ポケモン救助隊 エルドラク=ブレイブ ―緋龍の勇者― > 第三章 前途の光か、後背の影か > 08 第十八話 一歩、歩み出す ―変― を読んだ感想 | ||
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投稿者:はやめ 2014/12/24(水) 18:14 | |
[表示] 挨拶したばかりですが、こんばんは。 それでは第三章までの感想をば。これ感想書くときの癖なんですけど、なんか物言いがはっきりしすぎているのは気にしないで頂ければと思います( ポケダン小説は数の多さ故と自分自身救助隊・探検隊への思い入れが異常なほど強いため、普段あまり手を付けないのですが、エルドラク=ブレイブに関してはtwitterでも面白い! と仰る方が多く、目を通したのが読むきっかけでした。 読んで良かった。またひとつ、素敵な作品に出会うことが出来ました。 始まりからちょっと違って、おっ、と思いましたね。 ポケモンになったことを簡単に処理しないで、動物の表現を用いたり(しかも、それがきちんと後の話に繋がってくる)、人間とのギャップに逐一触れて行く。丁寧な進め方で、いいなあと思いました。ストーリーは基本的には原作沿いということで、橘さんによって、ひとつひとつの原作展開がどうアレンジされ、捌かれていくのかを楽しみに読み進める部分が大きかったです。特に伝説戦(序盤だとサンダー)は原作でも肝となる箇所だと思うので、小説ではどう描かれるのかな、とワクワクしておりました。 ダンジョン内の戦闘や進行は小説でも書き辛いところだと思いますが、ボス戦の部分に分量を割いて、その他の心理描写にあてているのは、ここを見せたいんだな、という想いが伝わってきました。 そんなわけでオリジナル要素がチラチラと顔を見せることもあり、これ面白いぞ、続き気になる! と思って読んでいたんです。 第二章までは。 第三章を読み、面白い! という印象がガラリと変わりました。それまでは原作と違うポケダンの雰囲気を楽しく読んでいたのですが、第三章からはなるほど、これが作品『エルドラク=ブレイブ』なのか、といよいよ作者の全力と対峙する気持ちになりました。 そう感じたのは、第十四話からの展開ですね。かなりの序盤でサジェッタが命を落として、さあ……! ときたところで、そこからの葛藤描写に圧倒されました。食い入るように読んでしまった。あっという間でした。葛藤を丁寧に描いてくれる作品はだいたい好みなのですが、それにしてもほぼ一章を挫折と再生に充てており、物語のターニングポイントはここにあったのだと思いました。 死は、小説において多用もされ、簡単に片づけられてしまうようなことが無きにしも非ずです。 しかし、この作品は真正面から死と向き合い、ポケモンと向き合い、それこそタイトルを借りるように「一歩、歩み出す」ことがどれだけ大変であるか、どれだけ重みがあることかを描いていると思いました。キトラが背負う笑顔の重さも、リュウが自分を責める様子も、違和感なく、感情移入することが出来ました。 原作にはないキャラクターの思わぬ活躍。そして電磁波の洞窟がここで来るか! と。ワカシャモへの進化も熱い。ポケダン要素が余すことなく吸収され、物語を彩る要素へと転化し、それが橘さんのものになっているなあと感じずにはいられません。 ……とまあ、熱く語りましたが、それだけ面白かったんです。 夢に出て来た六本足の怪物はギラティナかなあと一瞬思ったんですが、ポケモンですらなさそうな感じもしましたね。ローブはアブソルだと推測をつけていますが。今後の展開にも期待をかけつつ。 それでは、この辺りで締めますね。 また続きを読みたいと思います。更新楽しみにしています! [05]
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投稿者:橘 紀 2014/12/24(水) 23:30 | |
[表示] どうも、橘 紀です。 いやはや本当に今日中に来るとは、時期が時期だけになお嬉しいです。 はっきりした感想はむしろ大歓迎ですよ!もうありのままの思いをぶつけてください。どんなものでも全力で受け止めます! さて前置きはこの辺にして返信をば。 紀もこれまでいくつものポケモン小説サイトを渡り歩いてきましたが、本当にポケダン小説はその量も膨大ですね。それだけ愛されているということなのでしょう。 その中でもこの度は拙作を手に取っていただき、ありがとうございます。 貴重な時間を頂いた上で「読んでよかった」と言っていただけるのは創作に携わる者にとって光栄の極みです。 ポケダンの中でも拙作は救助隊をテーマにしているので、読んでいる方に懐かしいと思わせつつ、オリジナルの要素を入れてちょいちょい意表をつくようにしております。 絵と同じく表現に関しては細かく書かないと気が済まない性分なので、回りくどい部分もあったかもしれないと心配しておりましたが、丁寧に描かれていると評価してくださり大変嬉しく思います。 はやめさんの仰るとおり、原作沿いだけどちょっと違う、紀の手で描かれるポケダンワールドを心ゆくまで楽しんでいただきたい。そう思って筆を進めてきました。いやこれからもそのつもりで進めていきますけれど、ホント、第二章までは。 第三章は自分でも驚くほどに物語の展開が大きく変わった一つの山場です。今章ばかりは読んでくださっている方々からどんなコメントが来るやらと内心ドキドキしてました。「第二章までは」と記してあってギクッとなったのはここだけの話です。 これからもまだまだ見所はあります(というか作っていきたいです)が、この第三章もいわば紀の全力ですね。原作にはない完全オリジナルなこの章の中で、サジェッタの「死」、リュウとキトラの葛藤、総じて挫折と再生という、よく一章に詰め込めたなと思えるこれらのテーマにに注目していただけたことにまずはガッツポーズと感謝を。 「死」というテーマに関しては本当に頭で考えるしかないので、ともすれば簡単に片付いてしまうし泥沼にはまってしまうこともあります。人生の三分の一も生きていない我が身の程をわきまえつつ、リュウとキトラの視点で描けるだけ描いた結果が無事はやめさんに届いたならば、何よりです。 六本足とローブの考察がここで来るとは紀も完全に意表をつかれました。はやめさんやりよるな…… ここではひとまずどちらも今後リュウ達に関わってくるキャラとしか言えませんが、近いうちに正体は明らかになると思います。ご期待ください。 さて、紀も自分の作品をこんなにも熱く丁寧に語っていただいて本当に感無量です。 これからも紀のポケダンワールドを楽しんでください。紀も一層全力を尽くします! それでは、感想ありがとうございました! [06]
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