番外編 〜携帯電話〜 ( No.252 ) |
- 日時: 2010/12/23 02:30
- 名前: 桜庭@ケータイ ID:3CU6L0D.
- クリスマス一日前で大庭が荒ぶり過ぎてる
12月下旬。今日は珍しくゴールドがマイの家(ウツギ宅)に来ていた。 お菓子取り入ってくるねー、と自室から姿を消して暇になるゴールド。 周りをキョロキョロと見渡すとベットの上に携帯電話が無防備にも置いてあった。
(いや、これは……これは駄目だろ)
携帯を握り、凝視する。可愛らしいピンクの携帯で、裏面にはプリクラが張ってあり口元が緩む。
(勝手に見るとか、そんな)
ついに携帯を顔に近づけ、拝むように心に思う そして、ついに……ぱか。
(べ……別に……そんな)
――データフォルダとメール見るだけだし!!
〜携帯電話〜
「で、でも悪いよなあ。ひとのプライバシーを……」
一度あけた携帯を再び、閉じて……また開ける 待ちうけを恐る恐る見てみると
(待ちうけはオレじゃないのか……)
待ちうけにはゴールドが思っていたもの(自身)ではなく、手持ちのポケモンたち全員だった。 可愛いな、ちくしょうめ。と呟いてまた一言
「でも開けちゃったしな……見たい気持ちはありありだけど……。 ど、どうしよ」
悩んだあげく――
「おっとぉー!! 手がすべったァー!!」
随分と大きな声をあげて、ボタンをぽちり。 そして、次の瞬間にはさらに大きな声で
「うおおお!!」
携帯には『ロック中なう』の文字が、これを見て一言
「ですよねー!!」
目に涙を浮かべて、そっと`机`に置いて「オレの手にはおえねぇ」とまた呟く。 ふと影が差し掛かった扉を見ると明らかに、全部悪事は見てたよ、あはっ☆と黒い笑み全開のマイがいた。
「よ、よう! 早いな! お菓子、食べようぜ」 「…………(じー)」 「ど、どうしたんだよ……レベル5みたいな目してよ、あは……可愛い顔が台無しだぜ!」 「…………(じー)」
いつも通りにしているつもりだろうが、マイにはかなり動揺しているゴールドの声色が聞こえる。 しゃべりながら携帯をずらしていき、自分の手に隠している、所にマイがそっと手を置いて重ねてやる。
「おててに持ってるのは何かな?」 「ギクッこ、これはえっと、あは!」
口で言ってる時点でアウトだと気づかないのか。 腰につけているモンスターボール(中身はカイリューのリューくん)を顔にぐりぐりと押し付け、携帯を取り上げ、かぱっと慣れた手つきで開け『ロック中なう』の画面を見せる。
「ねーおかしくなーい? 触ってないのにーロックなう画面だよー?」
モンスターボールを腰に再び掛けなおして、今度は自分の顔を近づけ迫りよる。 ゴールドの顔が赤くなるが、汗も酷く出ている。 そして、ついに……
「ごめん! データフォルダとメールを見ようとしました!」 「それケータイのあるべき全てを見ようとしてるよね」
いつもとは立場が逆転している。 しかしマイは唇を尖らせまだむくれていて、ゴールドのズボンのポケットに手をつっこみ携帯を取り上げた。
「じゃゴールドのケータイ見せてね」 「は!?」 「はあ?」 「ごめんなさい」
思わず喧嘩腰で言ってしまうゴールドに、これまたいつもなら泣き顔になるマイが強気で押した。かなり怖い。
「め……メールはお前としかしてないからいいけどよ「まじで!?」データフォルダはちょっと……」 「はあ?」 「ごめんちゃい」
思わずツッコミをしてしまうマイ。 携帯をまじまじと見てなかったのでゴールドの携帯を見て驚愕する。
「ま、まさかのIPHOE…?!」
金持ちの坊ちゃんだけあって、つねに最先端を持ちあるくゴールドだった。
「あ」 「待ちうけ……」 「駄目駄目! 見るな! それは誤解だ! オレがオレじゃない時にとうさ……撮影しちまったんだ!」
軽くタッチするだけで待ちうけが見える。 ゴールドの阻止も虚しく全てが露となってマイの顔を赤面させた。
「ちょ、これ……いつ撮った。あ、昨日だ……昨日先に私が寝ちゃったから、その時……」 「そ、そうだよ! 待ちうけまでマイにしてるよ! 文句あっか!」 「な、ないけど……びっくりした」
自分の寝顔が待ちうけで怒るに怒れないし、少しばかり(かなり)嬉しかったので照れ隠しで「ばか」と呟いた。
「で、でもデータフォルダはポケモンばっかだね――」
器用に使いこなしていくマイを見て、まだゴールドは焦っていた。 ポケモンフォルダの次は――
「この`マイフォルダ`以外はね」
急にトーンを低くし背中合わせにしていた背をくるりと回転させ正面を向いて、 ゴールドの顔をまじまじと見る。紅い。 ちょっといじめすぎたかな?と反省しつつもいいゴールドが見れたと、携帯を返して何事も無かったかのように、お菓子に手をつける。
ああ。平和が戻った
(マイフォルダには! 流石にカギつけてあるし!) (消してよ……見るの怖いんだよねぇ)
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