ポケットモンスターダークブラック 〜邪神復活〜 ( No.1 ) |
- 日時: 2010/09/19 16:42
- 名前: 夜月光介
- 参照: http://chiba.cool.ne.jp/kinokohonpo/sirokuro.html
- ダークブラック 〜今までのあらすじ〜
エリア『日本』の1ブロックであるリューキュー。極寒のトーホク、穏やかな気候のカントーとは 違う常夏の楽園である。そのリューキューで生まれ育った主人公のトレーナー、ギンガは 自分の両親と姉を殺した悪の組織『ダーク』に対して憎しみを持ち、組織に対する復讐を考えていた。 パートナーであるナツミと共にジムを巡るチャンピオンへの道を辿り始めたギンガであったが、 ダークによる妨害やポケモン密売組織『POD』の企みにより旅は簡単なものにはならない。 物語の鍵を握る『3人の子供達』・『アイミュウ』・『邪神』が主人公をさらなる冒険へと誘う・・・
〜邪神復活〜 第3章 4話 『人ならざるモノ』
「じゃあ、初めよっか?」 試合の開始を宣言すると、リリィはバトルフィールドにモンスターボールを投げ入れる。 地面に転がったモンスターボールが開き、中から二足歩行の大きなポケモンが姿を現した。 『そんじゃひと暴れしましょうかねリリィの姉貴!』 「私はホタルと同じ炎タイプの使い手よ。炎タイプはやっぱり高火力が魅力よねー。 ギンガ君、アンタの実力・・・これから行なう3vs3で確かめさせてもらおうかな。」 リリィが最初に繰り出したポケモンは黒い鎧が腹を覆っている一風変わった姿のポケモンだ。 鋼鉄の拳には炎が宿り、気合充分と言った様子で両手の拳を何度もぶつけている。 (なかなか手強そうなポケモンだぜ・・・まずは侮らずに情報収集を行なう事が先決だな。) ギンガはポケギアの図鑑項目を開き、相手のポケモンの名前等を検索した。 『アカボカブ・かえんぶたポケモン・・・黒曜石を口にする事によって体の中で化学変化を起こし、リューキューの 資源の1つ黒曜鉄を作り出す事が出来る。精製された黒曜鉄は体を守る鎧となり、また手や腕と完全に同化した 黒曜鉄は強力な破壊力を生み出すのだ。ちなみに黒曜石から栄養分を吸収する事は出来ず、別に食料を必要とする。』 「あ、私もあのポケモンは知ってるわ。ほのお・はがねの珍しいポケモンでしょ。」 「お姉ちゃんの持ってるポケモンの中では相当強い方だよ。私も昔は負けてばっかりだったもん。」 ホタルはリリィとギンガのバトルを見れる事が本当に嬉しいと言った様子である。ナツミもまた、ポケモントレーナーとしては まだまだ底が見えないリリィの実力を確かめる為に真剣な表情を見せていた。 (極端なタイプのポケモンだぜ。特殊能力は・・・) 『特殊能力・黒鉄防御・・・ほのおタイプ・いわタイプの技を受けると防御力が1段階上昇する』 (当てなきゃいいだけの話だ。みずタイプのポケモンがいねぇ事が今の所のネックだな・・・ だがはがねタイプで考えれば有利になるポケモンはこっちにもあるんだぜ!) ギンガはモンスターボールを取り出すと、リリィと同じ様にバトルフィールドに向かって投げ入れる。 閃光と共に登場したポケモンはセシナとの壮絶な戦いを経験しさらなるパワーを手に入れていた。 『マスター、これからももっともっと頑張りますよ!相手に俺達の力を見せてやりましょう!』 オームから進化した『ボルタ』は背もずっと伸び、より凛々しい風貌に変わってきている。 (ポケモンがさらに強力な力を得る為の進化・・・一番重要な事だ。) 進化すれば当然能力は劇的な変化をするものだ。ギンガは再びポケギアでの検索を行なった。 