クイタランとわたし > クイタランとわたし > 29 29話:トップトレーナーになった日 を読んだ感想 | ||
投稿者:海 評価:感動した! 2018/01/14(日) 01:26 | ||
[表示] こんばんは。感想欄では初めまして。海と申します。 しばらくポケノベから離れていたので25〜29話、ジェントルの番外編を拝読いたしました。まずはジム制覇、クレナちゃんおめでとうございます!そして葉穂々さんもお疲れ様です! 何から申し上げればいいのか……相変わらずナイステンポですらすらと読んでしまい、時々くすっと笑いながら、楽しい時間を過ごしました。 25話。 ポロック。懐かしい。あれ、ものすごく盛り上がりますよね。ゲームでポロック作りに熱中して思わず作りすぎてしまうんだけど、嵌って抜け出せないあの沼がありありと蘇りました。しかしまあ、仲良いですね!!ゴーマが言うこときかない、からのこのチームプレイ。もしかしてゴーマが何かしら言うこと聞かずに一騒動あるんじゃ……?と思ったらジェントルのナイス「挑発」からのなんだかんだでみんな一丸となって盛り上がる、素晴らしいwちょっと認めてくれたかな?からのラスト、マトマポロックでの締めまで完璧です。仲良しか!!思わず私まで彼等と一緒に前のめりになって読んでしまうようなお話でした。 26話。 前回のポロックの件からゴーマと親睦を深め今後うまくいくかと思いきや、そこは因縁も深く一筋縄ではいかないゴーマ、そう簡単には穏便にいかせてくれないのですね。さながらジムバッジが少ない状態で強ポケモンを交換でもらって言うことを聞いてもらえないゲームトレーナー。強いことには間違いなく、味方ならば頼もしいことこの上ありませんが……しかしまさか最終的にはトレーナーを置いてきぼりにして内輪バトルが始まり(クレナは完全に観賞笑)、最後なんだかんだゴーマをりじ夫とジーンが倒して一件落着かと思いきや、おむ奈がまさに全部波で流して持って行ってしまうとは……w三匹仲良く戦闘不能、良いオチです。。地震といい波乗りといい、味方まで巻き込むダブルバトルならではのギミックが楽しかったです。 27話。 基本的にジム戦を飛ばすこの小説で、ジム戦の様子が描写されたのは珍しいな、とまず思いました。もしもうっかり忘れていたら申し訳ないのですが、ジムトレーナーが台詞まで出たのはもしや初めてでは……? それも、大苦戦しぎりぎりで勝利した大きな一勝だからだったのですね。「だが、フリージオ、そしてクレナは勝利を諦めてはいなかった。」からの吹雪。前話で散々暴れまわった全体技が、味方が誰もいないからこそ、相手二匹まとめて薙ぎ倒す決死の一撃に。熱いです。貴重なジム戦の光景で、なおかつ、大ピンチからの大逆転劇。字数にすれば恐らくほとんど一瞬なのに、この手に汗握ってしまう勢いは一体なんなのでしょうか。素晴らしいです。 ちらっと国際警察が出ましたね。伏線なんでしょうね……。国際警察も登場して何かあるのでしょうか。クレナも今は修行トレーナーとして各地を旅していますが、将来、どうなるのか。でもクレナも旅を通じて変わっているし、なんだかレモーと一緒にトップにいてほしいような気もしますが、お父さんのこともありますし、複雑なところですよね。まあ、それはまだまだ先の話ですね。想像するのは自由……。 さて、しかしこの話はおむ奈の波乗り回、そしてなんといっても進化ですね。元々将来有望と言われたりその実力が発揮されてきたおむ奈ですが、ついに……!ルネに行くとなっておむ奈の波乗りシーン!と思えばしかしまあ、小さな身体、トレーナーの運動神経等々(クレナごめん)、そんなうまくいくはずがありませんよね……これはゲームじゃありませんもんね。そのおむ奈が……「さぁ、波乗りだよ、クレナちゃん!」これはおむ奈の声ですよね。後々に話しますが、ジェントルの番外編でもポケモンと人間は会話できないということが語られますが、ジェントルならまだしも、おむ奈の気持ち、声。