エトワール・フィランテ〜星降りの夜の導かれし出逢い〜 > 第十四章 水中都市アトランティスと結界使い〜精霊の秘密と新たな兆し〜 > 09 第百十七話 トリトンの仲間と三人の決意〜クリアとブレットとティリスの夜会話〜 を読んだ感想 | ||
投稿者:とらと 2017/07/15(土) 22:39 | ||
[表示] 百十五話から百十七話までの感想です、読むのが遅くて申し訳ない! あ〜っ、『きりふだ』!!!!! てっきり新たなるオカリナパワーかと思っていましたが、そうかあアルム自身の力、それもアルムだからこそ放てた特別な『きりふだ』!!いやあなるほど、本当に完璧にオカリナパワーと思っていたので……騙されました…… 確かに、アルム自身がイーブイとして覚える『わざ』を使って戦闘に参加できるという事は、今までの戦いの中でずっとアルムが感じていた無力感を覆すものになりますね。迷い葛藤しつつも、オカリナパワーでずっと仲間を守ってきたアルムが忍耐の末にようやく獲得した、アルム自身の守る力。よかったねアルム、がんばったねアルム……感動しました。……特殊なきりふだのようなので当てはまらないのかもしれませんが、レベル45ですかね……(驚愕 今回、色々と見所があったんですが私が一番気になった部分で、ヴァローなんですけど、 > 喜ばしいはずの友人の笑顔に、ヴァローは同じ笑顔で返すことが出来ず、ほんの一時我を忘れるように表情が凍り付く。 凍り付く。この比喩って結構だと思うんですよ。しかもヴァローはその正体に気付いてさえいない。そして、その後ライズが出てきて >「だから言ったじゃないか。アルムくん、こういう時でも平気なフリしちゃうって。僕だって新しい力を手に入れて強くなったし、もちろん戦い以外でも頼って欲しいな。アカツキさんや、ヴァローだけじゃなく」 「もしかして、ライズ、少しだけ妬いてた?」 「うん、妬いてたよ。悪い?」 言うんですよね、これを……ヴァローが言えず、言えないどころか「正体に気付かなかった」感覚を、ライズは >悪びれる様子も無く、 >渾身の笑顔 で言えてしまうんだよな。この対比な〜。 このライズの様子を受けてのヴァローの反応が描写されていなかったので妄想が捗るところですが、どういう気持ちなんだろう、自分の中にある焦りや嫉妬(それ以外かもしれない)に気付かされたのか、気付いてさえなくまだモヤモヤしているのか。このシーンがなんだかとってもしんどかったです。 なんか前も感想で書いたかもしれないけれど、アルムとヴァローとティルが旅を始めてからもう随分と長いこと経っていろんな経験をして仲間も増えて、アルムとヴァローの関係性って、変化していないようで、……アルムの『価値』っていうものは作中でどんどん大きく描かれる一方で、ヴァローも修行などを通して強くなっているはずなんですけど、アルムだって変わらず頼りにしてるはずなんですけどヴァロー本人にしてみれば、うーん……こういうところ引っ掛かってしまう……うーん。 全体として、キルリアのティリス(かわいい)のこと、レイルのこと、などスッキリしていくシーンなんですが、私の中ではここのヴァローが……ううん……これからどうなる……アルムがなんとかするんですかね…… しかしアルムのぴゅあぴゅあ光パワーがヤバイ どんどん強力になっていってる気がします ティリスもクリアもアルムの手中に落とされた(本人無自覚)……ベーゼより圧倒的に求心力強いのでは? 世界掴めちゃうんじゃない?? こんなにも綺麗で純粋な物語を邪な目で見てしまう自分がイヤだ……だがアルムヤバくないですか……ヤバイ……全員の心に取り入ってしまえる……( 正直、ここまで皆に愛されるキャラクターって私たぶん作れないので、イヤイヤ凄いなあと思います。なんかねえ、コメさんの人の良さなのかな、これは。本当に凄い。心が癒されます。こういう物語があってもいいよね。け〇のフレンズを見ていた時の気持ちを思い出しました。 レイルの件。 そうか、エトワールって進化についてのお話を取り扱う事が多かったからとっても意外なのですが、実際にキャラクタが進化したのって初めて? 少なくとも旅パでは初めてですよね。レイル、おめでとう!! レイルは心がないと言いますが、自分自身を省みて葛藤することも主であるアルムの前で心を揺らしたりする様も、とっても人間的だな〜って思いますね。ちょっと頭が固すぎるだけっていうか。今まであまり他キャラとの会話もなく、いまいち読めなかったレイルですが、よもや『アルムに気を遣って』進化に踏み切れずにいたとは……。こんなにも気遣いができて先を憂慮するようなキャラクタだとは思いませんでした。良い子良い子。 なんだか、こんなにも良い子なのにも関わらず、『造り物(?)』であるが故にアルムとさえ打ち解けきれてこなかったっていうのは、改めて考えるとレイルも結構辛かったんだろうなあなんて……辛いって感情は分からなかったかもしれませんが。シオンと比較して描かれていたから尚の事そう思いました。報われたんですかね〜。少し『心』を理解し始めたようなレイルがこれからどんな活躍をするのか、期待したいところです。 『主』と呼ばれる立場であるアルム(本人的にはだからどうってことはないでしょうが)は、レイルのそういう悩みを察せられずにいた訳だけど、こう見るとそもそもアルムって気を配ってる部分が凄く多くて。シオンも前回『アルムに心労をかけないで』みたいなことを言っていたけれど、その通りだなと思います。メンバーの中ではティルの次にちっこいくらいの立ち位置で、そのちっこいアルムが頑張っているから皆影響を受ける訳なんだろうけれど、それにしたって頑張りすぎと言うか、色々背負いすぎだな(回りがアルムにかける期待も凄く大きいし)って今回ふと思いました。だからこそ、レイルの心を氷解させたのがシオンだったっていうのが、とても特別に感じたし、なんだか嬉しかったな。 