『ボルタ・らいげきポケモン・・・優れた人間に近い肉体から放たれる拳と電撃は完全な技を 覚えると芸術にも近付く程。ストイックな性格でなかなか人間と交わろうとしないが、相手を 主人と認めれば絶対的な忠誠を誓い主人の為に戦い続ける。』 (特殊能力は・・・と。) 『特殊能力・帯電転移・・・自分に対して直接攻撃を仕掛けてきた相手を2割の確率で麻痺状態にする』 (麻痺か。相手はどう考えても直接攻撃オンリーっぽい奴だしな。こりゃ有難ぇ。) 「うん、随分強そうなポケモンを選んできたねー。でもアタシのアカボカブは3段進化済み。対する ギンガ君のポケモンは3段進化前。この壁は結構厚いよ。乗り越えられるかな?」 「なぁに心配すんなよ。勝つのは俺だ・・・!」 両者共に1歩も引かない。フィールドも緊張感に包まれる。 「正直、ギンガさんのポケモンもかなりポテンシャルは高いからお姉ちゃんも油断は出来ないかも・・・」 「ギンガの勝機があるとすれば相手のペースに持ち込ませない事よね。」 ナツミは冷静に相手を見て目論見を崩していくタイプであるが、ギンガは相手構わず無鉄砲に突っ込み がむしゃらに攻撃を仕掛ける一気呵成タイプだ。ただ相手が防御力に秀でているとその戦い方では なかなか勝利を掴むのは難しい。
バトルフィールドに立つ2匹のポケモンはそれぞれ身構え相手の隙を窺う。 ボルタは攻撃的な構えであったがそれとは対照的に敢えてアカボカブは迎撃の構えを取っていた。 『うおおおおおッ!!』 先に動いたのはボルタの方だ。素早さを生かした凄まじい接近で一気に決着を付けようと怒涛の攻撃を 仕掛ける。だが相手は全く怯まずに全ての攻撃を受ける余裕まで見せ、ボルタに疲れが見えた瞬間 えんてつパンチを見舞った。まともに攻撃を頬に受けてしまったボルタは仰け反るもすぐに 体勢を立て直し一旦距離を取る。2匹の攻防に外野の2人も呆気に取られるしか無かった。 「す・・・すっごーい!!お姉ちゃんのアカボカブにあれだけ突きを入れられるなんて!」 「でも一発のパンチでダメージは同じ位・・・しっかりと防御していたってのもあるけど、 流石にリリィさんのポケモンは一筋縄ではいかなそうだわ・・・」 『立てよ。コレで終わりじゃ無ぇだろう?』 相手を挑発しながらも自身は決して油断せず身構えている。近距離戦は不利だと悟った ボルタは距離を取ったままきあいだまを放った。防御力攻撃力共に優秀なアカボカブであったが、 こと回避となると素早さが低い為上手くはいかない。 『ぬおッ・・・!!』 衝撃に耐えながらもジリジリ後退していくアカボカブ。必死に防御姿勢のままあわよくば弾き飛ばそうと していたが、途中で球体は爆発し大きなダメージを負ってしまった。イエローゾーンにまでHPが減る。 『俺だってなかなかやるだろ?』 相手が近付いてこなければアカボカブもあまり得意でない遠距離攻撃を行なうしか無い。アカボカブが 腕を広げ超高速で回転すると炎が渦を巻きやがて巨大な炎の竜巻へと変化した。 『受けてみやがれ、マグマストーム!』 炎の竜巻からアカボカブは抜け出したが、竜巻は確実にボルタに向かって近付いてくる。 だが竜巻を操れる程の力は無い為、素早さで勝るボルタは横っ飛びでの回避に成功した。 『なんだ、確かに凄そうな攻撃だが避けちまえば大した事無ぇな!』 「危ねぇ、後ろだ!」 ギンガの言葉に反応したボルタは咄嗟に身を屈める。その瞬間相手のアッパーがボルタの頭を掠めた。 『チッ、今度こそ凄ぇのを喰らわせてやろうとしたのによ!』 「まだ射程距離よ。今度こそ当てちゃいなさい!」 リリィの言葉通りまだ距離は縮まったままだ。再びメタルアッパーを繰り出そうとしたが今度はボルタの 手痛いマッハパンチの反撃を顎に喰らい一瞬怯む。