クレナのパーティは、仲が良くて、絆が深い。だからこその、海に沈んでいるというピンチ状況とはいえ、そのシンクロぶりというか、伝わったんでしょうね。その陽気なおむ奈の声を、クレナは聞くことができたんですよね。はあ、王道ながら、いえ王道だからこそ熱い。 からの、オムデー・ナイト・フィーバー! からの、その姿は、まるでスーパー(オム)スター! (オム)は反則すぎます。葉穂々様のセンスに私の腹筋が追いつきません。 鮮やかな逆転劇からの、海辺で心配している3匹のなんと可愛いことか……特にあれだけ苦戦したゴーマまで!本人は無意識なんでしょうけどね……ああもう、みんな可愛すぎます。愛しいです。 しかしまさかここまで波乗り回だったのに結局空路を使うことになろうとはwまあ、これだけ散々な目にあってお礼がそれなら、当然ですねw 28話。 海が散々だったならば空は穏やかか、と思いきや、クレナちゃん、船酔いならぬ鳥酔い……wある程度自覚していたうえで選んだあたりが切ないですね。ハミングがノイズになってしまうとは……当たりであるはずのチルタリスでもこの様子ならば、何であっても酔うのは確実。そういえばクレナのパーティはポケモンの旅ならば必須レベルの鳥ポケモンがいませんね……。 ジムを巡る旅であると同時に観光もできる旅でもある。クレナちゃんは、できる限り旅を楽しんでいますよね。本人にあまり自覚がないような気がするのですが、ライバルがレモーという桁違いに強いトレーナーであるだけで、一般的にはここまでくるのも、きっと難しいことなのに(葉穂々さんのこの世界観ではどれだけのレベルなのかはわかりませんが)。勿論、クレナも苦労しているんですけどね。なんというか、クレナの道中が読んでいてあまりにも楽しくて、そして彼女らもしっかり楽しんでいて、だから大変以上に、楽しそうだなあ、と胸がほっこりしてしまうのです。 そしてルネで行ったのは、夜の湖。 突然なのですが、葉穂々さんの文を読んでいると、余計な描写がなくても、いや、余計な描写がないシンプルな文章だからこそ、読み手の感性が膨らみ、情景が浮かぶのだなあと思います。たぶんそれは、読み手それぞれの思い出だったり情報だったりともリンクしていくのだと思います。それは文章だけでなく、アットホームなクレナ達の物語だからこそ生まれる感覚なのでしょう。そんなあたたかさを深く実感したのが、今回の湖での描写でした。くい太が死に別れた家族とのかつての日々を思い返し、今ようやく家族の言葉を理解できた。それは、少し遅かったかもしれない。でも、それは仕方のないこと。「今」だから、解ったこと。くい太の過去をクレナが完全に理解することはなくても、それぞれの感情を言葉で共有することができなくても。クレナはポケモンにきちんと寄り添うから、くい太の目線や雰囲気から夜の湖を読み取った。クレナの言葉にくい太は頷いた。ああ、パートナー同士の、良い雰囲気……たまりません。 からの、花より割引弁当、安物ポロック!この感じ!この感じが!良いんです! 29話。 大大大苦戦のルネジム戦。流石にラストともなれば、強大な壁になりますね。 「私たちは、弱くない。」 ……涙が出ますね。最初の、レモーにぼろぼろに負けた時のことを思うと。強くなりたい、と強く願った、あのクレナのことを思い返すと。はあ……ここまで来たんですね。29話。なんだか感慨深い気持ちです。と、一読者ごとき、勝手に。ここまでだれる瞬間がまったくないのは凄い……手放しに、凄いです。見習いたいです。 久しぶりにお母さんも登場し、お父さんであるくい太だからこその意思疎通。なんだか、良いですね。良いですわあ。 試合を決めた大技。くい太の大技といえばオーバーヒートですが、雰囲気的に違いそうですね。弱点である水技さえ打ち抜く光の束。器用。……むーん、予想しながら、答え合わせを待つとしましょう。 タイトル回収、来ましたね!クレナちゃん、おめでとうございます!