい限りです」みたいな意味でして、私自身〜3章って恥ずかしくて気が狂うのであんまり読み返したくない……のですが、1〜2章と比べてそういう風に見えるってことですよね。なんかあったのかな……(記憶喪失)。ただ3章くらいからやっと物語の方向性が定まり出したみたいなところはあるのでそういう部分なのかもしれません。バネブーのメグミが出てくるシーンが書きたかったのは辛うじて覚えているんですが、ロッキー捕獲シーンは結構書くのに悩んでいた気が……するな……! ロッキーと言うよりもレンジャーさんの扱いに悩んでいたという感じだった気がしますが。 >それで、ロッキーの心情描写の話に戻るのですが、再登場の予定がないからこそ、ここで彼の心情について語るしかなかったのではないかな、サヨナラバイバイの餞別代わりに語らせたのかな、と少し思いました。 「サヨバラバイバイの餞別代りに語らせた」というのはおそらく正しいのではないかと思います(何故か憶測でしかものを言えない作者)。多分ロッキーに対してではなく、ロッキーと幼女のサヨナラバイバイを見届ける読者さんへの餞別だったのだと思います。餞別って言い方はちょっとエラそうですが、贈り物というよりは、あくまで物語の一環としてっていう感じですね。 >〜それでもあえて言いたいのですが、私はロッキーを忘れませんし、好きなキャラだと言うことも忘れませんし、女の子も忘れないと信じます。 そこまで出番も多くないし言葉も喋らないポケモンキャラにここまで心を寄せていただけるのは本当に感激の極みです。少し驚きなくらいです、自キャラにこんなことを言っていただける日がくるとはなあ。墓の下のロッキーに代わってお礼を言います、本当にありがとうございます。ロッキーもきっと浮かばれると思います。イチジョウくん……なむなむ…… >アヤノさんがトウヤさんを置いていった最初のシーンと、大人トウヤがアヤノさんとバイバイしたシーンです。 ここ私も本当に好きなんです!! 分かってるゥ〜!! ありがとうございます(*'▽')「対照的な気持ち」についてですが、メグミがバネブーになってトウヤがアヤノ氏と相対した後、実はアヤノさんと結構手持ちの話で盛り上がっており(自サイトにだけ掲載してるポケモンが喋るシリーズなのですよねスミマセン!読まなくても進めます http://nekoanizya.hishaku.com/text/gessyoku/gi3-7.htm)結構楽しい時間を過ごしていたりします。そういう意味での対照的でもあるし、しゅんさんのおっしゃった意味合いも含まれているかもしれません。トウヤがココウや実家のことを今どう思っているかは読み進めていくうちにきっと読み解いていただけるものと確信するところであります。 >もしかしてグレンさんが語っている女の子ってトウヤさんのお姉ちゃんだったり?とか想像してました。 それは……最高に性格悪いですね……!!!!!!!彼の正体に関する考察拝見するのとても楽しいです。現時点で明かされている彼の手持ちはヘルガー、カバルドン、アブソル、ヨノワール……いかにも悪そうなメンツではないですか!!(歓喜)果たして本当にうわグレンさんつよいなのか、それともよわいのか(よわい)、ぜひ見守ってやってください!! > ココウのお医者さん!!好き!! ありがとうございます!!私も好き!! これはネタバレなんですけど私はハピエン至上主義者で10年以上も書き続けている連載がハッピーエンド以外で終わるなんてあり得ないので月蝕はハッピーエンドですので、バッドやメリバがお好きならご期待には沿えませんがハピエン好きでしたらどうぞ安心してお読みください(ただし転がり落ちはします)。 いっぱいトウヤくんの話をしてくれてありがとう!!!!!!!!!1全体的に「分かる!!!!!!」しか言えなくて本当に分かるしか言えないから何も返す言葉がないのですが全部引用して「分かる………………」って言いたい……分かります……ありがとう!!!!!! >お父さんに「研究者になりたい」って言ってたじゃないですか。あ〜トウヤさん本当はそうね夢とかあったよねそんな時期もあったよね…… そう……そう……そうなの……そうなの……「お医者さんになりたいって思ったことないんですか?」に「ない」って即答できない時期もあったはずなの…… >彼は研究者をやったり、こんな風に、アホみたいなことしつつ、ポケモンのブロマイド集めてニヤニヤしたりして、平和に、本当に痣なんてなくてハリも一緒にいて家族も一緒で何も心配のいらなかった、信じていた未来を、本当は歩いていたかもしれなくて、 そう……そう……そうなの……家族と一緒に……何の心配もいらなかった自宅で家族と一緒に……大好きだったお父さんとお母さんと……そうなの…… >トウヤさんだって、望んでいた平穏があったはずで、いやトウヤさんの事だからそれについて「ウワー!僕は不幸だー!!」みたいにわざわざネガッたりはしないと思うんですけど、 そ……それは……(言葉を濁す私 >大人になるって、決して望んだとおりの未来にたどり着くとは限らなくて、あったかもしれない未来や望みを何度も何度も振り返りながらも、今あるものを抱いて進んでいくしかないんですよね……そこにきっと若宮トウヤの生き様というか、人生の軌跡が存在するのではないかと思ったのですよ……。 そう……そう……そうなの……。抱いて進んでいってほしいなって思いますよね……。頑張って大人になってほしいな……。分かる……。 エエエンたくさんありがとうございました!!!!!しゅんさんのご感想本当に面白いです、いつも楽しく読ませていただいています。本当にご無理なさらず!! いつも「暇潰しにどうぞ!」って思いながら創作してるので、のんびりもちもちと楽しんでいただけると幸いです。ぴえん!!!! 何度もありがとうございましたと言う!!!!!!!ありがとうございました!!!!!!!!!! [112]
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