その隙を見逃さずに再びボルタはきあいだまを放った。 『グアアアアアアッ!!舐めんなッ!!!』 だが今度のはどうだんはある程度のダメージは与えたものの弾き飛ばされ決定打とはならない。 既にアカボカブのHPはレッドゾーンに突入していたが全く油断は出来なかった。 『やってくれるじゃねえか・・・リリィの姉貴に子供の頃から付き従ってもう10年・・・その間 これ程やる奴と会う事は無かったぜ。本気を見せなきゃ失礼ってモンだろ!』 口からも炎を出しながら、鬼気迫る瞳でボルタを睨み付けるアカボカブ。ボルタは一瞬怯んだが 今度はとどめを刺す為にはどうだんを繰り出した。だがそれを避け、跳躍しながらボルタの方へ向かい 拳を振るう。最早避けられないと判断したボルタは同じ様に拳を向けた。
両方の頬に拳が当たり、両者共に吹っ飛んでフィールド外で倒れ込む。ピクリとも動かない アカボカブであったがボルタの方は何とか立ち上がりガッツポーズを決めた。 『ハァ・・・ハァ・・・さっきのメタルアッパーを受けていたら負けていたな・・・』 「流石ギンガ君・・・なかなかやるじゃない。今の戦いはアタシから見ても素直にアンタの ポケモンの方が勝ってた。でも、今度はどうかなー?」 リリィは瀕死状態となったアカボカブをボールに戻すと、次のモンスターボールをバトルフィールドに 投げ入れた。閃光と共に今度は猿の様なポケモンが姿を現す。 『キキッ!俺ッチの相手はまた随分と疲れてるみたいですねェ。大丈夫スか?』 リリィの繰り出してきた2匹目のポケモンは褐色の毛並みに球体の体を持つ一風変わった姿の ポケモンだった。腕の太さは攻撃的なポケモンの様なイメージを与える。 「こりゃまた面白そうな奴だな。」 ポケギアの図鑑項目を開いたギンガは相手のポケモンを見て率直な感想を述べた。 『ヒヒダルマ・えんじょうポケモン・・・群れを作って生活しており、一番腕が太く力が強いヒヒダルマが 群れを率いるボスの座に着く。知恵が浅く非常に好戦的であるが、その力が通常のポケモンとは 一線を画している為捕獲に慣れたトレーナーであっても大変な苦労を要する。』 (面倒くせぇ相手だな。殴り合いになると今のボルタじゃキツそうだぜ・・・) 特殊能力の項目はさらにギンガを悩ませる。 『特殊能力・全力闘撃・・・技の追加効果は失われるが技の威力が増す』 「追加効果って言うのは『ひのこでダメージを受けて【さらに火傷状態になる】』事ね。だからヒヒダルマは 追加効果で相手を火傷状態にする事は絶対出来ないけどその代わり相手に与えるダメージは多くなるの。」 「まぁ追加効果は普通発生する確率が2割とかそんなモンだしな。賢い選択かもしれねぇよ。」 自分のプレイスタイルの上を行く『殴り特化』のポケモンの出現に対して、ギンガは少々戸惑っていた。 ポケモンによっては様々な作戦を練らなければならないが、リリィの使ってくるポケモンは最初から 作戦も何も存在せず、殴って勝つただそれだけである。それだからこそ勝つのは難しい。 「リリィさんが相手だと私が勝つのは難しいかもしれないわ・・・相手には戦略と言うものが存在しないから 状態異常になろうとも向かってくるハズ。ギンガならまだ相手を見て攻撃してくるでしょうけど・・・」 「それがお姉ちゃんの強さだよ。」 ホタルはリリィの実力を誰よりも承知していた。今でこそリリィを越え四天王の座に着いているホタルであったが、 リリィが自分と同じ炎邪神守民を目指していた頃は彼女と戦っても全く歯が立たなかったのである。