でもまだリーグは先ということで!楽しみはまだまだ続くということで、嬉しい……! ジェントル番外編。 ジェントルの過去。 人間の言葉を理解できるようになるというのはアニメニャースの苦労が有名な話ですが、今でこそすらすらと人間の言葉を理解し発せられるジェントルにも大変な努力があったことも目標とする人がいたことも哀しい別れがあったことも、2話で確かに書かれていましたが、こうも具体的になると……やはり、胸に突き刺さるものがありますね。悪意がはたらくと恐ろしいことになるブレインポケモンを相手に、紳士らしく、優しい振る舞いをしてみせた。ジェントルも憧れるわけです。今のクレナとのチームも勿論良いものですが、この関係性というのもずっと読んでみたかったので、ぎゅっと掴まれました。 「ですが、ワタシが人の言葉を学んだのは」 「ただ……貴方と話がしたかった。それだけなんです」 うっうう……。 切なすぎます。ジェントルが、あまりにも健気で、純粋で。ただ、それだけのために頑張ってきたのに……。 結果的には、だからこそクレナに会うことができたし、クレナとポケモンたちの間を取り持つ存在になったわけですが、それでも、かなしい。は〜……きっと、ユウオウさんもジェントルと話をしたかったでしょう。ウインディも、「人との交流を求めると言うのなら、書物を読みあさる前に……直接、触れ合った方が良いと思うんだがな」と告げたのは、ウインディは察していたからでもあるのでしょうね。この結末を。ユウオウさんの先は短いということを。でも、言えなかったんでしょうね……これだけ一生懸命頑張っているジェントルを前にしては。 でも今は、ジェントルも、きちんと、幸せだから。 「うん。ジェントルに初めて会った日。レモーに負けて、泣きながら帰っていた日の夢だった。私が飴をあげた後。ジェントル、私の涙をぬぐってくれたよね?」 『…………』 「私たち、お互い、放っておけなかったんだね」 このやりとりが、なんだか、たまらなく、良いな、と。ジェントルもクレナもとても優しくて。ジェントルは、ユウオウさんもそうですが、出会う人に恵まれていますね。どうか幸せでありますように。 重い話になりながら、最後は寝相が悪いのはジェントルの方なのに、『ワタシの身体の下に潜り込むなんて。器用なものです』なんて。もう、笑って終われちゃう。好きです。 それにしてもこのウインディはどこかで出てきそうな気が……(もしも既出だったら大変失礼なのですが。正直このトレーナーまさかレモーなのでは?と読み返したけどレモー戦ではいませんでしたね……)。なんて、ちょっと予想も膨らませながら。 ……長くなって申し訳ございません。ここまで読んでくださりありがとうございます。話すと止まらなくなってしまいます。再三申し上げておりますが、そのくらい「クイタランとわたし」は面白いですし、追いかけていて良かったと思うし、大好きです。魅力的です。 これからも応援しています。しかしどうぞ無理のないペースで進めてください。いつか、とっちらかった拍手ではなく、まとまった感想をお渡ししたいと思っていました。また感想を書きに来させてください。 それでは、失礼いたします^^ [07]
|
||
投稿者:葉穂々 2018/01/21(日) 11:08 | ||
感想ありがとうございます! 各話感想、恐れ入ります……! とても嬉しいです。 元々は読み切りであり、出落ちであった有名スパムメールネタ(一話)から続けて今の連載に至るのですが、書いて良かったなぁと思います。 女の子のトレーナーと、その子の(ちょっと渋めの)ポケモン達は、「未来のポケモンマスター」を打ち破ることができるのか。 アニメでもポケモンリーグ戦と言えば、一大イベント。 クレナ達の総決算であるポケモンバトルを、盛り上げていきたいと思います。 切なめテイストの番外編共々、「クイタランとわたし」を今後とも宜しくお願い致します。 [09]
|