最後の笑顔、ハアァ……言葉もない。よかったです。もっともっと色んなメンバーに馴染めるレイルを楽しみにしています。 クリアとブレット!! 二人の軽快な漫才が大好きです!!笑 ティリスの語る衝撃の真実……えげつなくて息を呑みました。こんなことをする相手に立ち向かっていくなんて今から震えが止まりません…… ファインプレーで間一髪クリア達の仲間を助けたティリスがとっても良い子で安心しましたが、果たして旅パに加わってくれるのでしょうか。こんな幕引きをされたら「これから酷い目に遭わされるのでは……」と心配してしまいます……( 多分大丈夫だよね!!ダイジョウブダイジョウブ! 女の子少ないからね、加わってくれたら嬉しいですね。シオンもきっと喜ぶはず。 さて、アトランティス編も終了間際……? 敵方だったキャラを倒し、味方につけ、クリア&ブレッドという仲間も増えたところで、これからどんな風に物語が展開していくのか非常に楽しみでなりません。続きも期待しています! 支離滅裂な感想で申し訳ありません、では。 [41]
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投稿者:コメット 2017/08/13(日) 23:44 | ||
[表示] とらさん、いつも濃密な感想ありがとうございます! これ読む度に励みにさせていただいて、続きを書く際の大きな原動力にさせていただいております。だのに相変わらずの返信速度にはどうか目を瞑っていただきたく……! そうです、アルムの新たな力は『きりふだ』でした! これに関してはずっとずっと温めていたので、ここに来てようやく放出出来てほっとしていますw 他者やオカリナに頼らない、自分自身による力は、きっとアルムに大きな自信を抱かせることが叶うものだったのだと思います。い、一応きりふだ習得のレベルの概念はエトワール世界では存在しない感じでお願いします( そしてとらさんならそこに気付いてくださると信じていました。ええ。このアルムに対するヴァローとライズのやり取りの違い、とても重要な場面なんですよね。 ヴァローはアルムにとって信頼する仲間の一人に違いはない。だけど、いつしかその隣に立っているのが自分だけではない。あまつさえ同列かそれ以上に並ぶ可能性だってある。そういう危惧めいたものを、ヴァローは知らず心の奥底で抱いていたのです。たぶん。しかし、それを本人がちゃんと自覚していないというのがここのミソでして。 今までずっとアルムの隣に立って変わる事なくいたはずのヴァローにも、転機みたいなのが訪れつつある感じなのでしょうか。この辺はどうぞ続きにご期待(?)くださいとしか言えないですね……! そして感想頂いた時にけ〇フレっぽいってどういう事!?って突っ込んでた気がするのですが、ようやくその意味が分かりましたw へへ……しかしそうまで言ってもらえると、すごく照れるというものですね。力がないからこそ、心(芯)が強くて素直に気持ちを曝け出せる子を描いていたら、いつの間にかこんな事に……この物語と主人公は僕自身の中でも特別な感じはしますね本当に。 レイルに関してはもう、これも連載当初からずっと決めていて、どこで出そうここじゃ早いかなええいもうここしかない!って悪戦苦闘しながら、ここでようやく出せた感じがしますね。アルムのきりふだと同じくらい、溜めに溜めました。ステノポロス編でアップグレードらしき箱を登場させて仄めかせてからなので、随分長い事になるのでしょうか。 きっかけがきっかけだったこともあり、レイルがアルムを主と慕って付いていくようになってからも、二人の距離ってのはずっと変わらなかったと思うんです。それはレイルなりに気遣ったのもありますし、人並みに感情がないが故に、距離を詰めるという事すらも分からずにいた感じでしょうか。 ですが、今回の進化によって、レイルは本当の意味でアルムに付き従うという事が叶うようになりました。これまで学習した全てを吸収して反芻し、それをこれまでの単なる情報としての記憶とは別の形で、自らの糧とする。感情の芽生えと共に、レイルにはそれが出来るようになったのですね。ここまで進化を引っ張ったのも、ポリゴン2への進化に大きな意味を持たせたかったからというのがあります。 レイルを諭して心を氷解させるのがシオンの役目だと言うのも、実はアトランティス編開始前に少し口にした事があるかもしれませんね。この章ではレイルとシオンに主軸を置く展開を持たせたい、みたいな感じで。全てをアルムが背負うのではなく、それを近くで見ているシオンにも、何か少しでも背負いたいという気持ちがあった。それが今回のような形で表出出来て良かったと思います、書いている僕自身w そしてクリアとブレットに関してはもう鉄板の漫才コンビじみてきたところがあると僕も自負しておりますw いやあ、書いていて楽しいんですよね、この二人。そんなコンビプレーが上手い二人には、ティリスの心を解かす役割も担ってもらいました。これに関しては恐らく二人が適任だったと思いますね、はい。お陰でいろんな話を聞くことが出来ました。 何故か章最終話と投稿するまでにもえらく時間が掛かってしまいましたが、アトランティス編全体含めてやっとこさ終わりが見えてきました。明るい面も暗い面も含め、前進したり後退したりしたような展開があれこれありましたが、全てを孕んだ上でまた次章へと続いていきます。最後でぐだってしまったので説得力ないですが、次章こそはもっとスムーズに行けたらなと思います。 ではでは改めて、長きに渡る感想ありがとうございました! 引き続きこの物語を楽しんでいただけると光栄の至りです。 [42]
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