バトルフィールドに緊張が走る。限界に近いボルタも少しでも差を広げる為最後まで戦う姿勢を崩さない。 一方ヒヒダルマの方は窮鼠に向かっていくのは危険と判断しまずは遠距離攻撃で先手を取る事にした。 『これを避けられるスかね?』 いきなりヒヒダルマの瞳から発射されたレーザーに対応出来ず、ボルタはそのまま倒れ込んでしまう。 (チッ、やっぱり差を広げさせてはくれねぇか・・・イーブンに戻しやがった!) 『コロナビームは俺ッチの技の中でも特に威力の高い技ッスよ。』 「ギンガ君。意外に思うかもしれないけどヒヒガルマは攻撃力の高さだけでなく、素早さと機動力にも 秀でているのよねー。侮っちゃ駄目よ!」 「あれがリリィさんの真骨頂・・・!」 ナツミは自分と彼女が戦った時自分が敗北するであろう事を確信した。タイプの相性の悪さの時点で既に 不利であるが、あれ程の攻撃をくらった際今の自分のレベルで太刀打ち出来るとは思えない。 逆を言えば、この短期間で彼女と張り合うまでに成長したギンガのトレーナーとしての素質の高さには ただただ驚かされるばかりであった。成長のスピードが並では無いのだ。 (離されるのは悔しいけれど・・・もっと強くなってほしくもあるわね。) 勿論、彼女も強くなる事を諦めているワケでは無い。夢はギンガと一緒に見ようと決めている。 一方ギンガはヒヒダルマの強烈な力に圧倒されつつも次のポケモンを誰にするか迷っていた。 (2段進化のポケモンに対して2段進化を出したい気持ちはあるがまだ2匹目・・・最後の 大将に対しての切り札は取っておきたい所だぜ・・・)
悩んだあげく、ギンガがバトルフィールドに登場させたのはオキトであった。 まだ他のポケモンに比べると育てが甘いと言う不安があったものの、相性の良さでは 他の手持ちより秀でている。防御力の高さもありギンガはオキトに全てを託す事になった。 「頼むぜオキト。相手は進化してやがるがお前の実力なら踏ん張れるハズだ。」 『・・・・』 オキトは黙ってただ頷くと、戦闘態勢に移行する。 『堅そうな奴ッスねぇ。ココはちぃっと俺ッチの不得意分野ではありますが、試してみる価値は ありそうッスよ。』 ヒヒダルマは相手の自滅を狙い、戦闘を優位に進める為敢えて状態異常を起こす技を使用した。 元々笑っている様な風貌であるが、さらに歯を剥き出しにして笑う事でオキトに変化が起きる。 『・・・・!?』 突如オキトが混乱状態に陥ったのだ。流石にこれにはギンガも慌てた。 「なっ何だ?」 「コレは追加効果の技じゃ無いからね。最初から状態異常を狙う技だよー。あざわらうは相手の 特殊攻撃の値を2段階一気に上げてしまう代わりに、相手を確実に混乱状態にするの。」 『そんじゃあとはタコ殴りにするだけッスよ!』 素早い身のこなしで相手に近付きほのおのパンチを繰り出そうとするヒヒダルマ。腕の強靭な筋力を 使いバネの様に弧を描いてジャンプするその移動の特殊さも目に付く。 一方混乱状態になってしまったオキトであったが何とか構えの姿勢を取り特殊技サイコキネシスを 繰り出した。混乱状態は確実な戦闘不能では無い為ギャンブル要素があるのが特徴であろう。 『ゲッ!?』 進化もしていないポケモンだとたかをくくった事が災いしたのか、特殊攻撃力2段上昇の状態からの 特殊攻撃をまともに喰らってしまったヒヒダルマ。あっと言う間にHPがイエローゾーンに達する。 「やばッ、ちょっと油断してたかもねー・・・」 『こうなったら遠くからジワジワ攻め立てるしか無いスねマスター。』 ヒヒダルマは傷付いた体に鞭打ち何とか距離を取ると、再び遠距離攻撃のコロナビームを繰り出した。 元々の攻撃力と防御力は高いオキトであるがいかんせん回避力が無い。2発撃たれただけで ごっそりHPを持っていかれる。それでも2発撃たれてイエローゾーンで踏ん張ると言うのは立派な防御力だ。 『・・・!!』 今だ混乱状態が治らず攻撃を受けていたオキトであったが、イエローゾーンに突入した段階でようやっと 混乱状態が治り、反撃に出る。オキト自身の移動は低いが技の発動スピードはかなりのものだ。 『!』 岩石で構成された掌からさらに沢山の岩石が出現する。いわなだれだ。威力の低さの割に命中率が100% では無いと言うリスクの高い技だが、怯みの追加効果が付く場合がある。 『うう・・・』 運悪く怯みの追加効果を受けてしまったヒヒダルマに対してもう一度サイコキネシスを見舞うオキト。 レッドゾーンに突入したヒヒダルマは既に息も絶え絶えの状態だ。 「よし、ココで差を付けるぞ!一気にとどめを刺せ!!」 「フフッ・・・ギンガ君。ちょっと甘いよー?」 『俺ッチの最強技で一気にひっくり返してみせるッス!!』 かなり2匹のHPには差があったが、ヒヒダルマが口から吐き出した巨大な火球はオキトでは避けられない程 巨大なものだった。避けられない為軌道を変えようといわなだれを叩き込むが温度があまりにも高い為 溶けるだけで全く効果が無い。オキトはその火球に包まれそのまま瀕死状態となった。 一方ヒヒダルマは自分のHPの全てと引き換えに放った火球の為に倒れ同じく瀕死状態となっている。 (またイーブンかよ!今の攻撃それだけの威力があったって事か・・・) 「かきゅうばくははお姉ちゃんのヒヒダルマが持っているほのおタイプのじばく技だよ。威力は本当に高くて 並の不利な相手でも道連れにしちゃう位なんだ。勿論その代わり自分も負けちゃうけどね。」 「今のは凄かったわ・・・進化前のポケモンとは言え相性不利と防御力の高さがあったのに・・・」 ナツミはリリィの底が見えない強さに驚くと同時に憧れの様なものを感じた。 (ホタルちゃんはやっぱりこの上を行くのかしら・・・?) ナツミに見つめられている事に気付いたホタルはその意味を察する。 「うん。何時かはナツミさんとも戦う事になるだろうけど、絶対負けないよ!」 「その時は宜しくね・・・」
両者共にポケモンをボールに戻すと、バトルフィールドはまた一時の静けさに包まれる。 「それにしてもこんなに頑張るなんてアタシ本当に予想外だったよ。アッサリ勝っちゃうかなーなんて 思ってたんだけどね。」 「俺は最終的にはリーグを目指そうとしてんだ。ジムリーダーでも無い奴に負けられっかよ!」 「その思想はちょっと兄貴と似てるかな・・・兄貴も負けず嫌いだったからねー。アタシなんかまだまだ 楽しんでバトルしてる方だと思うよ。ある程度、こういう野試合の時は心に余裕を持たなきゃ。」 真剣勝負ともなれば周りが見えなくなってしまう事もある。リリィの言う通りバトルにおいては油断こそ 出来ないが心の余裕を持つ事は非常に重要だ。それが勝利を呼び込む可能性だってある。 「最後のポケモンは・・・コレにしようかな!」 リリィがバトルフィールドに投げ入れたボールから閃光と共に出現したのは、漆黒の体毛と燃え盛る青い炎の たてがみを持つ巨大な獅子であった。表情も非常に険しい。 『ほう・・・お前が俺のマスターと戦っているトレーナーか。マスターの若い頃を思い出すな・・・』 「バクハオウ、昔の話はしないで。今は試合中なのよ?余計な事を思い出したくないの。」 『!・・・失礼致しましたマスター。思慮が足らぬ発言でした・・・』 珍しくリリィがあからさまに不機嫌な顔をすると、バクハオウは黙って俯いてしまった。 (やっぱり、リリィの奴には重い過去があんのか・・・気にはなるが今はバトルだよな。) ギンガは相手の能力を確認する為またポケギアでの図鑑項目を開いた。
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